公募企画“ゲームやろうぜ!”で生まれた企画

 いまから23年前の1999年(平成11年)8月5日は、プレイステーション用ソフト『パネキット』が発売された日。

 『パネキット』はソニー・コンピュータエンタテインメント(当時)が行っていたゲームクリエイター発掘オーディション“ゲームやろうぜ!”から生まれた作品。ほかに、アクションパズルゲームの『XI[sai]』やコミュニケーションソフトの『どこでもいっしょ』なども、この企画から誕生しました。『XI[sai]』や『どこでもいっしょ』と比べるとちょっとマイナーな『パネキット』ですが、このふたつに引けを取らない名作で、いまなお多くのファンに愛されています。

『パネキット』が発売された日。パネルを組み合わせて機体を作るゲーム性は圧倒的な自由度で、まさに“無限工作おもちゃ箱”!【今日は何の日?】
『パネキット』が発売された日。パネルを組み合わせて機体を作るゲーム性は圧倒的な自由度で、まさに“無限工作おもちゃ箱”!【今日は何の日?】

 『パネキット』はさまざまなパーツを組み合わせてモデルを作り、それを動かすゲームです。パーツにはモデルの中心となる“コア”や基礎となる“パネル”のほか、地面を走るための“タイヤ”、動力となる“モーター”や“ジェット”などが存在。パーツの取り付けかたによってさまざまな形を作ることが可能。さらに動作するパーツにボタンを割り振れば、前や後ろに進むのはもちろんのこと、変形させることもできました。

 自由度が非常に高く、「超合金ロボっぽくしたいな」とか「ジェットをつけて空を飛ばせよう」と考えながらパーツを配置しているうちに、あっという間に時間が過ぎていきます。本作のキャッチコピー“無限工作おもちゃ箱”という文句の通り、延々と遊ぶことができました。

 パーツを組み合わせてモデルを作っていくのはたいへんに思われるかもしれませんが、コピー&ペースト機能やショートカット、動作テストなどの便利なエディット機能があり、ストレスなく作業が可能。また、「自由度が高すぎて何から始めればいいかわからない!」という人でも安心して遊べるように、すでに出来上がっているプリセットモデルをカスタマイズして自分好みに変えていくこともできます。

『パネキット』が発売された日。パネルを組み合わせて機体を作るゲーム性は圧倒的な自由度で、まさに“無限工作おもちゃ箱”!【今日は何の日?】

 完成したモデルを動作させるフィールドには、地形に富んだ5つの島と空、海があります。島のいろいろなところでミニゲーム(競技)を遊ぶために必要なポイントや宝箱があり、新しいパーツや設計図をゲットできることも。島から新しい島へ渡るときは険しい坂や海を渡るといった難関が待ち受けており、それらを越える工夫をする必要がありました。

 それぞれの島にあるミニゲームをすべてクリアーすればエンディングになりますが、想像力次第でいつまでも遊べるのが本作の魅力です。現在はゲームアーカイブスでも配信されているので、当時ハマった人はもちろん、このゲームを知らなかった人も遊んでほしいです。初代プレイステーションのゲームなので、さすがに画像の粗さなどはあるものの、いま遊んでも楽しめる名作ですよ!

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