2024年3月8日よりNintendo Switch、PS5、PS4、Xbox Series X|S向けに好評発売中の、アトラス×ヴァニラウェアによる完全新作シミュレーションRPG『ユニコーンオーバーロード』。その製品版レビューをお届け。

 本記事では製品版を遊んだライターによるプレイレビューをお届け。1990年代の名作タイトルたちを彷彿とさせながらも、新しい魅力がたっぷりと詰め込まれた本作の内容を紹介しつつ、感想を述べていく。なお、システムの詳しい紹介などは先行レビューでもお伝えしているので、そちらもぜひチェックを。

限定版『ユニコーンオーバーロード』モナークエディション(Switch)の購入はこちら (Amazon.co.jp) 限定版『ユニコーンオーバーロード』モナークエディション(PS5)の購入はこちら (Amazon.co.jp)
『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚

傑作シミュレーションRPG誕生!

 最初にお伝えしておくと、本作はあまりにも作り込みすぎな、まさに傑作だ。ライトなプレイヤーにも遊びやすく、そして楽しめるタイトルになっているが、熱心なゲームファンほど本作の魅力に引き込まれるはず。

 きっとゲームを進めれば進めるほどに、「何でこんなに作り込まれてるんだよ!?」と驚くこと間違いナシ。ちょっと意味がわからないくらい作りこみと遊び応えに溢れていながらも、親切すぎるゲーム進行に驚愕しっぱなしだった。シミュレーションRPGファンにも、この手のジャンルを初めて遊ぶ人にもオススメしたい本作が、どのように“作り込まれすぎている”のか、本稿で綴っていこう。

『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚
『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚

王道のファンタジー物語

 物語の舞台となるのは、5つの国家で形成された“フェブリス大陸”。世界観としては中世ヨーロッパのような文化に、エルフや獣人、グリフォンなども登場する、剣と魔法の王道ファンタジーだ。

 物語の冒頭では、新生ゼノイラ帝国を名乗る皇帝・ガレリウスが、大陸全土を支配してしまう。プレイヤーは、亡国・コルニア王国のアレイン王子として、解放軍を率いて大陸を救うために戦っていく。

 全体的に王道の設定だが、物語もストレートに超王道。ときには「えっ!?」と驚く仕掛けもありながら、ファンタジックな冒険譚を楽しめる。勇者が悪の王を倒すために世界を救うような、昨今のタイトルでは逆に珍しいくらい王道のストーリーとなっている。

『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚
『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚
『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚

自由に進められるゲーム進行

 シミュレーションRPGなのでシミュレーションパートはあるのだが、驚くことに本作はオープンワールドを採用。フィールド移動を経て、シミュレーションのステージに挑むというなかなかに珍しいシステムとなっている。

 フィールドではRPGのようにキャラクターを操作し、人々と会話をしたり、アイテムを調べて入手するなどの探索要素も存在。その中で、シミュレーションパートの戦場(ステージ)がある地点へ行くことで、そこに出撃できる仕組みだ。

『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚
『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚

 ストーリーの進行上、行ける範囲が限られている場合もあるが、どこへ向かうのかはプレイヤーの自由。序盤に「ここへ行くといい」と助言を貰ったりもするが、それを無視して別の場所を攻略したってかまわない。

 シミュレーションRPGながら、ステージを攻略する順番は自由となっているのが本作ならではの要素だ。自由なゲーム進行と聞くと「何をすればいいのかわからなくなりそう」と思われるかもしれないが、ゲーム内ではしっかり導線が張られている。

 そのため、ゲームに敷かれたレベルデザインを順番になぞるように遊ぶことも可能だ。それを無視して、まったく別の場所を攻略して自軍を鍛え、敵軍との圧倒的レベル差をつけて攻略していくような、“俺つえー状態”に持ち込むこともでき、自分のプレイスタイルに合わせた立ち回りができる。

 ゲーム序盤はコルニア王国の解放がメインストーリーになっており、ある程度の攻略を果たすことで、ほかの国にアクセスできるような仕組み。ちなみにその中で、とある条件を達成すればいきなりラスボスにも挑めてしまうほどに自由だ。

 フィールドパートは探索をしながら自軍強化を図るために存在するわけだが、各ステージを攻略していくと、どんどん帝国の支配から解放されていく。「ああ、いま自分が世界を救っているんだな」と、その進行度や“英雄感”が感じられるほか、ワールドマップを開いたときの達成感があるのも、不思議と心地よい要素だった。

『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚
『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚
『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚

攻略の幅が広すぎるシミュレーション

 シミュレーションRPGパートは、自軍と敵軍のユニットどうしを戦わせて進めていく。ユニットを移動させて敵ユニットと接触するとバトルが発生する仕組みだ。時間を停止することもできるので厳密には違うのだが、基本的にリアルタイムで進行していく。

 ユニットは最大5人の仲間で編成する。仲間たちにはそれぞれパラメータのほかクラスが存在し、育成具合やクラスどうしの相性などでバトルの行方が左右される。

『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚
『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚

 ユニークなのが、仲間たちがどのように行動するかを“作戦”で編集できること。たとえば、何も条件を設定せずに回復スキルを使うようにすると、体力が満タンの状態でも回復行動を取ってしまう。そこを“体力が50%以下の仲間に”などの条件を付けると、効率のいい行動を取ってくれるようになるわけだ。

 序盤はさほど重要ではないが、育成を進めたり、装備品によって多数のスキルを習得していくと、どんどん楽しさが増していく。作戦とユニットの編成をじっくり考える人には、たまらない要素だ。

 プレイヤーの進めかたによって変わるが、仲間になるキャラクターは60人以上いる。それぞれ装備品があるので、仲間が増えるたびに装備品と作戦のマネージメントが増えるので、ゲームが進めば進むほど徹底するとなると、なかなかたいへんだ。

 ただ、シビアに装備品や作戦の管理を徹底する必要はないので安心してほしい。もちろんしっかり準備すれば攻略しやすくなるが、ある程度サボっても攻略自体はできるし、装備から作戦まで自動で設定してくれる“おすすめ”コマンドもある。細かくこだわりたい人はこだわれるし、適度な管理で済ませたい人も楽しめる作りになっている。

 また、ゲームとして絶対に60人以上の仲間を育てなくてはならないかというとそうではなく、システム的には初期出撃部隊がだいたい3部隊なので、3部隊をメインに育て、ほかは好みの仲間を育成する程度でも大丈夫。だいたい15人ほど鍛えれば、だいたい攻略できるようになっている。もちろん、その中で適宜メンバーの交代などもあるだろう。

『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚

戦略面のユニークな仕組み

 制限時間の概念と、スタミナの要素も特徴的だった。ステージには攻略までの制限時間が存在するため、基本的には攻め続けなくてはならない。つまり、“待ち”戦法が通用しにくく(局所的には有用)、アグレッシブに攻める必要があるのがおもしろい。

 スタミナは各ユニットごとに設定された戦闘可能回数のようなもので、スタミナが切れるとユニットの移動ができなくなってしまう(戦闘自体は可能で、回復もできる)。これにより“育ちまくった強力な1ユニットだけを突進させ、敵軍を圧倒する”的なことが行いにくくなっている。移動ができないだけなので、やろうと思えばできたりするが、戦闘のアクセントになっている。

 制限時間とスタミナの要素があるために、ある程度複数ユニットを同時に扱う必要が出てくるのが、バトルのおもしろい部分だと感じた。

『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚

 そして、アイテムの仕様も、本作の非常に自由度を増している要素。アイテムは各ユニットの行動中・戦闘前に使用できる。回復アイテムや攻撃力アップなどのシンプルなアイテムは効果をイメージしやすいと思うが、本作はなんとステータスアップアイテムやレベルアップアイテムまでバトル開始前に使える仕様だ。

 バトル発生前には“だいたいこんな感じの結果になるよ”といった戦闘結果予測が表示されるのだが、そこで負けそうだと思ったらアイテムでいきなり鍛えて、予測を覆すなんてこともできる。アイテムをただ集めておくだけで、戦略の幅がグンと広がるのだ。

『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚
戦闘アイテムを使うゲームはよくあるが、育成アイテムで底上げまでできるのは、なかなか珍しい仕様だ。
『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚
画面中央下に、戦闘結果の予測が表示される。相手にドクロマークが表示されたら、ほぼ確実に倒せるので、これを目安に戦おう。

 さらに自由すぎるのが、“ブレイブスキル”の存在。ブレイブスキルはユニット出撃に使用する“ブレイブポイント(BP)”を消費して使うコマンド。BPは長いステージを攻略するときはそれなりに溜まりやすく、ガンガン使うことができる。

 ブレイブスキルは敵軍への一方的な範囲攻撃といったものや、回復スキルなど、その効果は非常にさまざま。味方ユニットを自分の元にワープさせるものなども存在し、戦略の幅が非常に広いのだ。

 ちなみにアレインのブレイブスキルには取得経験値を倍にするものが存在したりと、育成面に役立つ場合もある。アレインを優先的に鍛えてから、仲間を育てるのもアリだ。

『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚

磨かれた遊びやすさ

 進めかたが自由がゆえに、サブクエストをスルーしてメインだけを達成していくスタイルも可能だが、きっと遊び始めたら全要素を総ナメしたくなること間違いナシ。それくらい魅力が詰まっているだけでなく、“そうさせたい遊びやすさ”が磨き上げられているのだ。

 まず会話シーンはボタンスキップなどに対応しており、じっくり読み進めてもいいが、速読派もサクサクとセリフを読み進められるのがうれしい。シミュレーションパート突入時のちょっとした演出なども細かくスキップできるので、テンポよくゲームを進められる。

『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚

 また、バトルアニメーションは本作の大きな魅力でもあるのだが、倍速機能もあるほか、アニメーションそのものをスキップすることも可能だ。

 クリエイター陣が心血を注いで描きこんだアニメーションは、やはり制作陣としては注目してほしいはず。だが本作は、遊びやすさを重視して見なくてもいい選択を用意しているのだ。あまりの思い切りのよさに驚いたが、遊んでみると“戦闘スキップでサクサクと敵軍を倒す”といった爽快感も味わえるので、これはこれでひとつの魅力になっている。

『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚
スキップすればサクっとWINの表示でバトルが終わる。

 大陸全土の解放を目指す本作だが、すべてのステージが長いわけではない。基本的にはメインクエストのステージはそれなりに長めのボリュームになっていて、ストーリーにあまり関わらない砦や都市の解放は、かなり短時間で終えられるようになっている。

 おかげで、気軽に大陸全土の解放に挑戦できるようになっていると感じた。すべてが長編のステージだと「もう少し準備してから挑もう」と神経を使ったり、人によってはスルーしてしまったりする場合もあるかもしれない。短いステージだとわかっているからこそ、挑戦しやすいのだ。

 そして、育成も非常に快適。大陸には何回でも挑戦でき、経験値アイテムが手に入る"フリーステージ"が点在している。ここを利用し、とことん育成してから本編に挑むのもいい。また、ステータスアップアイテムやレベルアップアイテムも多数ある。そのため、ステージそれぞれの攻略において、細かいことを考えて育成する必要はない。

 ほかにも「遊びやすい」と感じた部分は多数あるが、きっと皆さんも遊べば遊び込むほどに行き届いた配慮に気づいていくはずだ。

『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚
画面中央が出撃地点で、上の拠点を制圧すればそれで完了。これくらい短いステージが散りばめられている。

作りすぎだろグラフィック!

 そして本作最大の魅力と言っても過言ではないのが、作り込まれたグラフィックの数々。ヴァニラウェアの誇る美麗な2Dグラフィックは健在で、とくに戦闘アニメやドラマシーンのアニメーションはものすごく豊富かつ、しっかりと描きこまれている。

 また、本作には膨大なクラスが存在するうえに、各クラスには見た目がガラリと変わるクラスチェンジがある。キャラクターのアニメーションだけでも、もうとてつもない数のグラフィックが用意されているのだ。この圧倒的なバリエーションをどう作ったのか、意味がわからない。大量すぎる。

『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚
キャラクターのアニメーションだけでなく、背景すらも自由に閲覧できる。
『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚
ふと気が付くと、セリフ枠の横もアニメーションしているわけで。
『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚
騎士系は馬に乗った状態だけでなく、降りた状態も描いているんだよなぁ……。

 それなのに、戦闘スキップができるわけで。ちなみに、仲間などの固有キャラクターは、戦闘アニメを再生したときにセリフを放つこともある。特定のキャラクターどうしのユニットが戦ったときは、専用セリフが流れる場合も。スキップすると鑑賞できないので、「会話がありそう」と思ったら再生するのがオススメ。なお、ブレイブスキルで倒した場合も見られないので注意!

『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚
『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚
『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚

 バトルの背景も大量に用意されているほか、各都市のショップは地域ごとに店員の見た目も変わるし、細かく見ると武具やアイテムそれぞれにアイコングラフィックが用意されているなど、見れば見るほどにグラフィックが多すぎて笑ってしまうほどだ。

 ゲームを進めていくたびに、「やりすぎだろ!!」と思う作り込みすぎな物量を、ぜひ味わってほしい。

『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚
飯テロな“ヴァニラめし”は健在。食事をすると、仲間との親密度が上がる。
『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚
『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚
『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚
些細な部分だが、YESorNOのUIがメチャクチャに気持ちいい。操作すればわかるはず!

あらゆる選択が自由!

 冒険や戦闘の自由度についてはお伝えしたが、冒険を進めれば進めるほどに、本作はあらゆる場面で自由な選択が可能になっていることに気づくはず。

 固有の仲間たちは、場合によっては仲間にせずともゲームを進められる。勧誘するか、断るかの選択肢があり、断った場合は何かしらのアイテムが手に入ったりもする。とはいえ、ゲーム的には仲間にしたほうが得られるメリットが大きいので、よほどのことがない限りは仲間にしたほうがいいだろう。

 また、砦では固有キャラクターではない、いわゆる一般兵的な傭兵を雇うこともできる。傭兵だから固有キャラクターよりも弱いのかというとそうではなく、しっかり戦えるようになっている。傭兵は、一部要素やキャラクターの掛け合いが楽しめる親密度会話がないくらいで、傭兵のみでクリアーすることも可能だろう。

『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚

 そこも選択の余地といった感じで、固有キャラクターがそこまで特別な扱いではないのもおもしろいところ(とはいえ、キャラクター専用クラスはいくつか存在する)。「だったら育成ステータスの方針を変えられる傭兵のほうが強いのでは?」と思うかもしれないが、なんと固有キャラクターもアイテムの使用で育成方針を変更できる。この点も非常にユニークだ。

 ちなみに、そのアイテムを使うと見た目までカスタマイズ可能。固有キャラクターでありながら、衣装や髪型のカラーを変更できる。見た目カスタマイズまでできることを知ったときには、サービス精神旺盛すぎてブッ倒れそうになった。

『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚
『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚

 選択において重要となるのは、“契約の儀式”。これは固有の仲間に、指輪を渡すことで特別な儀式を交わすものだ。しかも、指輪は男女問わず全仲間に渡すことができる。特定の仲間に渡すような仕様ならばわかるが、60人以上の全仲間に専用のセリフが用意されているのだ。

 親密度会話も、主人公のアレインは仲間全員に用意されているほか、特定の仲間どうしの会話もあり、その作業量は計り知れないというか……。なんだかもう、恐ろしい。

『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚
『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚

体験版が配信中

 難易度選択も4段階存在し、シミュレーションRPGが苦手、もしくは初プレイという人もご安心を。初心者や、物語をメインに楽しみたい人は“カジュアル”で遊ぼう。また、シミュレーションRPGに歯応えを求める人は、“エキスパート”を選択するといい。このあたりの選択の幅も、ゲームと同じく自由なところだ。

 そんな作り込みすぎな『ユニコーンオーバーロード』だが、現在体験版が配信中。序盤をまるごと体験でき、メインクエスト“司祭の行方”をクリアーするか、約5時間の時間制限に達するまで、自由に遊ぶことができる(ちなみにメニュー画面を開いたりすると制限時間の経過が止まる)。

 このサービスっぷりにも驚きだが、きっと体験版を遊ぶだけで本作の魅力をどっぷりと感じ取れるはずだ。セーブデータは製品版にも移行できるので、まだ購入を迷われている人は、とにかくダウンロードして遊んでみよう。

『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚
アップデートVer.1.01を適用するとゲーム難易度“NORMAL”が選択可能になる。体験版の難易度“CASUAL”は製品版の難易度“NORMAL”相当。製品版の“CASUAL”ではさらに難易度が簡単になっている。“CASUAL”より歯ごたえを求める場合、新設された“NORMAL”に変更しよう。
『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚

アーマリアさんを激推ししたい

 最後にお伝えしたいのが、魅力的なキャラクターの数々! 60名以上もの仲間が登場するだけでなく、敵将も多数存在。遊べばきっと、お気に入りのキャラクターが見つかるはずだ。ゲームとしても、推しの仲間を徹底的に育成して活躍させられたりもするのが、とてもうれしいところだ。

『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚
『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚
『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚

 その中でも筆者が気に入ったのが、アーマリアさんである。アーマリアさんは突然アレインたちの前に現れる女性で、ドラケンガルドで遊べるコンテンツ・闘技場に深く結びついている。

 まずアーマリアさんはデカい。超デカい。アレインの2倍くらいデカい。ステータス画面の立ち絵がデカすぎて遠くに見えるほどにデカい。驚きの「でっっっっ」とかそういうレベルではないほどにデカい。それだけでもう超好き。デカすぎる。

『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚
デカい。
『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚
デカい。遠い。
『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚
デカい。メチャ強い。

 それでいて、やさしさと美しさを兼ね備え、さらに武力の面では最高クラス。会話していくと豪胆な見た目とは違った部分に、きっと皆さんも惹かれるはず!! また、大きな身体に見合った大剣と大盾を軽々しく扱うアーマリアさんは、ゲーム中でも武神的な扱いになっていて、闘技場のトップを張っている。

 美貌・武力・巨大と、筆者としてはドストレートすぎるアーマリアさんに、ぜひ注目してほしい!!

『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚
デカい。剣も盾もデカい。それは片手剣ではない。
『ユニコーンオーバーロード』レビュー。誰でも楽しめる、傑作シミュレーションRPGが誕生! グラフィック、システム、遊びやすさ、作りこみすぎて驚きっぱなしの冒険譚
デカい。勝鬨がかわいい。