クロスレビュー

平均

-
発売日
2006年09月28日
価格
3800円 [税抜]
対応機種
DS
ジャンル
教育・実用
メーカー
ロケットカンパニー
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財団法人 日本漢字能力検定協会 公認 漢検DS(DS)のレビュー・評価・感想情報

コージ苑
DS 2006-11-11 20:21:43投稿
6

 漢検(日本漢字能力検定協会)公認のDS用ソフトは現在2本ある。
 第1弾は、ロケットカンパニーから06年9月28日に発売された、『財団法人日本漢字能力検定協会公認 漢検DS』(本レビュー内略称『漢検DS』)。 http://www.rocketcompany.co.jp/kanken/
 第2弾は、IEインスティチュートから06年11月9日に発売された、『200万人の漢検 〜とことん漢字脳〜』(本レビュー内略称『漢字脳』)。 http://www.kankends.jp/
 私はそれぞれを発売日に購入、プレイし続けているので、双方を比較しながら感想を述べていきたい。(両方のレビューログに書いてある内容は基本的にまったく同じなので、どちらか片方だけを読んでいただければと思う。)
 また私自身は、実際の「漢検」を受けたことがないので、どの程度役立つかは、まったくわからない。そのうえで御判断していただけれようお願いしたい。(私の子供は何度か受験しているけれども。)
 結論から述べると、双方によいところがあり、一概にどちらがベストとは言いにくい。
 しかし私の好みとしては、後発のIEインスティチュート版『200万人の漢検 〜とことん漢字脳〜』に軍配を上げたい。
 こういった電子書籍的ソフトに点数をつけること自体悩むところだが、『漢検DS』を60点、『漢字脳』を70点とした。
 筆者にとっては、『漢検DS』は必ず10級から始めて、1日に少しずつしか進級できない点が最大のマイナスだ。逆に『漢字脳』は1日にいくらでも進級できるうえ、手軽に漢字力を診断できる点を評価した。
 とはいえ実際の「漢検」受験者にとっては、『漢検DS』の本番同様の60分モードはかなり強力なポイントかもしれず、その場合は評価が私と逆転すると思う。
 くわしくは以下の解説を読んで、より自分に向いていると思う方を選んでいただければと思う。どちらも損をするということはない、一定以上のレベルに達した佳作であることには間違いない。
■『財団法人日本漢字能力検定協会公認 漢検DS』
・「低年齢にも馴染みやすく、本番同様の60分モードが魅力。対応は2級まで、進級制限が難点」
・評価:60点
・定価:3,990円
・セーブデータ:3つ
・漢字検定の範囲:10級〜2級まで(エクストラモードは1級レベルらしい)
・試験の制限:必ず10級からスタート。2日に1級しか進めない。
・試験の時間:15分、30分、60分(本番同様)
・かんたん漢字力チェック:なし
・問題数:25,000問
・ゲーム性:ミニゲームは比較的ゲーム性が高い。
・手書き文字:線が太めで書きやすい。
・左利き対応:有り
・DSの持ち方:横(通常)
・通信対応:なし
 『漢検DS』は、DS発の「漢検」公認ソフトで、TV宣伝の効果もあいまって実売30万本に届く勢いの人気ソフトだ。超ヒット作『ポケットモンスター ダイヤモンド・パール』と同日に発売されたので、一緒に購入された方も多いのではないだろうか?
 最大の長所は、実際の漢検と同じという60分の試験モード。私は実際に受験したことがないので分からないが、漢検試験の模擬テスト用に効果的だとしたら、この機能は非常に魅力的なものだろう。
 短所としては、大人でも必ず小学校低学年レベルの10級からスタートすることが必要で、しかも2日で1級ずつしか進級できない点だ。低い級の問題でも、書き順などは意外に忘れているものなので、まったく参考にならないわけではないが、大人にとっては一般的に、かなりイライラするのではないだろうか? (裏ワザ的に、DSの内臓時計をその都度進めれば、無論先へ進むことはできる。) 
 2日に1級しか進めないのはそのままにしても、『漢字脳』のように、10級〜5級の間から選んでスタートできれば、問題とは感じなかったかもしれない。これが最大のマイナスポイントだが、それ以外にはあまり大きな不満はない。 後発の『漢字脳』にあるような、「かんたん漢字力チェック」的なものは欲しかったところだが。
 トレーニング用のミニゲームは操作性もよく、ちょっと遊ぶには悪くない。ゲームのパターンはさほど多くないし、本気で漢字を勉強しはじめると不要に感じてくるが、低年齢層にとっては逆に楽しく漢字を勉強できて、馴染みやすいかもしれない。
 基本的には2級までしか対応していないことも考えると、小学生など比較的低年齢に向けた仕様だが、試験の模試対策としては本番に近い環境で実用性が高い、と言えるのではないだろうか。
■『200万人の漢検 〜とことん漢字脳〜』
・「手軽に漢字力チェック、1級まで対応のうえ安い! 本番同様の60分試験は未対応」
・評価:70点
・定価:2,499円
・セーブデータ:2つ
・漢字検定の範囲:10級〜1級まで全て
・試験の制限:最初は10級〜5級の範囲でスタート。1日にいくらでも進める。
・試験の時間:1種類(10分程度)
・かんたん漢字力チェック:あり
・問題数:未発表
・ゲーム性:一応ミニゲームはあるが、ゲーム性は低め。
・手書き文字:線は細めで繊細。
・左利き対応:有り(DSの持ち方が逆さになる)
・DSの持ち方:縦
・通信対応:体験版を他DSへ配信など
 『漢字脳』は、後発のため注目度は低めかもしれないが、内容は充実しているうえ、価格も『漢検DS』の6割程度と、非常にコストパフォーマンスが高い。
 長所は、1級までの対応や、手軽に楽しめる「かんたん漢字力チェック」など。
 「かんたん漢字力チェック」は3〜5分程度のお試しプレイで、「準2級、高校在学レベルです」などと診断してくれる。実際よりも少々高めに評価される傾向があるようで、「じゃあ真面目に勉強してみるか!」と、ついつい乗り気にさせてくれる(笑)。
 主な短所は、『漢検DS』にあるような本番同様の60分試験モードがないことぐらいだろうか? いまのところ実際の漢検を受けるつもりのない私にとって、60分試験モードは不要だが、受験予定者とっては致命的なマイナスポイントかもしれない。
 あと家庭用ゲームらしいエンターテインメント性も『漢検DS』に比べるとやや低めだが、大きな問題ではない。
 そのほかの特徴としては、若干の通信対応(「かんたん漢字力チェック体験版」ダウンロード配信、一部ミニゲームを2人協力プレイ可能。要ソフト2本)や、こだわりの文字認識で細かな設定ができることなどだ。(実際には『漢検DS』『漢字脳』で認識に困ったことは、私はほとんどないが。)
 またソフトの進め方として、ストーリーモードとシンプルモードを選べるが、ストーリーモードといってもたいしたものではなさそうなので、評価の大勢には影響ない。
 1級まで対応しており、1日でドンドン進級することもできれるし、「かんたん漢字チェック」もある。
 盛りだくさんでお買い得なソフトだが、本番同様の試験モードが無い点が、評価の分かれ目になるだろう。
 最後に一言。私は電子書籍的ソフトが大好きだが、点数に関しては、ゲームに比べて一般的に低めにつけている。
 ゲームソフトと同列で点数をつける場合、電子書籍的ソフトの満点は80点から、せいぜい90点ぐらいを上限にすべきだろうと考えているからだ。無論複合的なソフトや、別格にすばらしいソフトもあるので、例外はあるだろう。だから今回の60点とか70点は、このようなタイプのソフトとしては、決して低い評価とは考えないでいただければありがたい。
 ちなみに私のプレイ状況は現在『漢検DS』が3級B、『漢字脳』が準2級といったところ。
 両ソフトともまだまだプレイ途中のため、間違っている部分もあるかもしれませんが、少しでも御購入の参考になれば、筆者としても幸いです。

クロスレビュー

平均

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発売日
2006年09月28日
価格
3800円 [税抜]
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