クロスレビュー
基本はオリジナル版と同じだが、中断セーブやヒント映像の追加、2画面を活かしたインターフェース、さらに各種のバランス調整など、3DS用に遊びやすく昇華。ほかの『ゼルダ』作品とは一線を画すダークな雰囲気と、3日間をくり返して進めるシステムは、独特のクセがあるものの、本シリーズ特有のアクション&謎解きの楽しさは変わらず。さまざまな発見とひらめきの心地よさが詰め込まれた名作。
週刊ファミ通1367号より
くり返す3日間の制限時間の中で進めていく冒険は緊張感があり、時間によって変化を見せる箱庭的な世界観は、いまでも色褪せない独自性が光る。仮面の変身能力や多彩なアイテムを使って、戦闘を有利にしたり、仕掛けを解いたりするのはおもしろい。手帳でイベントの情報が確認できるほか、シーカーストーンで絶妙な塩梅のヒントが見られるなど、全体的に遊びやすくなっているところもうれしいね。
週刊ファミ通1367号より
シュールなおかしみと、ジワリとくる恐ろしさが混在する独特の世界観がたまらない。3日間という限られた時間の中で、いかにムダなく動くかを工夫するのが醍醐味だが、あえてのんびり見て回ると、いろいろ発見があって楽しい。ミニゲームもつい夢中になってしまう。新たに追加された事件メモやセーブスポット、下画面で見られるマップは便利。やっぱり、名作はいまプレイしてもおもしろいね。
週刊ファミ通1367号より
『ゼルダ』史上もっともファニー(?)な世界は、いまも色褪せることなく最高に楽しい。時間を遡りながらひとつひとつ謎を紐解き、解にたどり着くのは、かなりの快感。本筋とは直接関係ないが、そこここに散りばめられたサブミッションも、この世界ならではエピソードが満載で、いちいち楽しい。ボンバーズ団員手帳など、遊びやすさに配慮した変更も快適。LRボタンを使わないカメラワークも秀逸。
週刊ファミ通1367号より
総評
弓矢・フックショットの照準が合わせにくい
良かった点
・N64の名作を3DSでキレイにそしてお手軽に楽しめる。
・繰り返しプレイが前提の為、繰り返すたびに腕の上達を実感できる。
・独特の世界観が奇妙ながらも惹きつけられる魅力を持っている。
・登場するNPCそれぞれ個性が際立っている。とくにお面屋やチンクル。
・メインのストーリー以外のサブストーリーも珍妙な物が多い。
悪かった点
・常に時間制限が付きまとい心境的に焦る。
・他のゼルダ作品と比べヒントが少なくやや難易度が高い。
総評
ゼルダシリーズは9割方プレイ済みですが、N64版「ムジュラの仮面」は未プレイだったので今回が初プレイ。
今回はゼルダの王道的な世界観から一転して初見は異色な印象を受けたが、プレイしてみるとまさにゼルダの伝説だった。
とくにゼルダ特有の謎解きという遊びだったり、トライ&エラーによって上達するプレイヤーの腕などは、システム上ほかの作品よりもムジュラの仮面の方が健著に出ている気がした。
これは同じ三日間を繰り返す=攻略を何回も繰り返すことで、プレイヤー自身が「前回よりもクリア時間が短くなった」と実感しやすい作りになっているからだと思う。
始めこそ、制限時間という制約に焦ってしまいがち(正直1周目は常に時間に追われることに苛立ちを感じた)だが、2周、3周と繰り返している内に制限時間はほとんど気にならなくなる。
たまに制限時間ギリギリでダンジョン攻略をしていると焦ることもあるが…プレイを進めるにつれこれがムジュラの仮面ならではの魅力&面白さだと感じた。
そしてきっと幼少期にプレイしたらトラウマにもなりかねない、ちょっぴり禍々しい雰囲気も、非常に素晴らしいスパイスとしてムジュラの仮面という異色作を引き立てている。
ゼルダの伝説ファンはもちろん、昔はよくゲームをしていたけれど最近全然ゲームをしていない、そんな大人にこそ摩訶不思議な体験が出来る本作はおススメなのかもしれない。
クロスレビュー