元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長であり、編集部時代から現在に至るまでゲームプレイ日記やエッセイを執筆している大塚角満によるプレイ日記。Nintendo Switch、PC用ソフト『モンスターハンターライズ:サンブレイク』のプレイ日記。その第13回をお届け。
これは気持ちいい!!
今回はいつもの与太話は書かず、マジメで知的なお役立ち記事を綴りたいと思う。というのも、
“コレ”について早く書かないと世界一のガンランサー(笑)の名が廃るッ!!!
と使命感に燃えてしまったので、慌てて筆を執った次第だ。
さて。
『モンスターハンター』の世界に“ガンランス”という魅惑の浪漫砲が導入されてから、早16年もの月日が流れた。
俺はこの蠱惑的な武器種が導入されたときから、
「わしは一生、ガンランスを使い続ける!! 長いランスの先っぽが爆ぜて迸るとか、憧れない男がいるのだろうか!!?」
ってことで、全面的にコミット。しかし使い始めて間もなく、なぜこの武器が“浪漫砲”と呼ばれるのかその理由を体感することになるんだけど、俺にとってはガンランスの物理的な強さは、さほど問題ではなかった。
そんなことより、自分のトレードマークとなる武器種を作り、ただひたむきに、一途に、真摯に向き合って使い続けることが何よりも大事であり、大塚角満としてのレゾンデートル(存在証明)になると思ったから--。
とはいえ。
人気武器種となるとやはり、真っ先にピックアップされるのは太刀であり、ハンマーであり、双剣であり、途中からは新進気鋭の“操虫棍”も食い込んできたりして(※角満調べです)、ガンランスが上位に顔を出す隙間は皆無と言ってよかった。
“ガンランス=浪漫の武器”
という不名誉な称号はいまだ残り続け、この派手でかっこいい武器に絡みついていたのである。
しかし……!!!
……そんな時代は、遠き過去の架空の出来事だったかのように、『モンハンライズ:サンブレイク』でガンランスは覚醒する……ッ!!! 新たに追加された鉄蟲糸技……“フルバレットファイア”の存在によってなッッッ!!!
さて、ガンランスのリーサルウェポンとなったフルバレットファイアのことを書く前に、簡単にこの武器種の歴史を振り返りたい。
前述のようにガンランスは、“ランスの先端が爆ぜる”という、新たな攻撃方法が付与されたランスの派生形武器であった。初めて登場した『モンハン2(ドス)』の時代は、単純な“砲撃”と、飛竜のブレスを応用して開発されたという必殺の火焔“竜撃砲”が二大攻撃方法。これに、『モンハンポータブル 3rd』からは、すべての弾丸が一気に放出する“フルバースト”や溜め砲撃が、『モンハン:ワールド』ではモンスターに打ち込んで爆発させる“竜杭砲”が実装!! さらにこのころから砲撃の類では味方をふっ飛ばさなくなり、世界中のガンランサーが、
「うおおおおお!!!(´;ω;`) こ、これでようやく、思う存分、好き放題に砲撃できるぞ!!!!>< もう仲間に、「角満さんは、隅っこでパチパチやってて!!(怒)」と怒られなくてすむんや!!!><」
と歓喜の大号泣。15年の時を経て、ついにガンランスが本領を発揮するぞと狂喜したのである。
さらに……!!!
『モンハンライズ:サンブレイク』では新たな入れ替え技として“爆杭砲”が登場!
公式説明に、
“爆発する杭を射出する技。爆杭砲を使用することでガンランスの先端が熱を帯び、一定時間攻撃力が上昇する。また、竜杭砲が改良され軽量化したことで、目にも留まらぬ速さで繰り出すことができるようになった”
とある通り、モーションに入ったと思ったら速攻で爆発し、さらにガンランスの攻撃力自体も上昇するという使い勝手が抜群で、さっそく俺の基本的な立ち回りは、
斬り上げ→叩きつけ→フルバースト→爆杭砲→リロード(もしくはクイックリロード)
↑このようになった。威力も、モーションも、快感もすばらしいので、マジでこればっかやってるよww すべてのモンスターに通用するコンボだと思うので、ガンランス使いの方はぜひマネしてみてほしいww
そして……!!
『モンハンライズ:サンブレイク』で新たに実装された新フェイバリットホールド、鉄蟲糸技の“フルバレットファイア”が、この武器種に革命を起こすのである。
これ、『モンハンライズ:サンブレイク』の体験版でも話題になっていたみたいなんだけど、俺はスルーしたので(あえての情報遮断のためにな)、製品版で初めてぶっ放すこととなる。
そんな鉄蟲糸技が導入されているとは知らずにふっつーにマスターランクのクエを進め、
ウツシ教官からフルバレットファイアを教えてもらったんだけどさ。
じつはそのときは、
「うは!!!www もう、名前からして浪漫の匂いがあふれてる!!!ww いかにもガンランスで最高!!!w」
名称こそ中二感満載で琴線に触れまくってきたけど、そこまでのものだとは夢にも思っていなかった。“見た目は派手だけど威力はそこそこ”という、導入当時の竜撃砲の姿が、どうしても頭を過ってしまったから。
でも……!
初めてフルバレットファイアをぶっ放し、モンスターにまとわりつくように出たダメージ表示を見て、俺は、
“翔蟲やブラストダッシュを使うことで急速に接近し、ありったけをすべてぶっ放す常軌を逸した技”
という、過剰とも思える公式説明の意味を思い知らされるのである。
“ありったけ”とは、砲撃、竜杭砲、竜撃砲のことだ。
フルバレットファイアとは、翔蟲やブラストダッシュでモンスターに張り付き、その刹那にこれらすべてを解き放つという技だった……ッ!!
冒頭で書いた通り、長年にわたって砲撃こそが、ガンランスの存在意義であった。これができなければ、使い勝手が悪くなったランスに過ぎないからな。
それら全部を一斉放出するフルバレットファイアという技は、つまり……ガンランスの“生きている証”そのものを解き放つ、究極の砲撃攻撃ということ!!! ガンランスの先端から“この武器のすべて”が発射されるのが、フルバレットファイアという鉄蟲糸技なのである!!
俺はずっと、こういう砲撃技を待っていたのだ……>< 16年ものあいだ愚直に使い続け、ついに手に入れたフルバレットファイアを持って、今日も狩りに出かけるぜ!!!
というわけで次回は、いま我が分身が身に付けている“ガンランス用装備”について書きたいと思います。
フルバレットファイア、最高ッ!!!
大塚角満(おおつか かどまん)
元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。2017年に独立。編集部時代から現在に至るまでゲームエッセイを精力的に執筆し、『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』、『折れてたまるか!』など、多数の著作がある。