ポケモン初のチーム戦略バトルゲーム『ポケモンユナイト』は、2022年7月21日にリリース1周年を迎える。同日より、ゲーム内では1周年を記念したアップデートおよびイベントが実施される予定だ。

 中でも目玉となるのは、新たに6匹のポケモンが参戦すること! 6匹のうち、グレイシア、マッシブーン、バンギラスの3匹がすでに発表されている。メディア向け先行体験会で上記の3匹をそれぞれ使うことができたので、その使用感をお伝えする。さらに、期間限定のクイックモード“挑戦!!ボスラッシュ”にも挑んできたので、その模様も合わせてお届けしよう。

 『ポケモンユナイト』についてはこちらをチェック!

※記事内のゲーム画面はNintendo Switch版のものです。

グレイシア 生存力が高くて扱いやすいアタッカー

 今回は新規参戦ポケモンが3匹いるので、メディア体験会に参加した6媒体が使うポケモンをローテーションしながら3試合行った(うち1試合は“挑戦!!ボスラッシュ”)。

 記者は1試合目にグレイシアを使用。グレイシアは、『ポケモンユナイト』では初となる、特攻タイプながら通常攻撃を主体に戦うアタッカーだ。強化攻撃や特定のわざを使用した際に“氷の結晶”を自身の周囲に生成し、その結晶を相手に飛ばして攻撃する。

『ポケモンユナイト』1周年でグレイシア、マッシブーン、バンギラスが参戦! 新たなPvEモード“挑戦!!ボスラッシュ”もプレイできた先行体験会をリポート

 この試合で選択したわざは、“つららばり”と“こおりのつぶて”。こおりのつぶては、発動すると短時間移動速度がアップするうえ、一定時間グレイシアの攻撃速度がアップし、通常攻撃が氷の結晶を生成するようになる。

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こおりのつぶて発動中は、グレイシアのまわりに氷のエフェクトがでる。移動速度がアップするので、移動中も使っておくとよい。

 つららばりは、指定した相手に生成した氷の結晶をすべて発射して攻撃するわざだ。発射した氷の結晶が相手ポケモンにあたると、その場で砕けて後方へダメージを与える。また、発動時に“こおりのつぶて”および“フリーズドライ”の待ち時間を短縮させる。

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つららばりの発射中に“こおりのつぶて”を発動すると氷の結晶を追加で2個生成できる。つららばりで与えるダメージが高くなる重要なテクニックだ。

 戦いかたとしては、こおりのつぶてを発動してから通常攻撃を連発して氷の結晶を溜め、その後つららばりで止めを刺すといった感じ。こおりのつぶてが再度使用できるようになってから、つららばりを発動するようにすると効率よくダメージを出せる。

 この手のゲームにおいて、通常攻撃を主体に戦うスタイルは相手と一定の距離を保ち続けないといけないので難易度が高めとされているが、グレイシアはこおりのつぶてを使うと移動速度がアップするので距離を保つのが比較的容易だと感じた。何より、特性の“ゆきがくれ”が非常に強力。相手からの行動妨害を受ける際に、それを自動的に回避し、さらにしばらくのあいだステルス状態に入るというとても優秀な自衛効果を持っている。

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ピカチュウの“10まんボルト”による行動妨害を無効化(ダメージは受ける)し、逃げるピカチュウを追撃して倒しきった。

 1度発動すると再発動までの待ち時間は長めだが、それを差し引いても初心者にオススメしやすいアタッカーだと感じた。一方で、ユナイトわざの使用感はやや難しめな印象。グレイシアのユナイトわざ“ダイヤモンドステージ”は、短時間ジャンプした後に、指定方向の地面を凍らせて範囲ダメージを与える。さらに凍った地面のうえでは、相手ポケモンは移動速度がダウン。逆にグレイシアは移動速度がアップし、0.8秒ごとに氷の結晶をひとつ獲得するようになるというもの。

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攻撃範囲がひし形と特殊なので、慣れるまでは当てづらいかも。

 凍った地面のうえでうまく戦い続けられるとかなり強力だが、範囲がそこまで広くないので場所を維持するのがやや難しい。ユナイトわざ自体のダメージを狙って相手の集団に打ち込むよりも、自信が安全に戦える場所に展開するほうがいいのかもしれない。

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凍った地面のうえで、つららばりを発射できたときの威力はすさまじい。この場面では発射時に8個の結晶を生成していたが、打ち終わるまでに自動生成されたぶんと、こおりのつぶてによる追加も合わせて12発ほど発射。相手のグレイシアのHPを7割ほど削って倒しきった。

 ちなみに、今回選択しなかったグレイシアのわざは以下のとおりだ。

・こごえるかぜ
 指定した方向へダッシュした後、つぎの通常攻撃が氷の結晶をすべて発射する攻撃になる。4個以上の氷の結晶が相手に命中すると、相手に短い減速効果を与える。この減速効果は氷の結晶の個数が多いほど強くなる。また、相手に命中させた氷の結晶と同じ数の結晶を生成する。

・フリーズドライ
 発動後短時間自身の特攻をアップする。前方に冷気の弾を放ち、相手に命中すると爆発して一定範囲にダメージを与える。また範囲内に氷のエリアを発生させてエリア内の相手に継続的な減速効果を与え、1秒間そのエリアに留まった相手を凍り状態にする。なお、爆発が命中した相手1体につき氷の結晶を2個生成する。

 グレイシアは特性やわざの効果で生存しやすいほか、通常攻撃が主体かつ、つららばりは対象指定(ヒットした相手の後方への範囲ダメージも)なので、相手を狙う必要がない点がかなり扱いやすいと感じた。なおグレイシアは今回発表された3匹の中でもいちばん早く、2022年7月21日から使えるようになる。見た目もかわいいので、たくさんのホロウェアが実装されることにも期待したい。

バンギラス 相手の守りを貫通する確定ダメージで大暴れ!

 2試合目に使用したバンギラスは、特定のわざを使用した後の一定時間、相手の防御や特防、そしてシールドさえも無視してダメージを与えられるという新たな特徴を備えたバランス型のポケモン。

 今回選択したわざは、“あくのはどう”と“すなじごく”。すなじごくは、前方にタックルしてすなじごくを発生させ、範囲内のポケモンにダメージと減速効果を与える。このわざは発生したすなじごくの中で再度発動することができ、相手を自分のところへ引き寄せる流砂を発生させる。このわざを命中させると、一定時間確定ダメージを与えられるようになる。

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確定ダメージは白色で表示される。防御や特防、シールドを無視できるので、ディフェンス型のポケモンであってもバンギラスの攻撃を耐えきるのは難しい。

 あくのはどうは、前方扇形範囲を攻撃するわざ。命中させると、確定ダメージを与えられる時間を延長する効果がある。あくのはどうが命中した相手には一定時間マークが付与され、再度あくのはどうを命中させると追加ダメージを与える。また、命中した相手のHPが一定の割合以下なら短時間の行動妨害を与える。

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 すなじごくの1段目で相手に接近し、あくのはどうで攻撃。逃げる相手をすなじごく2段目の流砂で引き寄せ、2回目のあくのはどうで攻撃といった感じの戦いかたが非常に強力だった。この試合では開幕上ルートでの攻防で2連続KOとゴールまで決めて順調に育ったため、戦えば誰にも負けない最凶のバンギラスと化した。相手としても逃げようとしていたが、すなじごくで接近、引き寄せを行うバンギラスから逃げるのは難しそう。

 バンギラスの特性は、“すなおこし”。わざを命中させると一定時間周囲にすなあらしを起こし、範囲内の相手に継続的なダメージを与えるうえ、自身の防御と特防をアップさせる。確定ダメージによって相手の防御や特防、シールドを無視するのに対して、自身はかたくなるのだから相手にする側はたまったものじゃない。

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耐久力を活かして、集団戦では相手のポケモンが集まっているところに突っ込んでいきたい。

 怒りを爆発させて暴れだすバンギラスのリーサルランページは、発動するとすこしのあいだ移動速度が上がり、受ける妨害効果の持続時間が短くなる。さらに暴れているあいだは通常攻撃が変化し、与えるダメージが増加。通常攻撃を受けた相手ポケモンのHPが一定の割合を下回った場合、そのポケモンをKOする。

『ポケモンユナイト』1周年でグレイシア、マッシブーン、バンギラスが参戦! 新たなPvEモード“挑戦!!ボスラッシュ”もプレイできた先行体験会をリポート
相手ポケモンのHPバーにマークがついているのがわかるだろうか。リーサルランページを発動したバンギラスの通常攻撃によって、相手ポケモンのHPがこのマーカーが示す値より低くなるとKO扱いとなる。

 もちろん確定ダメージであればシールドも無視できるので、いくらシールドが残っていようとHPが一定値を下回れば問答無用でKOだ。『ポケモンユナイト』での集団戦は、ユナイトわざや“おたすけバリア”などの効果で大量のシールドが付与されることが多い。それを無視してKOさせられるバンギラスは、集団戦のあり方を変化させるポテンシャルを秘めたポケモンだと感じた。

 ちなみに、今回選択しなかったバンギラスのわざは以下のとおり。

・げんしのちから
 ちからをためてから衝撃波を放ち周囲にダメージと短時間の行動不能を与える。衝撃波を当てると再度使用可能になり、前方に岩でダメージを与え、バンギラスはシールドを獲得する。このわざを命中させると、一定時間確定ダメージを与えられるようになる。

・ストーンエッジ
 前方扇形範囲にダメージを与えるわざで、最大3回まで連続で発動可能。近い範囲にいる相手にはより強力なダメージを与える。

 バンギラスも難易度はそこまで高くない印象。集団戦でリーサルランページを決めた時の気持ちよさは、全プレイヤーに味わってもらいたい。なお、バンギラスは8月16日から参戦予定だ。

マッシブーン 相手を倒すと“ビーストブースト”でどんどん強くなる!

 最後に使用したのは、ウルトラビーストのマッシブーン。相手を吹っ飛ばしたり、掴んで拘束したりといった行動妨害が得意なバランス型のポケモンだ。相手のポケモンに通常攻撃や特定のわざを命中させると“マッスルゲージ”がたまっていき(最大8マッスル)、特定のわざを使用する際にマッスルを消費して威力や効果を強化するという特徴を持っている。

 マッシブーンを使ってプレイしたのは、1周年記念で新たに実装される期間限定のクイックモード“挑戦!!ボスラッシュ”。本モードは、制限時間内に3匹のボスポケモンを倒すPvEのモードで、プレイヤーどうしで戦うユナイトバトルとは違った楽しみが味わえる。

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 今回使用したわざは、“とびかかる”と“ばかぢから”。とびかかるは、指定方向へ飛び掛かって範囲内の相手にダメージを与えて、命中した相手の攻撃力と移動速度を下げる。飛び掛かった後は、自身の攻撃速度が短時間アップする。さらに命中した相手1体につき1マッスルを獲得する。

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本来は相手に接近するためのわざだが、このモードでは相手の攻撃を避ける際にも有用だった。

 ばかぢからは、発動するとマッシブーンがシールドを獲得。さらに前方へダッシュして、最初にヒットした相手を捕まえて地面にたたきつける(たたきつける方向は指定可能)。命中するとすべてのマッスルを消費して、消費したマッスルの数だけダメージとシールド量が増加する。

『ポケモンユナイト』1周年でグレイシア、マッシブーン、バンギラスが参戦! 新たなPvEモード“挑戦!!ボスラッシュ”もプレイできた先行体験会をリポート
残念ながらボスポケモンを掴み上げることはできない……。

 結果から言うと、我々の挑戦は失敗した。ボスポケモンのクレベース、サンダーと順に倒してレジギガスまでたどり着いたものの、レジギガスを倒しきるには時間が足りなかった。“挑戦!!ボスラッシュ”には初級、中級、超級と3つの難易度があるが、今回挑戦したのは中級。仲間にCPUがひとり入っているというハンデはあるものの、中級をクリアーできないというのはなかなか衝撃だった。超級にいたっては、取材時点で開発チームすらクリアーしていないとのことだったので、腕に覚えのある方はぜひ最速クリアーを目指してみてほしい。

 今回の体験では、残念ながらマッシブーンの使用感は、あまり分からなかったというのが正直なところ。特性“ビーストブースト”は相手のポケモンをKO(アシストでも可)すると、移動速度と通常攻撃の速度が一定時間アップするというもので、本モードではほぼ意味がない。

 また、ユナイトわざ“ウルトラバルクマスキュラー”は、指定した方向に突進し、範囲内のすべての相手にダメージを与えた後に上空まで飛び上がり、HPのいちばん低い相手に狙いを定めて拳を振り下ろしてダメージを与えるというもの。集団戦で弱った相手を確実に倒しきり、特性のビーストブーストを発動させるためのわざとなっている。こちらも本モードには不向きな印象だ。

『ポケモンユナイト』1周年でグレイシア、マッシブーン、バンギラスが参戦! 新たなPvEモード“挑戦!!ボスラッシュ”もプレイできた先行体験会をリポート

 逆に本モードでの活躍が見込めるポケモンはいまのところ正確には分からないが、グレイシアやエースバーンなどの、安定して高いダメージを出し続けられるポケモンや、ハピナスのように味方を回復・強化できるポケモン、そしてカビゴンのようなディフェンス型のポケモンで相手の攻撃を受け止め続けることも重要だと感じた。

 ちなみに、今回使用しなかったマッシブーンのわざは以下のとおり。

・きゅうけつ
 指定方向にダッシュする。触れた相手を拘束して複数回のダメージを与えつつ、相手のHPを吸収して回復する。マッスルの数に応じて攻撃回数とダメージが増加する。なお、脱出ボタンを使われたり、マッシブーンが行動不能になったりするとわざが中断する。

・うちおとす
 指定方向の相手を吹っ飛ばし、落下時に周囲にダメージを発生させる。相手が空中にいるときに再発動すると、相手に飛びついて地面にうちおとす。範囲ダメージが命中した相手1体につき、1マッスルを獲得。

 記者は今回マッシブーンの真価を発揮することができなかったが、特性のビーストブーストを発動させながらつぎつぎに相手ポケモンを倒していく姿が想像できる。アシストでも発動するので、グレイシアのように相手を1匹ずつ倒していくようなポケモンと組むと、ビーストブーストが発動しやすいかも。なお、マッシブーンは8月4日から参戦予定だ。

9月以降も新ポケモンが続々参戦予定!

 今回明かされたのはグレイシア、マッシブーン、バンギラスの3匹だが、9月以降も新たなポケモンが参戦する予定とのことだ。また、1周年記念のアップデートでは新たなポケモン以外にも、新モード“挑戦!!ボスラッシュ”や新システム“ポケモンサポートメダル”が実装されるほか、各種キャンペーンも実施される。

 これらの詳細については、下記の記事にて確認していただきたい。中には復帰トレーナー向けのキャンペーンもあるので、最近プレイしていなかったという人も、これを機に新ポケモンや新モードをプレイしてみてはいかがだろうか。

 また、2022年8月18日~21日にかけてイギリスのロンドンで行われるポケモンの世界大会・ポケモンワールドチャンピオンシップス2022では、『ポケモンユナイト』部門も開催。ポケモンワールドチャンピオンシップスは例年、その模様が各種配信サイトにて生放送される。国内の大会を勝ち抜いた猛者たちが世界を相手に戦う姿を、みんなで観戦&応援しよう!