大塚角満の熱血パズドラ部!アーケード版

ゲームのプレイ日記を書き続ける大塚角満の『パズル&ドラゴンズ』ブログ“大塚角満の熱血パズドラ部”の出張版。稼動開始となったアーケード版『パズドラ バトルトーナメント -ラズール王国とマドロミドラゴン-』をプレイ!

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大塚角満の熱血パズドラ部!アーケード版 【第2回】

2014-05-16 22:30:00

パズバト大塚さんコラム2回目原稿と写真/01

前回は→こちら

●俺よりも弱い男

 俺のまわりで『パズドラ バトルトーナメント -ラズール王国とマドロミドラゴン-』を熱心にプレイしているのは、俺(当然だが)、ファミ通App編集部の中目黒目黒、岩田ジュビ漏、週刊ファミ通の乱舞吉田、そして山本大介プロデューサーといったところ。それぞれがそれぞれのスタンスで『パズバト』と向き合っており、ある者は「全国のトップランカーを目指す!」と硬派なことをのたまい、またある者は「ゲームセンターで『パズバト』を遊んでいる女子と友だちになれるかも♪」と極めつけに軟派なセリフを吐いている。まあ楽しく遊べればなんでもいいや……と思うのだが、この“軟派なほう”にカテゴライズされる“ある男”が、やたらと俺に突っかかってきて一触即発な雰囲気になっているのだ。

 その“ある男”とは何を隠そう、岩田ジュビ漏である。

 前出の“パズドラ士”の中では、年齢的にも立場的にももっとも下にランクされる岩田であるが、「こいつらをどうにか出し抜きたい!!」という気持ちだけは、ゆとり世代の中にあって突出したものを持っている。しかし、そのペンネームに“漏”という字が入っていることからもわかる通りコイツはどこか抜けてて、いろいろなものが漏れてしまっているから始末が悪い。

 ある日、会社の自席に座って“熱血パズドラ部”の原稿を書いていると、フラフラとゾンビのような足取りで接近してくる男がいた。見るとそれは岩田で、何か言いたそうな顔でニタニタと笑いながらしきりに俺を手招きする。しかたなく、

「あんだよ。大した用もないくせに……」

 と吐き捨てて岩田のもとに行くと、ヤツは“あるマシン”に手を置きながらこんなことを言ったではないか。

「さあ勝負しましょう! 『パズバト』で!!」

 うんざりしながら、俺は応じた。「またか。オマエも懲りないヤツだな」。

パズバト大塚さんコラム2回目原稿と写真/02

 ここでちょっと説明しておきたいのだが、ウチの編集部にはスクウェア・エニックスさんが「記事用に使ってください」と設置してくれた『パズバト』の筐体が2台ある。

「え! アーケードの筐体が!?」

 と驚かれるかもしれないが、ファミ通のグループ誌である『アルカディア』(アーケードゲームの専門誌)の編集部には所狭しと巨大な筐体が置かれていて、画面写真の撮影や攻略用のプレイに活用されている。アーケードの筐体は家庭用ゲーム機のような“ひとり1台”というわけにもいかず、ゲームセンターでの取材にも限界があるので、このような対応になることが多いらしい。

 そんな筐体の前で肩をそびやかしながら、岩田は「店内対戦モードで勝負しよう!」と言っているわけだ。

「まあいいけど……岩田クン、弱いんだもん」

 憐れむような口調で俺は言った。これまで何度か“エキシビションマッチ”と称して岩田とは対戦をしたが、はっきり言ってセミの小便程度のダメージすら受けることなく、ヤツは粉々に砕けて散ってしまっていた。要するに岩田は、

“相手にとって、ものすごく不足アリ”

 な人間なのである。

 でも、この日の岩田はちょっとだけ顔つきが違った。ヤツはポケットから真新しいNESiCAを取り出し、「下剋上!!」と前置きしてからこんなことを言ったのだ。

「ふたりがNESiCAを手にした今日が“ペナントレースの開幕戦”ですよ! いままで負けてきたのは、あくまでもオープン戦だったからです。今日からは負けませんからね!」

 俺、鼻をほじりながら岩田に言う。

「まあいいけど。んじゃ、負けたほうは罰ゲームね。……とりあえず、ビリビリマシーンでいいやw」

 ビリビリマシーンってのは、ファミ通Appの動画番組“これ知ってる?”で使われている罰ゲーム用の機械。手を置いてスイッチを入れると、何秒か後に“ビリッ!”と電流が流れるようになっている。

「いいっすよ!! どうせ喰らうのは大塚さんすから!!」

 そして、その日の“公式戦”がスタートした。

パズバト大塚さんコラム2回目原稿と写真/03

 で、数分後。

 バチッ!!!

「ギャアッ!!!!!」

 岩田の断末魔の悲鳴が、我が編集部に響きわたった(笑)。

 でも、こんなショボい相手でも、店内対戦で勝利すればガチャを回すことができ、自分のデッキを強くすることができる(負けてもガチャは回せます)。俺はとりあえず、

「スマホのパズドラと同じく、まずは木属性にこだわったパーティーを作ろう」

 と思い、ドラゴンナイトやグラビトンアースドラゴン、アースガーディアンといったモンスターを中心に育成を始めている。リーダーは当面、木属性特化のパーティーで力を発揮するリーダースキルを持つブラッキィでいこうか。

「ち、ちっくしょー! 覚えてろよ!!」

 時代がかった捨て台詞を残し、岩田が編集部を飛び出していった。しばらくは岩田を相手に、地道にモンスターを育成していこう思う。

パズバト大塚さんコラム2回目原稿と写真/04

大塚角満Twitterアカウント→@otsuka_kadoman

大塚角満(おおつか・かどまん)……週刊ファミ通、ファミ通コンテンツ企画部副編集長。編集業務のかたわら、執筆活動を精力的にこなしており、多数の連載記事を持つ。著書に、『モンスターハンター』シリーズのプレイ日記をまとめた『逆鱗日和』シリーズが9作、『ダークソウル』のプレイ日記をまとめた『折れてたまるか!』シリーズが2作品ある。現在、ファミ通.com上でブログ“大塚角満のゲームを読む”、“『ドラゴンズドグマ』で暮らす”、アメーバブログで“大塚角満のブログ”などを連載中

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パズドラ バトルトーナメント -ラズール王国とマドロミドラゴン-
メーカー スクウェア・エニックス
対応機種 ゲーセンアーケード
発売日 2014年4月24日稼動開始
価格 1プレイ100円[税込]、コンティニュー100円[税込]
ジャンル パズル・RPG / 対戦・育成
備考 プロデューサー:門井信樹、運営プロデューサー國澤 仁、メインキャラクターデザイン:野村哲也、ストーリー&世界観設定:井上堅二、田口仙年堂、日向悠二、音楽:伊藤賢治、田中公平、監修:ガンホー・オンライン・エンターテイメント

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