『オーバーウォッチ2』の日本独占配信イベント“秋桜”が昨日2022年11月18日に配信され、最新情報が多数発表された。

 配信に合わせて来日していた、『オーバーウォッチ』のフランチャイズのジェネラル・マネージャーであるウォルター・コング氏へのグループインタビューが行われたので、日本での反響や今後の施策などについて伺った。
 

【秋桜】VTUBING WATCH PARTY【オーバーウォッチ2】

9週間ごとのシーズン制という定期的なコンテンツ供給でプレイヤーが戻ってきやすい環境にしています

『オーバーウォッチ2』フランチャイズのジェネラル・マネージャー、Walter Kong氏インタビュー

Walter Kong氏(ウォルター・コン)

『オーバーウォッチ』のフランチャイズのジェネラル・マネージャー。2021年にジェネラル・マネージャーに就任して以来、Blizzard Entertainmentの開発、コマーシャル、ストーリーの各チームをサポートし、オーバーウォッチ・ユニバースの⻑期的なビジョンを確立する.
『オーバーウォッチ』の立ち上げに大きく貢献し、最近では『ハースストーン』のエグゼクティブ・プロデューサーも務める。(文中では、Walter。)

――『オーバーウォッチ2』として新たにリリースされて、日本での手応えをどう感じましたか?

Walter日本プレイヤー方の反響が大きく非常にうれしいです。このゲームを企画していた段階から、日本のみならず全世界における反響を重要視してました。

――日本開催が初となる配信イベント、“秋桜”が実施されましたが。実施に至る経緯を教えていただけますか。

Walter日本のファンの方といっしょに盛り上がりたいっていう気持ちをきっかけに、前々から特別なイベントを開催したいと考えていました。日本のファンにとっても必要なことだと感じていたので、実現できて非常にうれしかったです。

 今回のイベントを土台に、将来的にはどんどん同じような形式でイベントを開催していきたいと考えています。その中で、このゲームの醍醐味をさまざまなユーザーの方に伝わればいいなと思っています。

――18日の最新パッチでクロスプレイする際ライバルプレイ以外で、エイムアシストが使用できるようになりました。それは家庭用のコントローラーでプレイする人が多かったからなのでしょうか。

Walter日本はもちろん、全世界でクロスプレイで楽しんでいるプレイヤーが大勢いることは把握しています。今回のパッチの目的としては、すべてのデバイスで同じ楽しさや、最高の体験を届けたいという想いから導入しました。

――オーバーウォッチリーグのチーム構成が偏っていたと感じました。この結果を受けて、ヒーローの調整は検討されていますか。

Walterバランス調整は、特定のプレイヤーグループだけではなくプロから初心者まで、幅広いプレイヤー層をベースに行っています。なぜなら、全員に最高のプレイ体験を届けたいからです。

 また、こういった変更やヒーロー調整を行う際、私たちのスタンスとしてはオープンな形でコミュニケーションを取っていきたいと考えています。ご存知の方もいるかと思いますが、ヒーローデザイナーのアレック・ドーソンが、Twitter上で公式にヒーローの調整に関する議論に直接参加しています。

 こういった情報発信もしているので、将来的にもオープンな形でどんどんファンの皆さんと接点を持っていきたいと思ってます。

――今作からシーズン制になりましたが実装に至った意図を教えてください

Walterシーズン制については、『オーバーウォッチ2』の開発段階から考慮し、さまざまな目的からシーズン制を採用しました。

 ひとつ目は、コンテンツの量を増やすことです。前作のときから、コンテンツが足りないというファンの声はずっと届いていました。シーズン制を導入することで継続的なコンテンツの提供ができます。またふたつ目は、F2Pとなり多くの新規プレイヤーが長期的にプレイしてもらえるようにすることです。ご存じのとおり9週間で1サイクルとなるので、プレイヤーが戻ってきやすい環境になっているかと思います。

――本作からスキンやアイテムの入手がショップでの購入となりましたが、毎日同じものが並んでいたり、重複していたりします。このあたりについての改善は検討されていますか。

Walterとくに重視しているのが、バトルパスでのみ得られるものと、ショップで提供しているものの両立です。アイテムやスキンのクオリティと、プレイヤーに求められてるものを実際に提供できているかに注力しています。

 改善についてはショップの利用頻度や、プレイヤーのゲーム内での行動を分析して、今後を決めていきたいと考えています。既にプレイヤーの皆様からいただいた要望リストを作っており、いろいろと計画している最中ですが、具体的に何をしていくのかについては、そのタイミングが近くなってから発表できればなと思います。

 また、アイテムが探しやすくするなど、プレイヤーを混乱させないよう細かな改善は多々行っていくつもりです。

――日本からオーバーウォッチリーグに挑戦するのは非常に困難かと思います。今後もこのようなイベントが開かれるということで、公式でリーグあるいは日本向けのeスポーツに関する施策など考えられていることはありますか。

Waltereスポーツは、『オーバーウォッチ2』を構成するの中で重要な要素になっています。プレイヤーやファンにとっても、非常に大切なことだと思っているので、日本だけではなく世界中の各地域に対して、eスポーツの取り組みを行っていきたいと考えています。

 日本に関しては、今計画しているのが『オーバーウォッチ2』のコンテンダーズへの参加可能です。日本のプレイヤーの中には、優秀な方がたくさんいると感じており、ぜひそういった皆様に何らかの形で関わってもらえたらなと思っています。

新タンクのラマットラには、ファラやエコーにアンチに対する対策手段が搭載されています

『オーバーウォッチ2』フランチャイズのジェネラル・マネージャー、Walter Kong氏インタビュー

――『オーバーウォッチ2』から始めた初心者にとって、ファラやエコーなど空中を移動するヒーローは厄介な敵となっていますが、どのようにお考えでしょうか。

Walterファラやエコーといったヒーローはゲームに多様な動きを与える重要な要素で、『オーバーウォッチ』の醍醐味です。新しいプレイヤーにとっては最初は慣れないかもしれないですが、それを楽しんでもらいたいです。

――先日発表された、新タンクのラマットラはファラやエコーへの対抗手段になりうるのでしょうか。

Walterラマットラの発射できるナノスフィアは飛んでいる敵を地面に落とすことができるので有効に使ってほしいです。しかし、慣れているプレイヤーにとってはその技の発動を読んで回避することもできるので、ファラやエコーにアンチピックとまではいかないかもしれないですので、味方との協力を楽しんでもらいたいです。

――キリコの曲が話題になっていましたが、今後も新ヒーローの国籍の歌手などを起用していくことはあるのでしょうか。

Walter曲調がキリコの性格やエネルギーに満ち溢れる様子を表現できており、プレイヤーの皆様に好意的に受け取ってもらえたことを大変喜ばしく思っています。もちろん、今後登場するヒーローについても、そのヒーローを的確に表現できる音楽を探していきたいです。

オーバーウォッチ 2|短編アニメーション「キリコ」

――新規プレイヤーにお勧めするヒーローなどはありますか?

WalterほかのFPSのプレイ経験がある友だちには、ソルジャーを勧めています。細かいアビリティなどはあまり気にせずプレイして、マップの構造などを覚えてみてくださいとアドバイスしています。

 また、シューティングゲームをあまりプレイされていない方やエイムを苦手と感じている方には、マーシーなどがおすすめです。どのヒーローを使ってどう動きたいか、プレイヤーの過去のゲーム体験に紐づくところもあるかと思います。

 時には、辛抱強く練習につきあってくれる友人がいると心強いですね。

――最後に日本のプレイヤーに向けてメッセージをいただけますでしょうか。

Walter日本は長いゲームの歴史があり、私たちにとって特別な市場だと考えております。日本のプレイヤーの皆様に、独自の好みの傾向が根付いているところもすばらしいと感じています。

 またリリースにあたって、大きな反響をいただいて感謝しています。今後も日本のプレイヤーの動向を注視しながら、より楽しんでいただけるゲーム体験をお届けできるよう尽力していきます。