カプコンが主催する、ゲーム開発に関する体験型イベント“カプコン オープンカンファレンス RE:2022”。9月~10月にかけて大阪と東京で開催されるこちらの催しは、すでに全枠が予約完了になるほどの盛況ぶり。そんな同イベントに取材参加して見聞きしたコンテンツの概要を、代表者インタビューと併せて紹介しよう。

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“カプコン オープンカンファレンス RE:2022”開催概要

大阪会場

  • 日時: 9月29日(木) 19:10 開始、9月30日(金) 09:00 開始
  • 場所:梅田クリスタルホール 大阪府大阪市北区中崎西2-4-12 梅田センタービル B1F

東京会場

  • 日時:2022年10月14日(金) 17:00 開始、10月15日(土) 09:00 開始
  • 場所:ベルサール秋葉原 東京都千代田区外神田3-12-8 住友不動産秋葉原ビル 2F
“カプコンオープンカンファレンス RE:2022”リポート。『バイオハザード ヴィレッジ』や『モンハンライズ』開発の裏側も見られる! 21種類のコンテンツで“カプコンのゲームづくり”を体験

 本イベントは、CEDEC AWARDを受賞した “カプコン オープンカンファレンスRE:2019”の後継イベントとして企画されたもの。前回の“講演形式”から、よりゲーム開発を如実に感じられるよう“体験形式”へと変更した点が最大の特徴で、21種類ものコンテンツを用意。なお、体験は会場内の二次元バーコードを読み込み予約するシステムとなっていた

 カプコンのサバイバルホラー『バイオハザード ヴィレッジ』とハンティングアクション『モンスターハンターライズ』を題材に、開発環境・手法・ワークフローなど、同社独自のゲームづくりを体感できる内容になっている。

会場で体験できる21種類のコンテンツ

 どちらかというと業界関係者向けだった前回とは違い、今回はゲーム制作を志す学生など、若い世代にもとっつきやすい構成になっている、このたびのオープンカンファレンス。体験できる21のコンテンツのタイトルと概要を順に紹介していこう。

各コンテンツの内容

01:コンセプトは? 注目ポイントは? ディレクターインタビュー

 両タイトルのディレクターが、コンセプトやその実現のための技術的アプローチ、RE ENGINEでの開発について話す、インタビュー映像の上映。「どういった着想からゲーム開発が始まるのか?」をディレクター陣のトークの中から掘り下げていく。

02:企画構想段階の各種コンセプトアート

“カプコンオープンカンファレンス RE:2022”リポート。『バイオハザード ヴィレッジ』や『モンハンライズ』開発の裏側も見られる! 21種類のコンテンツで“カプコンのゲームづくり”を体験
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 両タイトルの企画構想段階のコンセプトアートと完成したアートを見比べながら、アートディレクターによる解説で、そのアートに込めた思いや完成までの道のりを説明するエリア。

03:遊べる設計図「グレーボックス」制作工程【体験可能】

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 ステージ制作工程において、仮モデルを使ってゲームの遊びや演出などの要素を設計していく作業を、カプコンでは“グレーボックス”と呼称。実際にRE ENGINE上で『バイオハザード ヴィレッジ』のアセットを使用した配置作業を体験できる。

04:ゲームの中に「生態系」が! フリーカメラでフィールド調査【体験可能】

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 『モンスターハンターライズ』を題材に、普段はキャラクターの視点からしか見ることのできないフィールドを、自由に操作可能なカメラを使って観察できる体験コンテンツ。カメラが入ることのない死角や隙間には、作業労力を削減するための見えない工夫が多数施されていることがわかる。

05:見た目と違う?当たり判定だけの世界【体験可能】

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 アクションゲームではとくに、当たり判定の品質がそのままゲームのおもしろさや処理負荷などの品質にも大きく影響する。『バイオハザード ヴィレッジ』での当たり判定の構造解説と同時に、それが可視化された状態でゲームをプレイし、そのさまざまな工夫を体験することができるエリア。

06:ゲームによってこれだけ違う!キャラクターアセットワークフロー

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 カプコンでのキャラクターアセットの作り方は、同じ開発エンジンを使いながらも、各タイトルの特性に最適化されたワークフローで構築されている。こちらではタイトルごとのワークフローの特徴と、それを許容するためのRE ENGINEの機能や取り組みを紹介する。

07:表情をより自然に、より豊かにするフェイシャル技術【体験可能】

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 CG分野では古くから研究を重ね、進化し続けている顔(フェイシャル)の開発技術。こちらではキャラメイクを前提としたリグの工夫等について説明し、体験コンテンツでは、実際に表情を切り替えながらジョイントの動きを確認することができる。

08:リギング作業を効率化する内製モジュラーリギングシステム

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 前回のカンファレンスでも紹介され注目を浴びた、リギングの作業効率化のためのモジュラーリギングシステム。それを発展させ、より簡単に、より効率よく作成できるようヴィジュアライズした新システムの操作やワークフローを紹介するエリア。

09:世界のスタジオと連携!カットシーン制作現場

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 大規模タイトルにおけるカットシーン(リアルタイムデモ)のクオリティーは年々高くなり、映像業界とゲーム業界との垣根も薄くなってきている。こちらでは『バイオハザード ヴィレッジ』で行われたフルパフォーマンスキャプチャーの撮影事例から、まるでハリウッド映画のような制作工程と、そのメリットを紹介する。

10:変更後即確認!実際のゲーム内で攻撃エフェクトを自由に調整【体験可能】

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 ゲーム開発では、演出面においても、遊びの面においても、エフェクト(VFX)は重要なウェイトを占めている。『モンスターハンターライズ』および『モンスターハンターライズ:サンブレイク』を題材に、エフェクトの重要性を説明しつつ、実際にそれらの調整もできる体験型コンテンツだ。

11:ホラー感を妨げないリアルな動きを実現するモーションマッチング【体験可能】

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“カプコンオープンカンファレンス RE:2022”リポート。『バイオハザード ヴィレッジ』や『モンハンライズ』開発の裏側も見られる! 21種類のコンテンツで“カプコンのゲームづくり”を体験

 移動アニメーションを違和感なく選択・再生する仕組みとして、近年注目されている“モーションマッチング”。こちらの技術を導入するまでの経緯や、導入後の効果の説明に加え、実際の製品に登場するキャラクターを操作して、アニメーションを確認する体験コンテンツも用意。

12:モンスターのアニメーションに隠された3つの秘密

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 キャラクターの動きをより実在する生き物らしく見せるために、ゲーム内ではさまざまな工夫が施されている。『モンスターハンターライズ』のモンスターを題材に、“視線制御”“地形制御”“チェイン(物理挙動による揺れ)”という、3つのアニメーション制御を紹介するエリア。

13:ゲーム体験とホラー体験を両立する敵AI制作【体験可能】

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 ホラーゲームでありながら、世界中の多くのユーザーから支持されている『バイオハザード ヴィレッジ』。そうした人気の獲得には、ホラー好き、ゲーム好きの双方に響く難度調整が不可欠。ホラー感を損なわないようにしつつ、そのうえで怖いものが苦手な人でもプレイできるよう、絶妙な調整を施す工程を体験できる。

14:実際に遊んでコンセプトを確認!「バーティカルスライス」とは【体験可能】

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 本格的な製品化に向けての制作フェーズに入る前、ゲームのコンセプトやおもしろさの本質を知るために行われる“バーティカルスライス”という工程。こちらでは、さまざまな課題やクオリティーラインなどを明確にするために作られたという、バーティカルスライス版『バイオハザード ヴィレッジ』を試遊できる。

15:当たり前じゃない!安定したリアルタイム通信を実現するテクニック

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 『モンスターハンターライズ』における基本的なアクション通信手法を題材にしつつ、通信ラグを防ぎ、爽快なゲーム体験の実現を可能にしたさまざまな技術を紹介する。

16:シンプルなパラメータでバリエーションを豊かにするシェーダー表現【体験可能】

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 シェーダーというと、質感や画面効果の調整に加え、アニメーションや疑似光源など、さまざまなビジュアル効果を表現することもできるシェーダーの技術。こちらは『モンスターハンターライズ』で導入された各種調整を、実際に体験できるエリアになっている。

17:あらゆる設定をカスタマイズ! チェックプレイのための「DIP」機能【体験可能】

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 ゲームをチェックプレイする際、スピードを変えたりパラメータをいじったりといったカスタマイズをすることで、より効率よく確認作業を進めることができる。

 カプコンでは“DIP”と呼んでいるこちらの機能を説明しつつ、実際にチェックプレイで、DIPを体験することができる。

18:「これいいね!」、「これ直して!」がすぐに伝わる「シーンメモ」機能【体験可能】

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 開発者間でゲーム内の修正などを伝えたい場合、文章や口頭だけでの連絡では曖昧で、内容の齟齬が生じてしまうおそれがある。

 『モンスターハンターライズ』では、この課題に対処するため、ゲームシーン内に直接担当者へのメモを残すことで、視覚的にも意図の共有が可能な“シーンメモ”機能を実装。コミュニケーションに活用したという。その活用方法を実際に体験できる。

19:マップ画像作成を効率化する、背景データの自動画像化フロー

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 『モンスターハンターライズ』のクエスト中に表示されるマップ。こちらには「実際のステージとの正確性」と「マップとしての見やすさ」が同時に求められるため、作成作業には相応の労力が必要となる。本コンテンツでは、これらの作業を自動化した経緯や手法と、得られた効果を紹介する。

20:報告の手間を削減して調査・解決に集中!課題管理システムとの連携

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 「発生した案件の報告と管理」も、ゲーム開発について解説するうえで外せない要素のひとつ。さまざまな課題を解決するため、RE ENGINEでは、ゲームプレイ中にスムーズに課題管理システムと連携するための仕組みを取り入れているという。

 こちらは、連携機能を取り込むことのメリットや、そうすることによって広がる可能性について解説するエリアとなっている。

21:超大作でも低容量パッケージを実現するアセット管理

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 本来であれば、データ容量は100GBを超している大規模タイトルの数々。カプコンではユーザー環境のストレージを圧迫しないよう、クオリティーはそのままに、さまざまな工夫で低容量なパッケージ化を実現してきた。容量削減のために行われている、あまり知られてはいないが重要な機能に光を当てて紹介。

オープンカンファレス代表者インタビュー

 こちらのカンファレンスの代表者である、カプコン 基盤技術研究開発部 テクニカルディレクターの伊集院 勝氏にインタビューを実施。同イベントを実施する意義や、全枠予約完了という現状についての見解をうかがった。

伊集院 勝氏(いじゅういん まさる)

カプコン 基盤技術研究開発部 テクニカルディレクター

――2019年に実施された第1回以来、2度目の開催となるオープンカンファレンスですが、こちらを主催する意義について、お聞きしたいです。

伊集院開催の意図は「業界に向けての情報発信」であり、技術共有の面でゲーム業界の発展に貢献することです。“カプコン オープンカンファレンスRE:2019”では、肯定的なご意見を多数いただきましたが、その一方で業界関係者をターゲットにした内容だったため、学生さんや若い世代の方たちの興味・関心を引くのが難しかった……という課題がありました。

 今回は学生さんと社会人の双方に楽しんでいただけるイベントにしたいと思い、講演形式から体験形式に切り換えることで学生さんや若い世代の方にもわかりやすいアプローチを目指しました。これが成功するかどうかは、全工程が終了するまでわかりませんが、従来のカンファレンスから一歩踏み出した、新しい企画にチャレンジできたことをうれしく思っています。

――今回の参加者数と、その層が気になります。

伊集院約2500人ほどの方からご応募があったのですが、コロナ禍であることを考慮して入場者数を絞り、1300人までとさせていただきました。なお、大阪開催の手ごたえは好評で、皆様のご協力により感染症対策が守られておりました。また、東京の会場面積の方が広く取っていることから当選者数をプラスし、約1400人とすることになりました。

 前回に比べて学生の方が多く、比率でいうと学生が6割、社会人が4割といったところです。

――“カプコン オープンカンファレンス RE:2022”の内容に関して、外部からも「こういったコンテンツを盛り込んでほしい」といった要望はあったのでしょうか?

伊集院「より具体的に技術に踏み込んだカンファレンスにしてほしい」や「コンテンツのバリエーションを増やしてほしい」などをはじめとした、さまざまなご意見を頂戴しました。我々としても、ぜひ実践したいと感じるアイデアを多数いただきましたので、今回のカンファレンスでそれらに対するフィードバックができたのではないかな……と考えています。

――全枠予約完了となったことに対する、率直なご意見・ご感想をお聞かせください。

伊集院前述のとおり、今回はコロナ禍の開催ということで、入場可能な人数の上限設定、時間の設定、完全入れ替え制などを導入することで、クラスターが発生しないように細心の注意を払いつつ、準備を進めて参りました。その結果、応募していただいた方々の内、約半分の方をお断りせざるを得ない形になってしまったことは、本当に申し訳なく心苦しい限りです。

 ですが、約2500人もの方にご興味を持っていただき、注目していただけたことは非常にうれしく、今回のカンファレンスで得た知見は今後の展開にも活かしていきたいと思います。

“カプコンオープンカンファレンス RE:2022”リポート。『バイオハザード ヴィレッジ』や『モンハンライズ』開発の裏側も見られる! 21種類のコンテンツで“カプコンのゲームづくり”を体験

 カプコンならではのゲーム開発のノウハウが学べる……ということで、とくに若い世代からの注目度が非常に高い“カプコン オープンカンファレンス RE:2022”。今後も第3回、第4回と定期的に開催され、ゲーム業界全体のさらなる技術革新につながっていくことに大いに期待したい。