イギリス現地時間の2023年10月13日、競争・市場庁(CMA)が、マイクロソフトによるアクティビジョン・ブリザード買収を承認したことを発表した。これにより総額で687億ドル(現在の為替レートで約10兆2800億円)にも及ぶ世紀の買収案件が正式に成立可能な状態となった。

 この件に関してはCMAやアメリカの連邦取引委員会(FTC)などから疑義が上がっていたものの、今年7月にFTCの仮差し止め請求が棄却され、アメリカでは実質的に成立可能な状態に。

 一方のCMAに対しては“今後15年間のアクティビジョン・ブリザードのタイトルのクラウドゲーム版の権利をユービーアイソフトに売却する”という修正案が提示され、9月22日にCMAから懸念点がおおよそ解消されたという暫定的な判断が下されていた。今回の発表は、その修正案を正式に承認するものとなる。

 Activision Blizzardは、ミリタリーFPS『コール オブ デューティ』、アクションシューティング『オーバーウォッチ』、MMORPG『World of Warcraft』、アクションRPG『ディアブロ』などの数々の人気シリーズを持つ、海外の最大手パブリッシャーのひとつ。今回の買収によりそのタイトル群がマイクロソフトのXboxプラットフォームに自社タイトルという形で加わり、定額サービスであるGame Passにも順次投入されていく形となる。