クロスレビュー

平均

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カービィが活躍するアクションゲーム第2弾。リック、カイン、クーの3匹の仲間と力をあわせた攻撃法も増え、ステージ攻略のバリエーションが広がったぞ。
発売日
1995年03月21日
価格
3900円 [税抜]
対応機種
ゲームボーイ
ジャンル
アクション
メーカー
任天堂
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星のカービィ2(ゲームボーイ)のレビュー・評価・感想情報

ハイルナー
ゲームボーイ 2012-11-07 14:39:05投稿
8

・こんどの冒険はひとりじゃない。リック、カイン、クー。個性あふれる3匹の仲間をしたがえて、カービィがプププランドに帰ってきた。敵の特技を使いこなすコピー能力は健在。仲間たちとの組み合わせで生まれる、攻撃バリエーションが冒険の楽しみを倍増させる。初心者でもサクサク進める爽快感、意外な展開。美しい虹の島々で繰り広げられるドラマはきっとキミのハートをキャッチするはずだ。(Nintendo公式ソフトページより引用)

全世界で500万本を売り上げた名作ゲームボーイソフトの続編。「2」という数字が付けられているが、実際の二作目はファミリーコンピュータより発売された「星のカービィ 夢の泉の物語」であり、メインシリーズ二作目と言う意味ではなく、ゲームボーイシリーズの二作目、という意味合いで付けられている。
事実上のメインシリーズ二作目「夢の泉の物語」より採用されたコピー能力のシステムが今作でも採用され、大きくアクションの幅が広がっている。コピー能力数はバーニング(ファイア)、パラソル、ストーン、カッター、ニードル、スパーク、アイス(フリーズ)の7つと少ないが、リック、クー、カインといった仲間が登場し、背中に乗ったりなどして合体することが出来、それによって同じコピー能力でも、攻撃のモーションが大きく変わってくる。
ねずみのリックは陸上で、ふくろうのクーは空中で、さかなのカインは海中で、と言った感じで仲間にもそれぞれ特徴があり、攻略のカギとなる。
バッテリーセーブ機能が搭載されたことによって、ステージごとのセーブが可能になり、ボリュームを増やしても気軽に遊べるようになったため、前作に比べてゲーム内容が大幅にボリュームアップしている。新たにミニゲームなどがつけられたほか、「虹のしずく」を集めることによって出現する、デデデ大王ではない隠しボスが存在する。
難易度も前作よりかなり上がっており、一ステージに登場する敵キャラクター数の増加しているほか移動速度が格段に上昇しており、また空中でも頻繁に敵が出現するため、空中に飛べば問題ない、という訳にもいかない。後半ステージでは、強制スクロールステージが多く在り、事前に道を覚えることを強いられたり、進む方向を間違っただけで即死してしまうという凶悪なステージもある。中ボス、ボスの攻撃パターンも複雑化しており、全くの初見プレイヤーの場合は、行き詰る可能性がある。
が、初作「星のカービィ」と違い新たにコピー能力というものがあるため、事前に相性のいいコピー能力を持った状態でボスに挑むことで、難易度を下げることができる他、仲間システムを使い、リック、カイン、クーといった仲間たちと一緒にいれば、体力ゲージを7以上に増やせるため、工夫さえすれば簡単に難易度を下げることができる。
前作同様にアクション初心者でも楽しく遊ぶことができるつくりになっており、高く評価できる。

しかし、ひとつマイナスに感じられた場面があった。というのは、隠しボスと戦い真のエンディングを見る為に必要な「虹のしずく」を入手するための条件が、あまりにも意地悪過ぎるのだ。「**と合体した状態で**のコピー能力を持ち**のステージの隠しゾーンに行く」というのが大体の条件なのだが、これらの条件を満たすのが極めて困難なのだ。
後半のワールドの虹のしずくを手に入れるのは隠しボスを倒すよりも難易度が高い。強制スクロールステージを不利な仲間と共に進むと言った条件を強いられるほか、敵の配置が極めていやらしく、どんなに苦労して隠しゾーン目の前に進んでも、一人分しかない足場、落ちれば即死という場所に敵が待ち構えているなんて状態になっている。コピー能力を保持するために実質ノーダメージで進まなくてはいけないため、通常クリアよりも格段に難易度が跳ね上がる。通常なら難なくクリアできるステージで無理矢理「縛りプレイ」を強制されるため、かなりストレスが溜まる。難易度の上げ方が露骨で、やりごたえどうこうというよりは単純に「意地悪なやりかただな」と思ってしまう。
恐らく真のエンディングルートを初作「星のカービィ」で言うエクストラモード的な位置づけにしたかったのだろうが、通常エンディングを中途半端な疑問の残るものにしておきながら、真のエンディングは先ず出せない鬼畜というまでの難易度にするというのは、ひどい。単純にエクストラモード的な、裏面を用意するのみか、もう少し救済要素や難易度を下げてほしかったところ。そう言った意味では、後の「夢の泉デラックス」の隠しポイント要素などは良く出来ていたな、という印象がある。

サウンド面、グラフィック面ともに特筆すべきことはないが、前作より単純なゲーム内容だけでなくこういった部分でも良くなっているな、という印象を持った。
が、その後のメインシリーズはSFC,64と言った性能の高い据え置きで開発されているため、他のメインシリーズよりは劣るな、と感じる。ただ、グラフィック面では、スーパーファミコンに接続することによりゲームボーイソフトが遊べる「スーパーゲームボーイ」を使用することによってカラーで遊ぶことができ、幾分見栄えが良くなるのではないかと思う。


総評として、81点という点数をつけたい。
同じゲームボーイというプラットフォームで制作された初作「星のカービィ」と比べて圧倒的にボリュームアップしたこと、コピー能力システム、仲間システムの採用など、後のシリーズに続く「カービィらしさ」がなかなか良く出ていた。
が、先に長文を割いて述べたとおり真のエンディングを見るための条件等のが極端に意地悪で、簡単なステージを無理やり縛らせてプレイさせるという悪辣な難易度調整はいただけないな、と思った。通常クリアでは納得のいかないエンディングであるし、単純に綺麗にまとまっている分、初作「星のカービィ」の方が完成度は高く、気軽にクリアできる分初心者受けも良いと思う。
現在このソフトを入手するとなると3DSバーチャルコンソールより400ニンテンドーポイント(円)で配信されているものを手に入れる事になるだろうと思う。
仲間システムやコピー能力システムなど魅力的なシステムが追加された今作、単純にボリュームのあるものをというのであればこちらを勧めたいが、完成度の高いアクションゲームをやりたいというのであれば、個人的には初作「星のカービィ(1)」を勧めたい。

クロスレビュー

平均

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カービィが活躍するアクションゲーム第2弾。リック、カイン、クーの3匹の仲間と力をあわせた攻撃法も増え、ステージ攻略のバリエーションが広がったぞ。
発売日
1995年03月21日
価格
3900円 [税抜]
対応機種
ゲームボーイ
ジャンル
アクション
メーカー
任天堂
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    ”スプラトゥーン3 ほのぼのイカ4コマ”(高橋きの先生)連載バックナンバー ゆるくてかわいいユニークなイカ世界