スクエニ、新中期経営計画を発表。収益性などの課題を受けて、“さらなる成長に向けた再起動の3年間”と題した戦略で巻き返しを図る

スクエニ、新中期経営計画を発表。収益性などの課題を受けて、“さらなる成長に向けた再起動の3年間”と題した戦略で巻き返しを図る
 2024年5月13日、スクウェア・エニックス・ホールディングスは、2025年3月期〜2027年3月期の新中期経営計画を発表した。
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 公開された新中期経営計画の内容として、まずは前中期経営計画の総括が述べられている。

 前中期経営計画の定量目標は売上高・営業利益目標とも未達成となっているほか、成果として挙げられている部分も一部マイナス的なものが見受けられた。

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 課題としては、“一部のAAAタイトルや外部開発タイトルを中心に、利益創出の観点で期待以上の成果を得られなかった”、“既存タイトルの経年劣化を補填できるタイトルを創出できなかった”、“自社タイトル間のカニバリゼーション(※)が発生”などがまとめられている。
※カニバリゼーション:共食いの意味。ここでは、発売日が近いタイトル同士、同じスクエニのゲーム間でユーザーを食い合ってしまい、双方にとって不利益となったことを指していると思われる。[IMAGE][IMAGE]

 これらのことから、新中期経営計画においては
“Square Enix Reboots and Awakens ~さらなる成長に向けた再起動の3年間~”と題し、4つの戦略の展開を掲げた。4つの戦略は以下の通り。
  • デジタルエンタテインメント(DE)事業の開発体制最適化による生産性向上
  • コンタクトポイント(顧客接点)強化による収益獲得機会の多様化
  • 経営基盤の更なる安定化に向けた各種施策の導入
  • 成長投資と株主還元のバランスを勘案したキャピタル・アロケーション
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 デジタルエンタテインメント(DE)事業については、開発体制最適化による生産性向上を目的とした考えを記述。スクエニならではのおもしろさを届けるためのタイトル開発への注力や開発体制の整備について紹介。

 大・中規模のHDタイトルは“安定したおもしろさをベースにファン層の維持・拡大、スマートフォン向けなどのSDタイトルは安心して長く遊べるおもしろさをベースにヒットレシオの向上を目指す。また、新規IPタイトルは新たなファン層の開拓、新規性・独創性を重要視。過去の名作などによる豊富なライブラリーIPの活用によるカタログタイトルラインアップの強化にも挑戦するという。

 コンタクトポイント(顧客接点)強化は、主にマルチプラットフォーム戦略の転換についてが書かれている。主要IPタイトルを任天堂やプレイステーション、Xboxなどで幅広く展開すること、SDタイトルはスマートフォンに加え、PCなどへのローンチも検討しているとのこと。

 また新作タイトルのデジタル販売強化、IPの多面展開による新たな収益獲得にも挑戦すると書かれている。

 このほかの項目や詳しい新中期経営計画については、スクウェア・エニックス・ホールディングスの“新中期経営計画(2025年3月期〜2027年3月期)”を参照してほしい。
スクウェア・エニックス “新中期経営計画(2025年3月期〜2027年3月期)”スクウェア・エニックス関連商品の購入はこちら (Amazon.co.jp)※画像はスクウェア・エニックス・ホールディングス“新中期経営計画(2025年3月期〜2027年3月期)”より引用。
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