2024年2月2日発売予定の『ペルソナ3 リロード』について、本日公開された最新情報もふまえた開発者インタビューをお届け。アイギスなどのメインキャラクターや、サウンド面にまつわるお話のほか、現時点で訊けることをあれこれ訊いているので、ぜひチェックしてほしい。

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和田和久氏(わだかずひさ)

アトラス・ペルソナチーム、ゼネラルプロデューサー(文中は和田)

山口拓也氏(やまぐちたくや)

アトラス・ペルソナチーム、ディレクター(文中は山口)

新妻良太氏(にいつまりょうた)

アトラス・ペルソナチーム、プロデューサー(文中は新妻)

喜多條敦志氏(きたじょうあつし)

アトラス・サウンドチーム、サウンドコンポーザー(文中は喜多條)

新たなパッケージイラストと戦闘服

――本作の発売日が決定し、新規のパッケージイラストもお披露目されました。主人公とペルソナの“タナトス”を描いた、ファンならグッとくる構図ですね……!

新妻今回のパッケージイラストは、じつは完成までにかなり練ったんですよ。キャラクターの全身イラストなどを描いている本作のメインキャラクターデザイナーがパッケージも手掛けたのですが、ある程度まで進めたところで、改めて描き直すことにしたり……。

――描き直しとは、どの段階からですか?

新妻最初の構図決めからです。まず、メインキャラクターたちが勢揃いしているような方向性か、主人公がメインの構図にするかを、メインキャラクターデザイナーと副島(アートワークチームの副島成記氏)、ディレクターの山口も含めて話し合いました。そして主人公をメインにすることが決まり、スケジュール的に許される〆切のギリギリまで練っていましたね。完成を待っている関係各所には申し訳なかったのですが、結果として非常に良いものができあがりました。

――パッと見たとき、『ペルソナ3』オリジナル版のパッケージを想起したのですが、実際に見比べてみると主人公とペルソナの配置やポーズなどが若干違っていて、これもまた『リロード』らしさを狙っているのかなと。

新妻そうですね。この組み合わせを新たに見せることが、本作のパッケージとしてふさわしいと考えました。

『ペルソナ3 リロード』独自インタビュー。アイギスの“永劫”コミュは本作にもある! 『3』の決定版として作っているという本作について、気になるあれこれを開発者に訊いてきた
『ペルソナ3 リロード』独自インタビュー。アイギスの“永劫”コミュは本作にもある! 『3』の決定版として作っているという本作について、気になるあれこれを開発者に訊いてきた
新旧のパッケージイラスト

――主人公の腕章を見ると、オリジナル版とはデザインが変わっています。何らかの機能的な意味がありそうですが……?

山口お察しの通り、単なる腕章ではなく、バトルの仕様にも絡んだ機能が備わっています。……バトルの詳細については、まだお話しできないのですが。

――おっと、突っ込んで訊こうと思ったら先に封じられました(笑)。主人公が持っている銃型の召喚器も、オリジナル版とはちょっと印象が違うような?

山口召喚器のデザイン自体は大きく変わっていませんが、ちょっとしたギミックが加わっています。本作では、バトル中のあるタイミングでスライド部分がブローバックして、赤く発光するんです。パッケージで描いているのはまさにその瞬間ですね。

コロマルにも声優がいる……!?

――今回の続報では、4名のキャラクターについて紹介しています。まずはコロマルですが、犬のキャラクターということで、人間キャラクターとは違う苦労やこだわりがあったのではないでしょうか。

山口そうですね。個人的には、自分が子どものころに犬を飼っていた経験もあり、犬らしい所作を描くことにこだわりました。「家にいる犬はこんな風にくつろぐ」とか、「犬はそんなところに行かない」、「そんなポーズはしない」みたいな細かいリクエストをあれこれ出したりして(笑)。

和田ほんと、こだわっていたよね~(笑)。

山口実際に犬を飼っておられる方から見ても共感していただけるような犬らしさ、かわいらしさが出ているかと思います。一方でバトルになると、コロマルのものすごく凛々しい、かっこいい面も見られますので、より愛着を抱いていただけるのではないかと。

『ペルソナ3 リロード』独自インタビュー。アイギスの“永劫”コミュは本作にもある! 『3』の決定版として作っているという本作について、気になるあれこれを開発者に訊いてきた
『ペルソナ3 リロード』独自インタビュー。アイギスの“永劫”コミュは本作にもある! 『3』の決定版として作っているという本作について、気になるあれこれを開発者に訊いてきた

――プレイステーション2(PS2)版ではコロマルといっしょに散歩することもできましたが、本作はどうでしょう。

山口本作にもあります。企画段階の会議でも「絶対に必要です」と言い切りましたから(笑)。散歩中にコミュ対象のキャラクターと出会って、そこでの会話からコミュのポイントが入ったり、あるいは道中でアイテムを発見したりと、何かしらの報酬もある要素になっています。

――続報の資料を見ていて「あれっ?」と思ったのですが、コロマル役の声優がいるというのは……

山口ゲーム作品としては本作が初めてですね。従来は、いわゆるライブラリにある犬の音声を使っていたので、鳴き声のパターンが限られていました。それが本作では、ひとつひとつのセリフとして声優さんに演じていただいているので、同じ「ワン」でもシーンによって鳴き声のトーンや感情表現が変わっています。

和田演じてくださっている高橋伸也さんは劇場版アニメからの続投なのですが、エンドロールではコロマルのキャスト表記が“???”となっていたので、お名前を出すのは今回が初めてなんです。

――ボイス収録の様子はいかがでしたか?

山口高橋さんは劇場版で演じられたときに、犬の声色というものをかなり研究して挑んでくださったようなんです。今回も、その経験をふまえながら演じていただいて、人間のキャラクターとはまた違う声優さんの巧みさを感じていただけるかもしれません。コロマルについて深掘りするサイドストーリーも用意していますし、いっそう感情豊かになったコロマルは必見ですよ。

荒垣と天田については多くを語らずにおきつつ……

――荒垣は、オリジナル版ではパーティーに加わる順番が後ろのほうでしたが、彼についても本作で深掘りされるのでしょうか。

山口はい。シナリオの根幹部分は変えていませんが、荒垣についてもサイドストーリーを用意しています。オリジナル版で荒垣のことをお好きになった方にとっては特に、彼の魅力が凝縮されたような内容になっているかと思いますので、ご期待ください。

新妻今回新たに公開したPVも、荒垣ファンの方にはぜひご覧いただきたいです。

――天田も、深掘りする余地がけっこうありそうなキャラクターかと思いますが、いかがでしょう。

和田まさに、オリジナル版では天田について、メインストーリー以外の部分であまり多くを描いていませんでしたが、その後のシリーズ派生作品や劇場版アニメなどで、彼に関する描写や情報が増えていきましたよね。本作では、そういった広がりも改めてフィードバックしたうえでサイドストーリーを描いている部分もあります。

山口天田は複雑な環境で育ったキャラクターです。小学生らしい部分と、大人にならざるを得なかった部分のどちらに偏っても天田ではなくなってしまうので、そのバランスに注意しながら再構築していきました。

――天田といえば、PS2版では学生寮の監視カメラから彼の年相応な一面をうかがい知ることもできましたが、本作では……?

山口本作の学生寮にも監視カメラはありますので、どうぞお楽しみに(笑)。

『ペルソナ3 リロード』独自インタビュー。アイギスの“永劫”コミュは本作にもある! 『3』の決定版として作っているという本作について、気になるあれこれを開発者に訊いてきた
『ペルソナ3 リロード』独自インタビュー。アイギスの“永劫”コミュは本作にもある! 『3』の決定版として作っているという本作について、気になるあれこれを開発者に訊いてきた

アイギスの“永劫”コミュは、あります!!!

――ところで、コロマルとの散歩や、学生寮の監視カメラといった要素は、オリジナルの『ペルソナ3』には無く、『ペルソナ3 フェス』で追加されたお楽しみでした。

山口はい、そうでしたね。

――今回の続報ではアイギスも紹介されているので、これはぜひ訊きたいのですが……ズバリ、アイギスの“永劫”コミュはありますか?

山口直球の質問ですね(笑)。ええっと……

新妻あるか無いかで言えば……あります!

――やったーーー!!!

一同 (笑)

――……すみません、ちょっと私情が出ました。第1報のインタビューのとき、『フェス』で追加された本編内の要素が『リロード』にいっさい入っていないわけではない……と明かしていただいていたので、アイギスコミュの有無はぜひ知りたかったんです。

新妻ご安心いただけたようで何よりです。ほかにもお話ししたいことはあるのですが、それはまたの機会に……ということで今はご容赦ください。

――もっと聞き出したいんですけれど(笑)、またの機会にあれこれ質問します! ……というわけで、本作で描かれるアイギスについて、人間型のロボットである彼女ならではの見どころを教えてください。

山口アイギスはとくに、バトル中の姿をご覧いただきたいですね。『3』の主人公や仲間たちはあくまでも普通の学生であり、異世界で特別な身体能力を得るわけではありません。バトル中も勇ましくカッコいい動きこそ見せますが、“人間離れ”はしていないんです。その点、アイギスは本作で唯一無二の超人的な存在ですから、戦うときの動きはいっそう際立ってくると思います。

『ペルソナ3 リロード』独自インタビュー。アイギスの“永劫”コミュは本作にもある! 『3』の決定版として作っているという本作について、気になるあれこれを開発者に訊いてきた
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新妻それから、アイギスのCGモデルにも注目していただきたいです。PS2版のCGモデルはデフォルメされた頭身でしたが、リアル頭身のキャラクターも、ファンの方にはフィギュアや派生作品などで馴染みがあるかもしれません。アイギスはとりわけ多くのフィギュアが世に出ていますので、それでもなお、『3』の世界において彼女は特別な存在なんだという印象を、本作で改めて表現したかったんです。

――『ペルソナ3 ダンシング・ムーンナイト』(『P3D』)でもリアル頭身のアイギスが登場しましたが、確かに、本作のアイギスはまた新たな雰囲気を帯びているようにも感じますね。アイギスに限らずですが、CGモデルはイチから作り直したのでしょうか?

新妻『P3D』で作成したモデルをベースとして、ゼロから作り直すようなレベルの調整を加えています。“作中でどういう表現を目指すか”を考えてCGモデルを調整していますので、それについてはモデリング担当のスタッフと山口が綿密に話し合っていましたね。

“新しくも懐かしい”を目指した本作の楽曲

――今回、PVのほかに、バトルシーンを紹介する映像も公開されました。ここで流れているBGMは、完全新規の楽曲ですよね?

喜多條はい。敵に先制攻撃を仕掛けたときに流れる、“It's Going Down Now”という新曲です。『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』や『ペルソナ4 ザ・ゴールデン』でも、敵に先制したときは新曲が流れ、ふつうに戦闘を始めたときはオリジナル版の戦闘曲を流していたので、今回もその演出を踏襲しています。ただ、オリジナル版の曲をそのまま使っているのではなく、すべてを本作に合わせて打ち込み直しています。

――おお、それは楽しみですね……! “It's Going Down Now”にも、どことなくオリジナル版の“Mass Destruction”を感じさせるエッセンスが入っているようで、初めて聴くのに『3』らしいと感じます。

喜多條そう受け取っていただけたらうれしいです。今回は全体として、新しくも懐かしい楽曲にしようというコンセプトがあったので、オリジナルの雰囲気を尊重しながら作ることを心掛けました。“It's Going Down Now”に関して言えば、イントロなどの要所で原曲の「ベイベベイベ」を加工した音を挿入したり、サビでは“キミの記憶”のコード進行を盛り込んだりしています。

喜多條また、ボーカル曲に関しては、(男性ボーカルの)Lotus Juiceさんからの要望もあって、よりシーンにマッチした歌詞に書き直してもらったり、1コーラスの原曲を2コーラスに変更したり、曲によってはボーカルに合わせて音色に少しアレンジを加えるなどの方向性で仕上げています。

 新曲については、目黒さん(オリジナル版でサウンドコンポーザーを務めた目黒将司氏)が手掛けた楽曲の中に、自分が新曲をただ追加するだけでは既存の曲と馴染みづらいため、“It's Going Down Now”のように原曲のフレーズやコード進行、サンプリングなどの要素を接着剤にしながら制作しています。

新妻いまから17年前に発売されたオリジナル版の楽曲は、いま聴いてもぜんぜん色褪せていない魅力がありますよね。ただ、現行機種で発売する本作に合わせることを考えると、原曲をそのまま使うのも難しい。フルリメイク作品としての新しさと、オリジナルの魅力をどちらも大切にするという観点で、楽曲もすごく良い着地点で仕上がっていると思います。

高橋あず美さんをボーカルに起用

――今回、オリジナル版から男性ボーカルを務めてきたLotus Juiceさんが続投しつつ、女性ボーカルとして高橋あず美さんを新たに起用されていますね。

『ペルソナ3 リロード』独自インタビュー。アイギスの“永劫”コミュは本作にもある! 『3』の決定版として作っているという本作について、気になるあれこれを開発者に訊いてきた
『ペルソナ3 リロード』独自インタビュー。アイギスの“永劫”コミュは本作にもある! 『3』の決定版として作っているという本作について、気になるあれこれを開発者に訊いてきた
写真左:Lotus Juice氏
写真右:高橋あず美氏

和田はい。本作で『3』のビジュアルや楽曲を再構築していくにあたって、開発内外の各関係部門と話し合いを重ねた結果、シンガーについても新しい風を吹き込もうということになりました。

新妻本作はワールドワイドの展開を意識していましたので、国内外のアーティストが候補に挙がりました。その中で、作品のスタンスや、喜多條のクリエイティブにマッチするかどうか、といった諸々の条件をふまえると、高橋あず美さんがいちばんピッタリだったんです。良い意味で、絶妙な青さを表現できる方なんですよね。ギラつきすぎない、ジュヴナイル的な要素をボーカルに込めてくださっていると感じます。

喜多條歌唱力の高さはもちろんのこと、ブライトな声質が、本作の楽曲において大人っぽくなりすぎず、キャラクターにもマッチしたと感じています。

和田新風の吹き込みかたとしては、これまでにもシリーズ作品で藤田真由美さんや喜多修平さんを起用してきたような感覚に近いですね。もちろん、オリジナル版でシンガーを務めていただいた川村ゆみさんの存在は変わることなく大きいので、今後また『ペルソナ』シリーズの音楽イベントを開催する際には、歴代のシンガーの皆さんが揃ってご出演する光景も見られるかも……と、今から楽しみにしています。

豪華版と、アトラスDショップ限定版も要注目!

――本作の豪華版(LIMITED BOX)には、60曲を収録した2枚組みCDが同梱されるのですね。これは欲しい。

喜多條オリジナル版のサントラも2枚組みで60曲弱が収録されていたので、ボリュームとしてはあまり変わっていないですね。今回のサントラには、作中でほんの少ししか使っていない一部の楽曲を除き、本作のほぼ全曲が収録されています。本作用にリファインした楽曲と、アニメパート用に追加した楽曲、バトルなどで流れる新規ボーカル曲がひと通り入っています。

――“S.E.E.S.制式戦闘服腕章”もクオリティーが高いですね。

新妻ディレクターやデザイナーも含め、開発陣が綿密に監修しました。腕章の番号は主人公と同じく“3”になっています。実際に身につけていただけますし、飾って眺めるアイテムとしても良いかと思います。

『ペルソナ3 リロード』独自インタビュー。アイギスの“永劫”コミュは本作にもある! 『3』の決定版として作っているという本作について、気になるあれこれを開発者に訊いてきた
豪華版(LIMITED BOX)のセット内容
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“アトラスDショップ限定版”の新作フィギュア

――さらに、本作の通常版または豪華版にアイギスの新作フィギュアが付属する、“アトラスDショップ限定版”も用意されていますね。このフィギュアはどういった経緯で作られたのでしょうか?

新妻もともとは、海外販売のほうで考えていた限定版のグッズなんです。ただ、フィギュアのクオリティーがとても高かったので、これを日本国内で出さないのは勿体ないな……と思いまして(笑)。関係各所と調整した結果、国内ではアトラスDショップ限定版としてフィギュアをお届けすることになりました。

発売に向けての意気込みや、良し!

――本作の発売日がいよいよ決定したということで、改めて本作への意気込みをお聞かせください。

山口開発の進捗としては、まさに大詰めを迎えているところです。オリジナル版のファンの方はもちろん、『ペルソナ4』や『ペルソナ5』からシリーズを始めたので『3』はまだ遊んでいないという方にも、自信をもってお届けできる最新作になっています。ぜひ、楽しみにしていてください。

新妻ようやく、ここまで辿り着きました。ゲームとして、フルリメイクとして本当におもしろい作品ができたと自負しています。これからも情報を順次お届けしていきますので、続報にもどうぞご期待ください。

喜多條僕がアトラスに入社した年に発売された『ペルソナ3』の楽曲を、17年後に自分がアレンジすることになるとは想像もしていませんでしたが、これで少しは大先輩に近づくことができたかな……と思っています。変にプレッシャーを感じることなく、原曲の良さを大切にしながら仕上げましたので、楽曲にもご注目いただけたらうれしいです。

和田本作は、『3』の“決定版”として丹精込めて作っています。我々としても、早く皆さんのもとにお届けしたい気持ちでいっぱいです。これからも応援をどうぞよろしくお願いいたします!

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