バンダイナムコエンターテインメントから2023年発売予定のPS4/PS5/Xbox Series X|S/Steam用RPG『ONE PIECE ODYSSEY(ワンピース オデッセイ)』。その東京ゲームショウ2022(TGS2022)試遊版のレビューを掲載します。

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『ワンピース オデッセイ』TGS試遊版レビュー。『ワンピース』×RPG×コマンドバトルの可能性と楽しさを感じられた

 『週刊少年ジャンプ』で連載中の人気漫画『ONE PIECE』(ワンピース)のRPGとなる本作。謎の島“ワフルド”を舞台に、ルフィたち麦わらの一味の壮大な冒険が描かれます。

 TGS2022のバンダイナムコエンターテインメントブース(6ホール)には本作の一部を遊べる試遊版が出展中。なお、プレイしたのはPS4版となります。

『ワンピース』の世界を満喫できるRPG。こんなゲームを待っていた!

 つい先日、映画『ONE PIECE FILM RED』を鑑賞して『ワンピース』への熱が大いに高まっていた筆者。そんな折に今回のプレイレビューの話が舞い込んできたので、喜んで飛びつきました!

『ワンピース オデッセイ』TGS試遊版レビュー。『ワンピース』×RPG×コマンドバトルの可能性と楽しさを感じられた

 試遊版では序盤のストーリーの一部を体験でき、ワフルドに流れ着いたルフィたちが、猛獣に襲われるナミを救うまでの流れを楽しめました。本作は、原作のホールケーキアイランド編あたりで起きた物語とのことなので、登場するキャラクターもそれに準じています。

『ワンピース オデッセイ』TGS試遊版レビュー。『ワンピース』×RPG×コマンドバトルの可能性と楽しさを感じられた

 プレイを始めてまず目を引かれたのが、ゲームオリジナルの舞台であるワフルドの世界観。美しいグラフィックで描かれる雄大な自然、謎の建造物、この地に生息する未知の生物など、見ているだけでワクワクする要素が盛りだくさんです。

 ルフィの言葉を借りて表現するなら、「冒険のにおいがプンプンすんぞ!!」という心境!

 また、ワフルドにはアッパーヤードにあった遺跡に特徴が似ている石像も。アッパーヤードの遺跡はつまりジャヤの遺跡なので、ワフルドはジャヤと何かしら関連があるのかも……などと考えてしまいます。このあたりのストーリー展開も、原作ファンからすると興味をそそられるポイントですね。

『ワンピース オデッセイ』TGS試遊版レビュー。『ワンピース』×RPG×コマンドバトルの可能性と楽しさを感じられた
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 そんなワフルドの世界を、ルフィを操作して自由に探索できるのも魅力。“ゴムゴムのロケット”を使って離れた場所に移動する要素もあり、『ワンピース』らしさが感じられます。

 このフィールドアクションは操作キャラクターごとに変わり、ゾロであれば障害物を斬ることで道を切り開いたり、チョッパーであれば体型を生かしてほかの一味が入れなかったりするような場所へ行けたりといった感じです。

 試遊版ではルフィのアクションだけ使えますが、製品版では一味のアクションをフルに使って冒険できるので、それを想像すると非常にワクワクした気持ちに。

 さらに、ルフィ操作時には△ボタンで“見聞色の覇気”を発動することも可能。これはフィールド上で強敵を探し当てるサーチ技のようなもので、試遊版では使う機会はありませんでしたが、本編ではゲームを進めるほどに重宝しそうです。

『ワンピース オデッセイ』TGS試遊版レビュー。『ワンピース』×RPG×コマンドバトルの可能性と楽しさを感じられた

麦わらの一味総出で挑む熱いコマンドバトル!!

 フィールド移動時には敵とのバトルも発生。試遊版ではシナリオ進行に応じたバトルを体験できましたが、製品版ではシンボルエンカウント式となります。

『ワンピース オデッセイ』TGS試遊版レビュー。『ワンピース』×RPG×コマンドバトルの可能性と楽しさを感じられた

 戦闘はターン制のコマンドバトルとなり、通常攻撃やアイテム、TP(テンションポイント)を消費するスキルなどを駆使して戦います。

 敵アイコンの周囲には行動順を示すメーターがあり、メーターがすべて点灯するとその敵がつぎに行動するので、行動順の把握や妨害がしやすいバトルです。

 また、味方にも敵にもパワー、スピード、テクニックの3つのタイプが設定されており、各タイプはジャンケンのような三すくみの関係になっています。敵の弱点タイプを狙ってより高いダメージを与えていくのが、バトルの基本ですね。

『ワンピース オデッセイ』TGS試遊版レビュー。『ワンピース』×RPG×コマンドバトルの可能性と楽しさを感じられた

 本作の大きな要素に“スクランブルエリアバトル”があり、戦闘は単なるコマンドバトルではなく各エリアに分かれて行われます。

 仲間と敵がどのエリアにどのように配置されるかはランダムで、ときには味方1人が孤立してしまうエリアが生まれることも。自分のエリアの敵を全滅させればほかのエリアに移動できるので、孤立した味方を救うなら速攻撃破がカギとなります。

 さらに特定の条件下では“ドラマティックシーン”が発生し、提示された条件を満たすことでボーナスが得られます。

 試遊版では敵に囲まれたウソップを救出したり、ピンチのナミのHPを急いで回復したりといったドラマティックシーンが起こり、通常のバトルとは異なる緊張感が味わえました。

『ワンピース オデッセイ』TGS試遊版レビュー。『ワンピース』×RPG×コマンドバトルの可能性と楽しさを感じられた

 システム自体はシンプルな本作のバトルですが、絵作りや攻撃モーションなどが派手なので盛り上がりに欠けるといったことはありません。

 とくにキャラクターごとに使用できるスキルは、原作で見られる技を再現したものなので注目です。ルフィの“ギア2”やサンジの“悪魔風脚”、チョッパーの“腕力強化”などが自分の手でくり出せるのは、『ワンピース』好きとしてたまりませんね!

『ワンピース オデッセイ』TGS試遊版レビュー。『ワンピース』×RPG×コマンドバトルの可能性と楽しさを感じられた
『ワンピース オデッセイ』TGS試遊版レビュー。『ワンピース』×RPG×コマンドバトルの可能性と楽しさを感じられた

 一度にバトルに参加できるのは4人までのようですが、戦闘中はターン消費なしで自由に控えキャラクターと交代できるのもポイント。前述したタイプ相性のこともあるので、こまめに仲間を入れ替えて一味総出で勝利をもぎ取る戦いとなります。

 あと、個人的にバトルBGMがかなりよかったので、ぜひ耳を傾けてもらいたいです。「これが通常バトルのBGM!?」と驚くぐらい熱く壮大なメロディでした。

 それもそのはずでBGMを手掛けているのは、『テイルズ オブ』シリーズの作曲などでもおなじみの桜庭統さんなのです。早くほかのBGMも聴いてみたい……!

仲間たちの掛け合いがゲームへの没入感を深める!

 冒険パートもバトルもおもしろい本作ですが、それらの魅力を高めているのがやはりキャラクターのボイス。テレビアニメ版と同じ声優陣が見せる熱演は、イベントシーンもバトルボイスも見どころです。

 キャラクター同士の掛け合いも必見で、ゾロとサンジの小競り合いや調子に乗ったウソップに対する仲間の反応、ふとしたときにロビンが放つ怖いひと言など、ニヤリとできる瞬間がめじろ押しでした。

 麦わらの一味のにぎやかで騒々しいところがしっかり盛り込まれており、「『ワンピース』といえばこれだよね」と感じるゲームに仕上がっています。

『ワンピース オデッセイ』TGS試遊版レビュー。『ワンピース』×RPG×コマンドバトルの可能性と楽しさを感じられた

 試遊版の短いプレイ時間でも十分楽しめましたが、製品版ではさらにいろいろな遊び要素が含まれるので期待が高まります。試遊版では残念ながらブルックのみ登場しませんでしたが、本編ではきっと魂(テャマスィー)を震わせる活躍を見せてくれるでしょう!

 『ワンピース』ファンにこそぜひ遊んでほしい『ONE PIECE ODYSSEY』。TGS2022には本作の試遊が出展されているので、興味がある人はこの機会にプレイしてみてください。