現在、アマゾンプライムビデオで配信中のアニメ『からくりサーカス』。本作は『うしおととら』で知られる藤田和日郎先生の同名コミックが原作で、2018年より3クール連続の壮大なスケールで初のテレビアニメ化を果たしました。その見どころは……。
※以下、『からくりサーカス』のネタバレを含みますので、未視聴の方はご注意ください！
本作は莫大な遺産を相続したがゆえに命を狙われることになった少年と、少年を守るよう命じられた人形遣いの少女、そしてその騒動に巻き込まれた青年の数奇な運命を描いた物語です。少年の名は、大手企業サイガ社の御曹司・才賀勝（声：植田千尋）。
第1話は勝と厄介な奇病に苦しむ青年・加藤鳴海（声：小山力也）との出会いから始まり、やがて彼らの前に銀髪の美女・しろがね（声：林原めぐみ）が姿を現します。
彼女は一見可憐な少女に見えますが、その強さは作中屈指といっても過言ではないほど。“あるるかん”とよばれる戦闘力の高い懸糸傀儡（マリオネット）を操作して戦い、第1話では勝の前に現れるなり華麗に敵を瞬殺していました。
つねに冷淡で笑顔もほとんど見せないものの、勝に対しては愛情を持って接しています。対して鳴海との相性は最悪で、ことあるごとにいがみ合う始末。しかし物語が進むにつれてふたりのあいだに少しずつ信頼関係が芽生え始め、第3話『奈落』では恋愛フラグさえ感じさせるような展開に。
からくり人形を使ったバトル描写や激しいアクションシーンに加え、恋愛要素も含まれている点も見どころのひとつといえるでしょう。
ちなみにそんな第3話では、気弱な少年・勝も大きく成長します。度重なる襲撃の後、ついに遺産を狙う連中に誘拐されてしまう勝。はじめは誘拐の黒幕・才賀善治に怯えるばかりの勝でしたが（実際、この才賀善治はめちゃくちゃ怖いです。ホラー的な意味で）、ボロボロになりながらも自分を助けようとしてくれるふたりの姿に心を動かされるのです。
「いままでと同じじゃダメだ。またふたりに迷惑をかけてしまうから。僕が変わらないと」
鳴海としろがねが信頼関係を築き上げる傍らで、ひとりの男として成長する勝。ここから3人は苦難を乗り越えるたびに固い絆で結ばれ、襲いかかる悪と果敢に立ち向かっていくに違いない……と、筆者は予想していたのですが――。
第4話終盤で衝撃的な展開を迎え、物語は大きくふたつに分かれていきます。むしろ第4話まではプロローグにすぎず、ここから本編が始まるといっても過言ではありません。そしてまったく異なるふたつの物語は交錯しながらも、やがてひとつの結末へ辿り着くことに。
結末が気になる人は、ぜひ本編をチェックしてみてください。また、いままで本作を知らなかったという人も、まずは第4話まで見ることをおすすめしますよ。
※Amazon Prime Videoの配信情報は記事制作時のものです。
