※以下、『リコリス・リコイル』のネタバレを含みますので、未視聴の方はご注意ください!
8年連続で世界一の治安を誇る日本。その裏にはテロや事件を未然に防ぐ秘密組織――“DA(Direct Attack)”の暗躍があった……。
特殊な教育を受けた少女たち“リコリス”が犯罪者たちを銃で処刑し、抹消するシーンから始まるアニメ『リコリス・リコイル」は、現在アマゾンプライムビデオで全13話が配信されています。
『リコリス・リコイル』(アマゾンプライムビデオ)本作はA-1 Picturesが制作するオリジナルテレビアニメーションです。DAに所属するリコリス・井ノ上たきな(声:若山詩音)は、ある作戦での命令違反を理由に喫茶“リコリコ”へ転属となり、歴代で最強のリコリスと名高い錦木千束(声:安済知佳)と出会います。
そこでの仕事は、子どものお世話や買い物代行、日本語講師などリコリスらしくない仕事ばかり……。たきなはクールで効率主義、千束は楽天家で平和主義、そんな正反対な性格のふたりが織りなすハチャメチャなストーリーがくり広げられていきます。
ふたりの主人公の魅力的なキャラクターも本作の見どころのひとつです。
たきなの性格はつねに冷静な性格で、表立って感情を露わにするシーンはあまりありません。ゼリー飲料で昼食を済ませ、任務を完遂するためには保護対象を囮にするなど効率主義的な一面があります。ある意味で任務のことを最優先に考えているのですが、その合理的な判断についていけない同僚と険悪になることも……。
ちなみに、遠く離れたドローンをハンドガンで打ち落とせるほどの射撃の腕前を持ちます。当初は“リコリコ”の仕事に乗り気ではなかったものの、千束と出会ってからは敵の急所を外して攻撃するようになったり、じゃんけんで勝って思いっきり喜んだりと徐々に変化が現れる様子もポイントです。
千束はつねにテンション高めの言動でとても最強のリコリスとは思えません。しかし、卓越した洞察力で射線と射撃タイミングを見抜く天才で、至近距離からの射撃も顔や体をちょっと傾けるだけでつぎつぎとかわしていきます。そんな神業シーンには筆者ものめり込んでしまいました。天才的な“暗殺者”である一方で銃弾に非殺傷弾を使用したり、負傷した敵の手当てをしたりする配慮も千束の性格を反映しています。
物語が進むにつれてじょじょに千束の過去や物語の黒幕が明らかになっていきます。クライマックス近辺ではつぎつぎと伏線が回収され盛り上がりは最高潮に、さらに銃弾が飛び交い緊張感あふれるアクションシーンも見どころになります。
筆者としては、たきなと千束が仲よくやり取りする様子や、毎回変わるアイキャッチでさまざまな衣装のキャラクターが見られる点もぜひご覧になっていただきたいポイントです。最初から最後までテンション高く一気に見られ、2022年夏アニメの覇権を握ったと言われるのも納得でした。
もしまだご覧になっていないのであれば、年末年始のお休みを使って全話をイッキに視聴してみてはいかがでしょうか。
※Amazon Prime Videoの配信情報は記事制作時のものです。