2022年8月6日、7日、日本最大規模のインディーゲームの祭典BitSummit X-Roads(ビットサミット クロスロード)が京都市勧業館 みやこめっせにて開催。会期2日目となる8月7日には、“「吉田修平のインディーズゲーム紹介Coffee Stain Studios新作紹介『Goat Simulator 3』”が行われた。

 ソニー・インタラクティブエンタテインメント インディーズ イニシアチブ代表の吉田修平氏が、先日電撃発表された話題作『Goat Simulator 3』を紹介するべく行われたこのステージプログラム。会場には『Goat Simulator 3』の開発を担当するCoffee Stain NorthのCEO、セバスチャン・エリクソン氏とクリエイティブ・ディレクター、サンティアゴ・フェレロ氏が登壇し、吉田氏と楽しいトークをくり広げた。

『Goat Simulator 3』の詳細に吉田修平氏が迫る。『1』のあといきなり『3』になった理由は……【ビットサミット クロスロード】
ソニー・インタラクティブエンタテインメン インディーズ イニシアチブ代表の吉田修平氏。
『Goat Simulator 3』の詳細に吉田修平氏が迫る。『1』のあといきなり『3』になった理由は……【ビットサミット クロスロード】
Coffee Stain North CEO、セバスチャン・エリクソン氏(左)とクリエイティブ・ディレクター、サンティアゴ・フェレロ氏(右)。
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 吉田氏がまずは問いかけずにいられたかったのが、みんなが疑問に思っているであろう、『1』の続編が『2』ではなくて、なぜ『3』になったのかについて。これに対しては、「『2』を作っていたつもりでいて、なんとなく『3』という名前を(仮で)つけていたら、いつのまにか『3』で進んていて、ときすでに遅しで変更不可能だった」とのこと。と、何ともわかったようなわからないような、いや、わからないようなわからない返事に対して、吉田氏は「煙に巻かれましたね(笑)」とひと言。いかにも、『Goat Simulator』の開発元らしいお返事ではある。

 続いて、セバスチャン・エリクソン氏とサンティアゴ・フェレロ氏が『Goat Simulator 3』を紹介。まずは本作は、オンラインマルチプレイを根幹に開発がスタートしたと説明。最大4匹でプレイできる本作は、「友だちとプレイすると本当に楽しいですよ」とのこと。

『Goat Simulator 3』の詳細に吉田修平氏が迫る。『1』のあといきなり『3』になった理由は……【ビットサミット クロスロード】

 本作には7種類のユニークなミニゲームが用意されており、ミニゲームをプレイしたいと思ったら、いつでも友だちを引き込むことができるとのこと。現時点で明らかにされているミニゲームのひとつがサッカーでフィールドやサッカー場でプレイできるようだ。

 もうひとつ明らかにされているミニゲームが高鬼のようなゲームとのこと。吉田氏いわく「『Fall Guys』が遊べるような感じですね?」とのことで、さすが吉田さんわかりやすいです!

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 また、サンドボックス的な楽しみかたができる本作では、探索しがいのある広大な新ワールドを用意。マップの大きさをヤギの単位で決めているというCoffee Stain Northでは、前作に比べて「ヤギが18倍入る大きさになった」とのこと(つまり18倍ですね)。大きくなったワールドに見合うように、膨大な数のクエストが用意されているそうだ。さらに、破壊できるものがとにかくたくさんあるという。

 本作では、火や電気といった要素で遊ぶこともできる。たとえば、電気体質になったヤギがクルマに乗ると、クルマが電気性を帯び、スピードアップするといった具合。電気に反応すると、電撃ボルトを発射できたりと、とにかくプレイヤーが好きに遊び込めるようだ。

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 ちなみに、『Goat Simulator 3』の対応プラットフォームはプレイステーション5とXbox Series X|S、PCで、プレイステーション4やXbox Oneには対応していない。いわゆる新世代機に振っているのは、「広大な世界で楽しませるためには、高いスペックが必要だったから?」との吉田氏の鋭い質問には、「本作には物理演算処理をしっかりとしたい、とにかくあらゆる物体が反応できるようにしたいと考えて作っています。いろいろと反応するので、かなりカオスになっていますよ」とのこと。ハチャメチャなゲームプレイが魅力の本作だが、その影にはしっかりとした裏打ちがあるようだ。

 そして『Goat Simulator 3』の特徴のひとつとしてピックアップされたのがカスタマイズ。本作には、カスタマイズ可能な7つのスロットがあり、9種類のヤギが登場する。“おいしいヤギ”もいるのだとか(ブタのことかしら)。さらには、「この世界ではキリンもいますが、“背の高いヤギ”と呼ばれています」との吉田氏の的確なフォロー(?)も。

『Goat Simulator 3』の詳細に吉田修平氏が迫る。『1』のあといきなり『3』になった理由は……【ビットサミット クロスロード】
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 本作には、300以上の多彩なヤギ専用のギアがあり、独自のアビリティーを持つギアもあるようだ。「花火を打ったり、モノの長さを図れるメジャーのようなものもあるのたとか。使えるものからまったく使えないものまで、多彩だ。ちなみに、吉田氏からの『1』で搭載されていた、ジェットパックが『3』に搭載されているかについては、「あります!」と即答。

 能力のついたアイテムが思わぬコラボを生むこともあるという。たとえば、魚を放てるアイテムと、炎を放てるアイテムをいっしょに装備すると、“炎をまとった魚を放てる”といった具合だ。“火や電気といった要素で遊ぶこともできる”というのは先述の通りだが、本作ではいろいろと考えて遊ぶと、とにかく楽しそうだ。

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 25人で作ったという『Goat Simulator 3』だが、「開発はたいへんだったのでは?」との吉田氏の開発陣を慮る質問には、「どうだったんでしょうね?」と、25人でこれだけの規模のタイトルを開発していることのたいへんさをうかがわせつつも、「何十時間もぶっつづけで続けるというやりかたではなかったです」と説明。「ゲーム開発に対する情熱を持って取り組んでいたので、それが影響しているのかも」といった真摯な返答も聞かれた。

 『Goat Simulator』というとジョークが特徴だが、そのことを吉田氏から問われると、「ジョークはすべての人に受けるわけではないので、『Goat Simulator 3』ではいろいろなジョークを入れ込んでいます。ですので誰でも楽しめるゲームになっているんです」とのこと。

 本作は5年間にわたって開発されており、いまでも新しいアイデアが生まれているとのこと。クリエイター陣が、とにかく楽しみながら開発していることがうかがえる『Goat Simulator 3』は、11月17日発売予定です!

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