スウェーデンのゲーム開発会社10 ChambersによるPC用協力型シューティング『GTFO』の最終章を、日本時間2023年12月8日のThe Game Awardsでの発表と同時に配信した。

 配信に先駆けて、都内にてプレスツアーが実施され、『GTFO』最終章“RUNDOWN 8.0 デュアリティ”をひと足早くプレイできたので、その模様をお届けする。

 また、本イベントでは2024年にPC向けにアーリーアクセスを配信予定の4人協力プレイの強盗FPS最新作『DEN OF WOLVES』の紹介も行われた。プレゼンの内容や開発者へのインタビューについては下記の記事を見てほしい。

『GTFO』Steamサイト

協力型ホラーFPS『GTFO』とは

 『GTFO』とは、協力型シューティング『PAYDAY』シリーズの開発に携わったメンバーが手掛けた最大4人で遊べる協力型ホラーFPS。怪物“スリーパー”が潜む施設内に潜入し、敵のせん滅やギミックを解きながらゴールを目指すという一作。

 ひとつのミスが命取りになるほど難度が高く、緊張感や歯応えのあるゲームを楽しみたいコアなゲーマーを中心に人気のある作品だ。

 そんな本作の最終章“RUNDOWN 8.0 デュアリティ”では80以上のエスクペディションが登場。日本時間12月8日にはSteamでの配信も開始された。また今回のイベントでは家庭用ゲーム機版のリリースも明らかに。ただし具体的なハードやリリース日については今後発表するとのこと。

『GTFO』最終章をプレビューイベントでひと足先にプレイ。装備のチョイスや仲間どうしの連携が超重要な奥深いゲーム性にハマった

隠密キルが基本というシビアなゲーム性に驚愕

 今回のプレビューイベントではほかのメディアの方といっしょにチームを組んでのプレイ。筆者を含め、ほとんどの参加者が本作を未プレイということで、Unityからの助っ人デイビット氏がアドバイザーとしてチームに参加した。

 ゲーム開始前の準備画面では武器、ツール、パーク、キャラクタースキンの変更が可能。いずれも種類が豊富で、自分のプレイスタイルに合ったものを見つけられるようになっている。とはいえ初見ということもあり、武器・パーク選びにかなり悩んでしまった。デイビット氏からは「とりあえずタレットを持ってきて!」と言われ、各々タレットを装備してさっそくゲームを開始した。

『GTFO』最終章をプレビューイベントでひと足先にプレイ。装備のチョイスや仲間どうしの連携が超重要な奥深いゲーム性にハマった
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 施設内は異様な雰囲気に包まれており、とにかく不気味! ビクビクしながらデイビッド氏について行くと、彼の「しゃがんで!」という声が響き渡った。

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天井を見上げると、上にも通路が。本作はステージの設定や世界観にも力を入れている。

 本作の敵は光や音に敏感で、立って移動すると気づかれてしまうらしい。攻撃時に音が出ない近接武器に持ち換え、しゃがみ移動で敵にジリジリと近づき、強烈な一撃を叩き込む。これが敵に気づかれないようにするための本作における基本的な動き。敵が複数体いる場合はメンバー内で倒す相手を事前に決めてから攻撃することになる。プレイ前に「ボイスチャットはあったほうがいい」と言われていたのだが、その理由を痛感させられた。

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 さらに待機(未発覚)状態の敵はときおり体を赤く光らせることがあり、このときに近づくとしゃがんでいてもこちらに気づいて襲ってくる。そのため、複数体いる場面では攻撃のタイミングが取りづらく、奇襲に失敗することもしばしば。また敵の動きが素早く、一度気づかれると無傷で敵を撃退するのが難しいのも印象的だった。

『GTFO』最終章をプレビューイベントでひと足先にプレイ。装備のチョイスや仲間どうしの連携が超重要な奥深いゲーム性にハマった
近づいても大丈夫な状態。
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近づくと気づかれてしまう状態。

随所で発生する敵の強襲。事前の準備が大事!

 特定の扉を開ける際、複数の敵が一気に襲い掛かってくる場所があり、ここでは事前の準備が攻略のキモとなる。デイビッド氏から敵が出現するポイントにタレットを置くように指示があり、各メンバーが言われた場所にタレットを設置。準備画面で「タレットを持ってきて」と言っていたのはこのためだったのだ。タレットを設置後、銃に持ち換えたら扉のギミックを起動。

『GTFO』最終章をプレビューイベントでひと足先にプレイ。装備のチョイスや仲間どうしの連携が超重要な奥深いゲーム性にハマった
一際重厚な扉では何かしらのギミック・戦闘が発生する。
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タレットは索敵範囲内の敵を自動で攻撃してくれる頼もしい存在。使い捨てではないので戦闘後の回収を忘れずに。

 すると敵がつぎつぎと襲い掛かってきた。敵の勢いは予想以上にすさまじく、筆者の眼前まで迫ってくる者もいて、けっこうビビってしまった。デイビッド氏のアドバイスがあったからこそ何とかなったが、初見では確実に敵の猛攻を受け、パーティーが壊滅していただろう。予習が大事という本作の難しさを改めて感じる場面であった。

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 また敵が襲い掛かってくる場所では、エリア内に出現するサークルの中に各メンバーが入ることで、敵の出現数を抑えられるというギミックも用意されていた。サークル内に入るだけなので、慣れればすぐに対応できるギミックだが、乱戦になるとそのことを忘れてしまうことも。そこはボイスチャットで互いにフォローし合いながらプレイするように心がけた。

『GTFO』最終章をプレビューイベントでひと足先にプレイ。装備のチョイスや仲間どうしの連携が超重要な奥深いゲーム性にハマった
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場所によってはパズルギミックも登場する。

リソース管理やエイム力も重要に

 本作の難しさに拍車をかけていたのが、各種アイテムの存在。体力回復薬や弾薬といったリソースは所定のアイテムボックス内でしか入手できない上に、アイテムはチーム内で共有しなければならない。つまりアイテムを発見したら「体力・弾薬が少ない人、アイテムありますよ!」と、声を掛け合ってメンバー内のリソースをうまく管理しなければならないのだ。このアイテムが手に入る場所も少ないため、なるべく体力や弾薬を温存する立ち回りも必要になると感じた。あと本作はフレンドリーファイヤーがある点にも注意したい。

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アイテムを共有し合う様子。ここのワチャワチャ感もボイスチャットならではのおもしろさがあった。

 本作の敵はヘッドショットが有効。的確に頭部を撃ち抜けば、ダメージと弾数の消費を抑えつつ、敵を撃破できる。そのためにはエイム力も重要になってきそうだ。また連射、バースト、セミオートなど、銃の種類と特性も豊富なので、自分のプレイスタイルにあった銃を見つけるのも楽しみのひとつと言える。

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ラストはゴール地点までダッシュ! 恐怖の逃走劇

 道中の敵をせん滅したり、各ギミックを攻略したり、各所でリソースを回復したりしながらようやく目的の部屋に到着。部屋の真ん中にあるアイテムを調べると、別のエリアに転移。するとデイビッド氏から「走って!」と指示が飛ぶ。どうやらこのアイテムを回収し、ゴール地点に戻ればクリアーのようだ。

『GTFO』最終章をプレビューイベントでひと足先にプレイ。装備のチョイスや仲間どうしの連携が超重要な奥深いゲーム性にハマった
敵と併走しながら必至に逃げる。この逃走劇がいちばん怖かった……。

 メンバー全員がデイビッド氏の後を追う。道中ではつぎつぎと敵が出現し、こちらに襲い掛かってくるが、なるべく相手せずに全力疾走! 筆者が途中で壁に引っかかって敵に致命傷を負わされ、軽くパニックになるも、味方のサポートもあり、何とかゴール地点に到着……。と思いきや最後にゴール地点で敵のラッシュに耐えないといけないことが発覚(まぢか……泣)。

『GTFO』最終章をプレビューイベントでひと足先にプレイ。装備のチョイスや仲間どうしの連携が超重要な奥深いゲーム性にハマった
ここがゴール地点。このサークル内にメンバー全員が一定時間留まればクリアーなのだが、その途中で必ず敵のラッシュが発生する。

 急いでタレットを設置し、敵の襲撃に備える。最後ということもあり、敵の勢いは道中よりもさらに苛烈だったが、背後や側面から襲われる心配のない場所での迎撃だったため、何とか撃退に成功し無事クリアーできた。

『GTFO』最終章をプレビューイベントでひと足先にプレイ。装備のチョイスや仲間どうしの連携が超重要な奥深いゲーム性にハマった
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 ちなみにマップの構造やギミックの内容は固定だが、出現する敵の場所やアイテムの位置はランダムというのも、大きなポイント。以前の攻略が通じる部分と通じない部分があり、その都度対応を考えていくアドリブ力が求められるのもおもしろい点と言える。

『GTFO』最終章は難しいからこそ、攻略のおもしろさが際立つ

 敵の倒しかた、リソースの管理、ギミックへの対応、フレンドリーファイヤーを意識した射線の確保と、把握しておかないといけないことが多く、非常に歯応えのあるゲーム性だった。今回はデイビッド氏のアドバイスとサポートのおかげで一発クリアーできたが、本来であれば何度もプレイしながら各ステージへの理解度を深めつつ、攻略していくことになる。その過程で発生する試行錯誤と、クリアーできたときの喜びが本作の大きな魅力ではないだろうか。

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 今回のプレイでは短い時間ではあったものの、チーム内で声を掛け合って互いをフォローしたり、敵に発見されて軽くパニックなってボイスチャットが盛り上がったりなど、チーム内での交流も楽しめた。いっしょのチームになったプレイヤーとボイスチャットを通じて、コミュケーションを取りつつ、攻略して仲を深めていくのも醍醐味だと感じた。

 ぜひこの機会に歯応え満点のホラーFPS『GTFO』で攻略と交流のおもしろさを体感してほしい。

『GTFO』最終章をプレビューイベントでひと足先にプレイ。装備のチョイスや仲間どうしの連携が超重要な奥深いゲーム性にハマった
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