現在アマゾンプライムビデオで配信中のアニメ映画『竜とそばかすの姫』。

 観客を仮想空間へと誘う圧巻の映像美に加えて、聴きごたえたっぷりの劇中音楽も大きな反響を呼んだ話題作です。ミュージカル映画に通じるスピリットを持った本作の魅力を、いっしょにチェックしていきましょう。

※以下、『竜とそばかすの姫』のネタバレを含みますので、未視聴の方はご注意ください!

 本作を手がけたのは、アニメ映画『時をかける少女』や『サマーウォーズ』といったヒット作で有名な細田守監督。音楽監督はアニメ『血界戦線』などで知られる岩崎太整氏が務め、映画全体を彩るサウンドトラック全体のプロデュースもおこなっています。

『竜とそばかすの姫』(アマゾンプライムビデオ)

 主人公・すずは自分に自信のない田舎暮らしの女子高生ながら、ネット上の仮想空間<U(ユー)>では歌姫・ベルという別の姿を持っています。

 <U>には50億人以上が自身の分身“As(アズ)”として集っていて、ベルの正体がすずだと知っているのは親友のヒロちゃんこと別役弘香しかいません。

 そんな本作の“聴きどころ”は、冒頭からいきなり訪れます。映し出されるのは空飛ぶ巨大なクジラの鼻先に乗って美声を響きわたらせるベル。仮想空間の特性を生かしたスケール感あふれる映像が目の前に広がり、リズミカルなテンポに合わせた彼女の歌声に誰もが聴き入るはずです。

アニメ『竜とそばかすの姫』millennium paradeも参戦! 映像×音楽で心を満たす圧巻の細田守ワールド【アマゾンプライムビデオおすすめ】
『竜とそばかすの姫』公式サイトより

 冒頭で披露される本作のメインテーマ『U』は、King Gnu(キングヌー)の常田大希さんを中心としたバンド・millennium parade(ミレニアムパレード)が参加。本編ではすずとベルの声をミュージシャンの中村佳穂さんが兼任していて、もちろんベルの歌声も中村さん本人が担当しています。

 さすが仮想空間の歌姫だけに、本作ではメインテーマ以外にも魅力的なベルの歌声をたっぷり聴くことができます。たとえばベルが<U>の世界で忌み嫌われている竜と心を通わせるシーン。ベルの歌声とともにふたりが手を取り合ってダンスに興じるひと時は、ディズニーアニメ『美女と野獣』を彷彿とさせる本作屈指の名場面です。

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『竜とそばかすの姫』公式サイトキャラクター紹介より

 またクライマックスでは、仮想空間でありながらベルではなくすずとして歌声を響かせるシーンが。<U>から現実世界にいる竜に向けて“会いたい”と切なる思いを歌にしますが、すずは本来人前で歌うことができないためその声は震えています。それでも懸命に歌う彼女の姿に画面を埋め尽くすほどのAsたちが胸を打たれ、コーラスが巻き起こっていく瞬間は感涙必至!

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『竜とそばかすの姫』公式サイトより

 これまでの細田守監督作品とは一線を画す『竜とそばかすの姫』。映像と音楽が織り成す極上の世界に、じっくり浸ってみては?

※Amazon Prime Videoの配信情報は記事制作時のものです。

『竜とそばかすの姫』(アマゾンプライムビデオ)

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