夏川椎菜のGAMEISCOOL!

声優・夏川椎菜さんが綴るゲーム日記。毎月1回(月末)の更新予定です。

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夏川椎菜のGAMEISCOOL! 第12回 キャストの皆様 から学ぶ 夏川のゲーマー革命

2019-06-25 12:00:00

こんにちは!

Nintendo Switch が世に出た時、そのあまりの期待度に全国のゲーマー達が列を作り、オフィシャルサイトはサーバーダウン、通販サイトでは抽選販売、泣く子が更に泣く転売の嵐……まさに時代が動いてる感というか、ゲーマー達の間で血で血を拭うような戦争でも起きてるんじゃないかというくらい、殺伐としてましたよね。
あれ、夏川だけですかね、そんなこと感じてたの。
(編注:夏川さんの思い込みですが、手に入れるのはたいへんでしたね!)

ともかく、そんな“Switchの乱”にて、Switchを獲得するに至らず、次々と発表される新作ソフトの波にも乗れず、あげく「あぁーSwitch降ってこねぇかなぁ」なんて天を仰ぐことすらあった夏川です。

なんというか、その辺夏川とっても天邪鬼なので「ノンストレスでいつでも好きな時に買えるようになるまで、私はSwitch民にはならないぞ!」と謎の誓いを立てていました。
そしてPS4のコントローラーを握り「なにせ私にはこのPS4と未だプレイできていない無数の積みゲーがあるのだから」と高らかにPS4民宣言をしておりました。

そして時は経ち、先日のこと。
とある作品のイベントにて、キャストの皆様とゲーム談義をしていた時の事です。

キャストの皆様は、年も近く、みなさんゲームが好きということで、話はとても弾んだのですが、
なんとその場にいるほぼ全員が“Switch民”だったのです。

そして、なんという事でしょう。
Switch民のキャストの皆様は“フレンドコード”なるものを交換しあい、夜な夜なイカしたナワバリ争いをしているというじゃあないですか。

その時、気づいてしまったのです。
夏川も、キャストの皆様も、同じゲーム好きという点では……大きな分類の上では、同じ趣味を持った仲間であり、分かり合える仲間です、ですが…

その性質は、夏川とキャストの皆様とで大きく違っていたのです。

キャストの皆様がイカした格好でガチバトルしている間、夏川は一人、基本的におじさんが主人公の渋めのゲームを一人黙々と進めていたのです。

夏川は元々、ゲームは一人でする方が楽しいという人間でした。
もっというなら、主人公はできるだけ渋めのおじさまが良いし、えげつない過去を持っていて欲しいし、常に何かに追われていて、常に何かを追っていて欲しい。
自分と正反対の主人公に没入できるくらい、ゲームはファンタジーであって欲しいし、SFであって欲しい。
そこにアバターやオンラインプレイヤーは必要なかったのです。

その考えがあったからこそ、Switchの乱が起きた時も、入手しようと各電器屋を巡ったり、抽選販売に申し込んだりという努力をしなかったのです。
そして、普通に流通されてからも、買うことを後回しにできたのです。

正直、夏川のような嗜好を持ったゲーマーが、自ら進んでSwitchを買うのは、あまり考えられないことでした。
なぜなら、そのようなゲーマーの嗜好を満たすのに、PS4以上に最適なハードはないからです。
PS4とSwitchは同じゲームハードでありながら、その性質・楽しみが全く別物でした。
(編注:あくまで夏川さんの意見ですが……最後までお読みください!)

夏川は……一匹狼が好きなのです。
悲しい過去を背負った一匹狼が、銃を持って一人、世界を敵に回して戦い続けるような、孤独な世界に没頭するのが、好きだったのです。

そのような自分を恥じたことは一度もありません。
むしろ、誇りに思って、これまで生きてきました。
自分と違う性質のゲーマーを妬ましく思ったことも卑下したこともありません、これは誓えます。
ただ、自分はそういうゲーマーにはなれないのだと、酷く輪郭のボケた確信があるだけでした。

そんな夏川の凝り固まった思考は、そのキャストの皆様とのゲーム談義で……Switch民であるキャストのお一人の、たったの一声で、簡単に変わることになります。

「来週のイベントの時、みんなでイカしようよ!」

その場にいたSwitch民のキャストの皆様は、即座に同意しました。
もちろん夏川は頷くことを許されません。
なぜなら、Switchを持っていないからです。
夏川は、PS4民だからです。

キャストの皆様と別れ、一人になった夏川は、帰り道でずっとAm○zonを見ていました。
Switchの在庫はたっぷりありました。
希望の色も、ありました。
なんと、今頼めば明日にでも届くといいます。
気づかぬうちに、Switchは手を伸ばせば届く商品になっていました。

「Switch、ポチったよ」

キャストの皆様とのラインに、まさか自分がこのようなメッセージを送ることになるとは、思いもしませんでした。


そして、約束のイベントの日です。
夏川はこの日のために、設定諸々を完璧にし終えたSwitchを、専用のケースに入れて、会場に向かいました。

キャストの皆様は、Switch民となった夏川を歓迎してくれました。
そして、一緒に遊んでくだすったのです。

なんて楽しいんでしょう。
仲良しと顔を付き合わせてやるオンライン対戦がこんなに楽しいものだとは知りませんでした。

いうて、イベントの合間時間。
たくさん というわけにはいきませんでしたが、それでも、夏川にSwitchの楽しさを刻みつけるには充分すぎました。

見知らぬ人とのオンライン対戦をどこか虚しく思っていた夏川でしたが、どういうわけか、皆と遊んだ後だと、その虚しささえ飛んでしまうくらい、ゲーム自体が楽しいものに思えていたのです。

“思い出補正”という言葉があります。
今よりずっとチープで、古いゲームでも、楽しく遊び熱中した思い出がそのゲームを補正し、記憶の中に美しいまましまっておいてくれるのです。

この時の感覚は、それに似ていました。
キャストの皆様と楽しく遊んだというこの思い出が、このイカすゲームを、夏川本来の嗜好を飛び越えて“好き”にさせたのです。

これは、革命でした。
酷く輪郭のボケた確信が、ただの幻だったのだと気付かされた、夏川のゲーム人生における“革命”でした。


革命から一夜。
夏川は一人、イカをしていました。
もうそこにキャストの皆様はいませんでしたし、対戦相手は顔も知らぬプレイヤーです。

一匹狼的な主人公も、凄惨な過去も、追うものも追われるものも、孤独な世界もありません。

あるのは自分の分身、世界中のプレイヤー。
いままでと全く違う性質を持ったゲームの世界でした。


もちろん、今でも夏川はPS4民です。
しかし同時にSwitch民でもあります。
やはり夏川は純粋なただのゲーマーだったのです。

どんなゲームでも、ハマるきっかけさえあれば楽しめる、生粋のゲーマーだったのです。

夏川は今、自分がやはりゲーマーなのだという事を実感し、幸せを感じています。
そして、この革命をもたらしてくれたキャストの皆様への感謝の気持ちでいっぱいです。

これを読んだ皆様へ

あなたがどんなゲーマーなのか、
はたまた、ゲーマーでは無いのか、わかりません。
わかりませんが、

あなたにも、何かにハマるきっかけが……革命が訪れることを、願っています。

些細な興味や、誘いを大切にしてください。
それが革命の種である事を、どうか忘れないで。














はい。





「夏川椎菜のGAMEISCOOL」、第12回!
長くなりましたが要約すると
「夏川、ついにSwitchを手に入れる」
でした。


次回の更新をお楽しみに。
ばいなーんす!

夏川椎菜さんインフォメーション

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