2022年11月13日にバンダイナムコグループは、バンダイナムコスタジオのインディーゲームレーベルである“GYAAR Studio(ギャースタジオ)”の企画として、外部の幅広いクリエイターを支援し、共創することで、ゲーム市場のさらなる活性化につなげるための“第1回 GYAAR Studioインディーゲームコンテスト”を開催することを発表した。

 GYAAR Studioは、トップクリエイターの育成に向けて、社内の若手クリエイターが自由かつ独創的なアイデアをダイレクトに表現するための場として、2021年に設立されたインディーゲームレーベル。この3月には同レーベルの第1弾タイトルとして、『Survival Quiz CITY(サバイバルクイズシティ)』をリリースしているが、今回のコンテストの開催により、外部のクリエイターにも門戸を開くことになる。

 コンテストへの応募期間は2022年12月上旬から2023年1月下旬までの予定で、応募作品の中からプラチナ賞1作品+入賞7作品(いずれも最大)を選出。総額最大1億円の支援金の贈呈や、開発・パブリッシュ支援、バンダイナムコスタジオのオフィス内に設置される開発拠点“GYAAR Studio Base”のフリー利用などが可能になる。そのほか、応募作品の著作権が主催者に移転することがないことも明記されている。

 「バンダイナムコグループがこれまで培ってきたノウハウや強みを活かし、クリエイターの皆さまをさまざまな形式で全力サポートします!」(リリースより)というから、インディーゲームクリエイターにとっては、何とも魅力的なコンテストと言えるだろう。コンテストの詳細は下記の記事を参照してほしい。

 ここからは、バンダイナムコグループが“第1回 GYAAR Studioインディーゲームコンテスト”を開催するにいたった経緯や目的について、バンダイナムコエンターテインメント 代表取締役社長の宮河恭夫氏とバンダイナムコスタジオ 代表取締役社長の内山大輔氏へのインタビューをお届けしていく。

(聞き手:ファミ通グループ代表・林克彦)

支援金総額最大1億円! バンダイナムコが大規模なインディーゲームコンテストを開催する目的に迫る独占インタビュー!

宮河恭夫氏(写真・右)

バンダイナムコエンターテインメント 代表取締役社長

内山大輔氏(写真・左)

バンダイナムコスタジオ 代表取締役社長

クリエイターを全力で支援するためのコンテスト

――まずは、今回“GYAAR Studio インディーゲームコンテスト”が開催されることになった経緯や、コンテストの目的を教えてください。

宮河いまのゲームは、インディーゲーム系の尖った作品と、いわゆるAAA級タイトルのような予算をかけた大型タイトルに二極化しているイメージがあります。翻るに、音楽の世界を見てみると、動画投稿サイトなどの世界から出て来ているアーティストもいるわけで、すでにインディーからメジャーへの流れが顕著になってきているように感じています。

 こういった流れはゲーム業界でも起こり始めていますし、これからもっと強くなっていくだろうと我々は感じています。インディーゲームはやはり尖っている作品が多く、そういった作品をしっかりと世に出していくこと、さらにはインディータイトルがAAAタイトルのようにゲームとしてスケールアップしていくような道筋を作る必要があると考えていたわけです。

――さまざまな才能が世に出て輝くための後押しをバンダイナムコでやろう、と。

宮河僕はずっと映像の世界にいたのですが、ハリウッドでもアイデアが評価されて予算が出て映画化されるといった話は実際にあり、そういった支援を僕たちもやるべきだと思っていたところ、内山もインディーゲームで同じような企画を考えていて。それで話し合いながら具体化していきました。

――確かに世の中の潮流としては、企業が仕込んだものだけではなく、自然発生的に出て来た個人に注目が集まり、さらにスターも誕生する時代になってきました。

宮河ツールやAIも発達して、これまで100人、200人で作っていたゲームが、少人数でできるようにもなっていくでしょう。そういった未来を見据えると、ますます個の才能が必要になってきます。また、バンダイナムコももっとスタークリエイターを創出していくべきという考えがあり、それらを内山が汲み上げてくれて企画にしてくれたのが、今回の“GYAAR Studio インディーゲームコンテスト”です。

――内山さんとしては、今回どのような思いでコンテンストを企画されたのでしょうか。

内山いま宮河からも話があったように、とくにここ半年くらいはツール類やAI類などのテクノロジーが一気に進化しているんです。ゲーム開発への参入障壁も下がってきて、個人でできる領域がものすごく増えたと思います。個人、あるいは少人数で表現できる限界値が大きく伸びました。

――インディーゲームとしてリリースされるタイトルのクオリティーはどんどん上がってきています。

内山もともと、そういった個々の才能とつながっていきたいというのはバンダイナムコグループとして考えていて、1年前に“GYAAR Studio”を立ち上げたときから、コンテストの漠然とした構想はあったんです。ただ、“GYAAR Studio”はまず社内のクリエイターにチャンスを提供するところから始まっていたので、まずはそこに注力してきました。いまは4タイトルくらいが進行していて、ある程度の手応えも得られたので、つぎは「レーベルとして外のクリエイターとつながる役割を持ちましょう」となったわけです。

――“GYAAR Studio”設立当初から、コンテストの企画は考えていたのですね。

内山そうですね。“GYAAR Studio”はレーベルなので、レコードレーベルみたいな役割を果たしていくべきだろうな、とは思っていました。内部の若手クリエイターに短い開発スパンでいろいろな経験を積んでもらうことはもちろん大事なのですが、それだけではレーベルにならない。やはり社外のさまざまなクリエイターやチームのゲームがラインアップに加わらなければ、レーベルとしての役割は果たせないだろうという考えです。

――いつくらいから準備されていたのですか?

内山バンダイナムコエンターテインメントでは、業界の有識者の方と定期的にディスカッションを行える場を設けているのですが、8月末くらいにとある方から「バンダイナムコが門戸を開けばクリエイターは必ず来てくれる」とおっしゃっていただいたんです。そういった声にも背中を押されて、約2ヵ月で企画を固めて発表までもってきました。

――そんな短期間でここまで。スピード感に驚きました。

内山まだちょっと固まりきっていないところもあるのですが、まあ大丈夫でしょう(笑)。

宮河もちろん皆さん真剣に、緊張感をもって応募してくださると思うんです。それに相対する当社のメンバーも、同じように向き合っていきます。本当に目利きができるのか、そこを鍛錬していくのもすごく重要ですから。ですので、応募してくださる方だけではなく、社員たちにとっても大きなチャンス、いい経験になるのではないかと思っています。

――インディーゲームの尖った才能が大手メーカーと組むことで丸くなってしまうような可能性もありますよね。そのあたりはバンダイナムコスタジオのハンドリング能力が問われる気がします。

内山そうですね。インディーゲームというものには、大手が作るゲームとは違った魅力が間違いなくあるので、その尖った部分や表現したいもの、ゲームとして作り上げたいものなどを理解し尊重して、全力で支援していきたいと思っています。

支援金総額最大1億円! バンダイナムコが大規模なインディーゲームコンテストを開催する目的に迫る独占インタビュー!

チャンスは逃さずに、どんどん応募してきてほしい

――今回のコンテストはバンダイナムコエンターテインメントとバンダイナムコスタジオの共同企画になるのでしょうか?

内山そうですね。バンダイナムコエンターテインメント、バンダイナムコスタジオ、それからインディーゲームのパブリッシング事業をしているPhoenixx(フィーニックス)で開催します。バンダイナムコスタジオはゲーム開発スタジオとしてクリエイターさんの技術面のサポートを、バンダイナムコエンターテインメントは作品を世に広く届けるためのマーケティングのノウハウを、Phoenixxはインディーゲームのパブリッシャーなので、その知見とネットワークをさまざまに活かしたり、パブリッシュ支援を行う想定です。

――3社がそれぞれの役割を果たすわけですね。

内山そうです。バンダイナムコ全体とPhoenixxで取り組むインディーゲームコンテスト、と認識していただければ大丈夫です。自分の作品で勝負したい、世に出したいと思っている方は、とにかくどんどんボールを投げてきてほしいです。

宮河エンタメ業界において、打席に立つことはとても大事なんです。とくにいまは、昔よりも打席に立ちにくくなっています。ぜひこういった企画を利用してもらいたいですね。

――コンテストの入賞者は、バンダイナムコと雇用契約を結んだりするのでしょうか?

宮河そういったことはいっさい考えていません。コンテストを経て、我々といっしょにもっとモノ作りがしたい、世界で勝負がしたいとなったらそうするべきですし、インディーで作り続けたい方はもちろんそれでかまわないです。コンテストのあとについては、クリエイターの皆さんのご意向次第です。

内山ワールドワイドに向けたゲーム開発をしていきたいなら、バンダイナムコエンターテインメントが協力できることはたくさんありますし、逆にインディーゲームでおもしろいものを生み出し続けたいのであればPhoenixxとのほうが相性がいいでしょうし、はたまた、バンダイナムコスタジオにジョインしてもらっていっしょにやっていくという選択肢もあるでしょう。ただ、これらはまだ先の話であって、今回のコンテストはあくまでクリエイターさんに機会や選択肢を提供するものだと思っています。

宮河僕はこの企画を進めるにあたり、バンダイナムコエンターテインメントの名前を出すかどうかも迷いました。ただ、「ワールドワイドに向けたモノ作りができるチャンスもあります」ということを表明するために、その選択肢として我々の名前も出すことにしました。

――本コンテストはプラチナ賞を含めて最大8作品を選出、支援金総額は最大1億円で、最長2年間にわたって支給、また、開発支援を行うなど、同種のゲームコンテストと比べても規模が大きく、バンダイナムコグループが本気で取り組んでいることがうかがえます。この規模感はどのように決まったのですか?

内山支援金の総額ありきで始まったわけではないんです。インディーゲームのクリエイターさんのいちばんのニーズは何だろうと考えたときに、まずは開発費用だろうと。加えて、さまざまな機材やテクノロジーを使って自分たちの作品をもっと輝かせたいということを望んでいるだろうと思いました。そういった考えから、なるべくゲーム開発に集中できる環境を提供しよう、となったわけです。

――本当にすばらしいです。ここまで踏み込むことに驚きました。

内山支援金総額はどうしても目立ってしまいますが、それよりも、コンテスト後に継続してアイデアを世界に届けるための開発環境や技術的なサポートを提供できることに、我々がコンテストを主催する価値があると考えたんです。グループにはエンジニアもディレクターも、マーケティングのスペシャリストもいます。こういったメンバーが開発環境やノウハウを提供しながらクリエイターを応援していこうと考えた結果、今回の規模感になったんです。

宮河場所を用意してあげて、お金を段階的に渡すことってものすごく重要なんですよ。僕がサンライズ(現:バンダイナムコフィルムワークス)の社長をやっていたころにサンライズ作画塾というものを開きました。塾なのですが、こちらがお金を払うんですよ。「これはいける」という人材を10人集めて、毎月10万円を提供しながらアニメーションのスキルを教えていったんです。10万円あれば、少しのアルバイトでも食べていけますよね。たとえギリギリの生活でも、作画だけに集中できるという環境を1年間整えていたのですが、それはサンライズのためにもなりました。これは今回もノウハウとして生きています。

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ノウハウを活かして、開発の支援にはとにかく力を入れる

――開発の支援については、バンダイナムコスタジオのスペースを自由に使えたり、スタジオのクリエイターの皆さんと交流できることもとても魅力的に感じました。

内山“GYAAR Studio Base”と呼ばれる場所を作りまして、入選したクリエイターさんは自由に使うことができます。競争の場になるでしょうし、交流が生まれたり、お互いの作品から刺激を受けて新しいアイデアが生まれることもあるかもしれない。また、バンダイナムコスタジオのさまざまな開発者との交流の機会も作って、技術的なサポートやアドバイスも必要に応じて行っていきます。このコンテストをきっかけに、さらなる広がりが生まれることを個人的にすごく期待しています。

――入賞した各タイトルには担当者がつくのですか?

内山いまのところ個々のチームに誰かが付くというふうには設定していませんが、何かあったときに対応できるよう、全体の窓口役となるスタッフは用意しようと思っています。

宮河バンダイナムコエンターテインメントとしては、技術面以外の相談に乗れる、編集者のような役割の担当者を付けようと思っています。たとえば「世界で勝負するためには何が必要なのか?」とか、さまざまな質問に親身になって答えてくれる存在ってすごく重要なんです。

――さまざまな“顔”をもつバンダイナムコグループならではの支援内容ですね。押し売り的にノウハウを伝えるわけではなく、自然発生的なコミュニケーションから何かが生まれたり、迷ったときに自由に質問できるような環境を用意するわけですね。

宮河そうです。集まった8チームが自発的に「このチームとこのチームでいっしょにゲームを作りたい」みたいなことが生まれたら、すごくおもしろいと思うんです。最終的に完成したタイトルが8本ではなく4本になりました、みたいなことがあってもオーケーですから。

――そういった展開も大歓迎なんですね。

内山ぜんぜんアリです。それでゲームがおもしろくなるなら、どんどんやってほしいです。

――定期的に決まった支援金を提供するということですが、都度クオリティーチェックなどは行うのでしょうか?

内山これも始まってみないとわからない部分です。それを必要とするチームもあれば、勝手にやらせてほしいというチームもあるかと思います。ただ、我々が資金を提供するということで、定期的に開発状況は確認しようと思っています。

――そこである程度の進捗も確認するということですね。

内山はい。やはり最後は結果を出さないといけないので、そこに至るまでに、我々のほうでサポートできるタイミングがあればそうしますし、チームから求められれば対応しようという考えです。場合によっては残念ながら途中で開発を断念するチームが出てくる可能性もありますし、先ほどのように合流するチームもあるかもしれません。そのあたりの進みかたはケースごとだと思います。

――開発を中止することになったときに、クリエイター側に返金を求めることはあるのですか?

内山いえ、とくにありません。ゲーム開発において、途中で開発を断念することはあり得ることですから。

――では、ゲームが無事に完成した際には、必ずリリースされることになるのでしょうか?

内山これも実際にやってみないとわからない部分です。ただ、進めかたとしてはしっかりゴールを設定して、リリースを前提に開発スケジュールを切って進行するべきだと思っています。仮に1年なら1年という期間の中で、しっかりと結果を出すためにがんばってほしい。一方で完成したあとに、クオリティーアップのためにもう少し手を入れようだったり、プロモーションに時間を使おうだったり、そういったことは起こり得るだろうと考えています。

――改めてお話を聞くと、かなり手厚いサポートが想定されていて驚きます。

宮河我々エンタメ企業において、けっきょくいちばん大事なのは作り手なんです。これはもう絶対なので、そういった仲間を増やすために門戸を広げることはこれからもっと重要になってきます。

――ゲーム業界は全体的にとにかく人手が足りていないですよね。人材募集に対して満足に人が集まらない、というお話はよく聞きます。そういった点からも、今回のような裾野を広げるための取り組みにはとても共感します。

内山やっぱりゲーム業界にはもっと元気になってもらいたいと思いますし、この先の世代のために僕らができることもあるんだろうな、と。……こんなことを言うと、すごく年を取った感じがしますが(笑)。

宮河内山の口からそういう言葉を聞く日が来るとは思っていなかった(笑)。

内山新人のころから見ていただいていますからね(笑)。でも本当に、今回みたいにインディーゲームから才能を拾い上げていくことも、業界全体を活性化させるためのひとつの方法だと思っていて、それをもう少しスピードアップさせることができればと考えています。

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いろいろな人がたくさん打席に立てるようにしたい

――今回のコンテストは、12月上旬から2023年1月下旬までと約2ヵ月しか募集期間がありませんが、“プレイアブルなデモの提出を必須とする予定”とされています。この点についてお聞かせください。

内山期間としては少し短いと思いますが、今回の発表を受けてゼロから作り始める必要はありません。詳しくは応募開始時に発表する応募条件を確認してもらえたらと思いますが、リリースされていなければ、すでに制作が発表されていたり、ほかの展示イベントなどで公開済みのゲームでも応募可能とする予定です。また、ゲームとして完成している必要はもちろんなく、プレイフィールが確認できる完成度であれば応募は問題ありません。さまざまなコンテストに応募するなかのひとつとして、我々のコンテストを活用してもらえればと思います。

――過去にタイトルをリリースした実績のある方でも、応募は可能ですよね。

内山もちろんです。

――ほかの企業に在籍している方からの応募については?

内山我々が制限することはもちろんないです。

宮河たくさんの方に興味をもってもらって、応募してもらえると嬉しいですね。

――選考方法についてはいかがでしょう? 何らか基準があるのでしょうか?

内山3社それぞれの視点で意見を出し合いながら審査を行っていきますが、やはり大切なのはゲームとしておもしろくなりそうか、ヒットする可能性はありそうか、といった点です。最初から商品化などを見据えた審査はもちろん行いません。

――内山さんとしてはこのコンテストを長く続けていきたいと考えていらっしゃるのですか?

内山どこまでできるかはさておき、継続していかないと意味がないと思うんです。たとえば8チームが集まって、その方々がゲーム開発を進める途中で新たなチームが入ってきて、さらに新たな出会いや交流が生まれていく。そういったことが積み重なっていくことに意味があると思っています。もちろんすべての作品がヒットすることは難しいでしょうが、ヒット作が生まれる土壌は強くしていきたいですよね。

宮河先ほどもちょっと話しましたが、開発の規模が大きくなってくると、プロデューサーやディレクターを経験できる機会はどんどん減っていくんですよ。昔はもっと打席に立てる人が多かったのですが、いまはその機会自体が貴重になってしまっているんです。

――長らく続いている業界の課題のひとつですね。

宮河でも、打席に立たないことにはホームランは打てないし、三振してつぎにつなげることもできない。だからこそ、小規模でもどんどんゲームを作るべきだと思うんです。もちろん全員が4番打者なんてことはあり得ないし、それだと何よりつまらない。バンダイナムコは、意欲ある人なら打席に立ちやすい、チャレンジしやすい会社にしていきたいと思っています。

――コンテストはこれからスタートですが、2年後、3年後、さらにその先が楽しみです。

内山バンダイナムコスタジオはどうしても大規模、長期の開発が多いので、ふだん接することのないインディーのクリエイターさんからはすごく刺激を受けると思います。その点は本当に楽しみですし、GYAAR Studioをレーベルとしても成長させていきたいですね。

宮河あとは、“GYAAR Studio Base”をどれだけ開放できるかかな。人ぞれぞれ働きかたのスタイルも違いますし、その人にとってもっとも効率的な働きかたがあると思うんですよね。そういうことも許容できるような場所になってくれるとうれしいです。

――会社に所属してしまうと、そういった働きかたはできないですからね。

宮河それで、インディーゲームのクリエイターがそうやって自由に働いているのを見て、バンダイナムコスタジオから独立する人が出てきてくれると嬉しいですね。

内山やめてくださいよ(笑)。

宮河それは冗談だけど、でも独立すべき人は独立したうえで、バンダイナムコとの接点を持ち続ける、みたいなやりかたもいまの時代はあって然るべきだと思います。

――最後までとても興味深いお話でした。このコンテストからどんなゲームが誕生するのか。その過程も含めてとても楽しみにしています。またぜひ取材させてください。

支援金総額最大1億円! バンダイナムコが大規模なインディーゲームコンテストを開催する目的に迫る独占インタビュー!

“第1回GYAAR Studio インディーゲームコンテスト”詳細

■応募期間(予定)
・2022年12月上旬~2023年1月下旬

※正式な日程は12月上旬頃ご案内いたします

■結果発表(予定)
・2023年3月4日(土)「TOKYO INDIE GAMES SUMMIT」(※)内で発表

※株式会社 Phoenixx(以下:Phoenixx)主催で2023年から新たに開催されるインディーゲームイベント

■主催
・株式会社バンダイナムコエンターテインメント
・株式会社バンダイナムコスタジオ

■運営協力
・株式会社 Phoenixx

■受賞一覧
・プラチナ賞 最大3,000万円(2年間支給)+支援プログラム(※以下参照)最大1作品
受賞時…1,000万円
受賞後3か月毎に250万円(最大8回)…最大2,000万円
合計…最大3,000万円

※支給毎に一定の審査を行い、その結果支給を停止する場合があります

・入賞 最大1,000万円(2年間支給)+支援プログラム(※以下参照)最大7作品
受賞時…200万円
受賞後3か月毎に100万円(最大8回)…最大800万円
合計…最大1,000万円

※支給毎に一定の審査を行い、その結果支給を停止する場合があります

■受賞特典「支援プログラム」(予定)

・開発支援
開発に必要な機材や環境の貸与、バンダイナムコスタジオ所属クリエイターからのセッションによる開発ノウハウや技術情報の共有などを実施します。また、バンダイナムコエンターテインメントからも必要に応じてマーケティング視点での支援を実施します。

・開発拠点「GYAAR Studio Base」のフリー利用
バンダイナムコスタジオ(門前仲町)のオフィス内に設置予定の開発拠点「GYAAR Studio Base」を利用でき、開発作業や受賞者間のリアルなコミュニケーションが随時可能となります。また、バンダイナムコスタジオ所属クリエイターとの定期的な交流会なども開催します。 加え、遠隔地のクリエイターがオンライン上でコミュニケーションが可能な「GYAAR Studio Base Online」も開設します。

・パブリッシュ支援
バンダイナムコエンターテインメントまたはPhoenixxがパブリッシュを支援します。

・IP共創支援
バンダイナムコエンターテインメント、バンダイナムコスタジオのほか、バンダイナムコグループ各社においてもIP展開の支援をします。

■応募方法
・公式サイトの応募フォームから応募

※プレイアブルなデモの提出を必須とする予定です
※応募作品の著作権は主催者に移転することはありません

■応募条件
・詳細は応募開始時に公開する応募規約にて発表