元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長であり、編集部時代から現在に至るまでゲームプレイ日記やエッセイを執筆している大塚角満によるプレイ日記。Nintendo Switch、PC用ソフト『モンスターハンターライズ:サンブレイク』のプレイ日記。第7回が到着しました!

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すべてが懐かしくて泣けてくる

 前回、無事に新たな活動拠点となる“エルガド”に居を移し、新フィールド、新モンスターを相手にする真新しい狩猟生活が新規オープンした……と書かせてもらった。

 ……上の文章、わずか79文字しかない中に“新”という文言が5ヵ所も使われているのだが、これはいまの俺が“まっさらな気持ち”になっていることの証左と言える。

 男も50歳ともなると並大抵のことでは心も身体も動かなくなり、静かに加齢臭を撒き散らすだけの芳香剤(?)と化してしまうものだが、ハンターを生業としていると『モンスターハンター』の新作を手にした瞬間に、まだ若かった全盛期に(気持ちだけでも)戻れるからステキだ。

 とくに、今回の『モンハンライズ:サンブレイク』は……!!

 「あ……! このクエスト……!!」

 事前情報をほぼほぼシャットアウトできた俺は、エルガドで見るモノ、触るモノのすべてが新鮮で、いちいち驚くことができるので楽しいったらない。このときも、新受付嬢であるメガネっ子(チッチェ姫)に斡旋されたクエストを見て、あられもない声を上げてしまったのであるよ。

 だって……! そこに書かれていたクエストとフィールドって……!!

【逆鱗日和】『モンハンライズ:サンブレイク』プレイ日記 第7回:“密林”の同窓会-ランポスとヤオザミを追って-

 うおおおお!!!www

 遠き日のヤオザミ!!! ノスタルジックなランポス!!!

 そして……!!!

 「郷愁の“密林”フィールドきちゃぁぁぁああ!!!><」

 嗚呼……>< なんて懐かしい……!

 ヤオザミ、ランポス、密林の三位一体攻撃は、ベテランハンターには総じてクリティカルヒットだろ……。

 密林で思い出すのはやはり、2006年に発売された『モンスターハンター2(ドス)』なんだよな……!

 鬱蒼としたジャングルと開けたビーチで構成された複雑なフィールドで、高低差や行き止まりも多くあって地図を覚えるまで時間がかかったものだ。そんな密林で豪雨が叩きつける中、クシャルダオラとバチバチにやり合ったあの日のことが昨日のことのように思い出されるよ……。

 もちろん、『モンハンライズ:サンブレイク』の密林は当時のものとは構成もレイアウトも違うんだけど、なんというか……纏っている雰囲気はあのときのソレと同じ感じがして、新しい景色が目の前に広がってもそのたびに、

 「あ!!! なんかここ、見覚えがあるかも!!!」

 なんて思ってしまったよ。気のせい……というか、ただのデジャヴなのはわかっちゃいるんだけどねw

 キャンプに降り立ってまわりを見渡したときもそうだった。

【逆鱗日和】『モンハンライズ:サンブレイク』プレイ日記 第7回:“密林”の同窓会-ランポスとヤオザミを追って-

 間違いなく初めてきた場所なのに、強烈な既視感がこみ上げてくる。

 大人になったいまも、海を目の当たりにするたびに小学生のときにオヤジに連れていってもらった千葉や新潟の景色が蘇ってくるんだけど、その感覚と似てるわぁ……。

 そんな懐かしさを温めながらキャンプを飛び出して、海岸線を突っ走る。

【逆鱗日和】『モンハンライズ:サンブレイク』プレイ日記 第7回:“密林”の同窓会-ランポスとヤオザミを追って-

 15年前にはいなかったオトモガルクに身を任せるも、その手にはあのときと同じガンランスが握られている。

 「そうだ。初めてガンランスを振るったのも、密林の浜辺だったんだよなぁ……」

 浜で日向ぼっこをしていたヤオザミにガンランスの切っ先を向けるも、「ササッ!」と背後に回り込まれてド突かれた15年前の記憶が蘇る……w

 そして、今日も……。

【逆鱗日和】『モンハンライズ:サンブレイク』プレイ日記 第7回:“密林”の同窓会-ランポスとヤオザミを追って-

 くっそwwww さっそく親分まで連れてきやがって!!!www

 ヤオザミはこう見えて、なかなか狡猾なのだ。振り返ると、初期の『逆鱗日和』にもヤオザミと初めて遭遇したときのコラムがあったので、その一部を抜粋したいと思う。

◆◆◆
(前略)

 せっかくハンターとして生まれたからにはモンスターに襲いかかりたい! そう思って俺は、砂浜でハサミを振り回しながら愛嬌をまき散らしていた新モンスター“ヤオザミ”にケンカを売ることにした。ヤドカリにしか見えないコイツはいかにもチョロそうで、しかもうまそうである。

 ヨダレを垂らしながらエリア3に行くと、砂浜で黄昏れている1匹のヤオザミを発見。初対決である。こっちは裸とはいえ、『モンスターハンターG』を1400時間以上やり込んでいたツワモノだ。ザコと思しきヤドカリなどに遅れはとらないだろう。そう思いながら自信満々のジャンプ斬りを(※注:初期装備のハンターナイフだった模様)、ヤオザミに見舞った! プッシューと噴水のようにヤオザミから体液が飛び出す。やっぱりコイツ、大したことないナ。そう思って再び剣を振り上げると、ヤオザミは信じられない速度で横走り! 一瞬にして視界から消え失せたかと思うと、背後から強烈な一撃を裸のキャラクターにお見舞いしてきた。

 「どわ!! なんだなんだ!」

 慌てふためきながらも、必死の形相で体勢を立て直そうとする我が分身。しかし怒れるヤオザミはトリッキーな動きをくり返して、なかなか的を絞らせてくれない。ザックザックという巨大なハサミの攻撃にさらされて、アッと言う間にフラフラになる俺。

 あああ……こんなことになるんだったらヤオザミになんか手を出すんじゃなかった……。

 こりゃ敵わないと確信して逃げ出そうと思ったが、壁際に追いつめられてそれもままならない。反撃を試みても初期装備のハンターナイフでは、大したダメージを与えられない……。そうこうしているうちに楽しいキノコ狩りに来たはずの我が分身は、巨大なヤドカリに昇天させられてしまった……。

◆◆◆

 ……って、初対面でボコられてたのか(苦笑)。いやでも、ヤオザミってそういうモンスターだったんだよなぁ……。

 そしてそうこうしているうちに、もう1種の“懐かし組”が俺の目の前に現れた。

【逆鱗日和】『モンハンライズ:サンブレイク』プレイ日記 第7回:“密林”の同窓会-ランポスとヤオザミを追って-

 うおおおお!!!ww タマゴ運搬のときだけやたらと存在感をアピールしてドロップキックをかましてきたタマゴ割り職人、ランポスが現れたッ!!!ww って、ヤオザミとランポスを狩るクエストなんだから、出てきてくれないと困るんだけどなw

 密林という新フィールドを調査しつつ、狩猟テクニックのリハビリをするのにも、今回のヤオザミ&ランポス討伐はちょうどいい難度だった気がするよ。

 ガンランスのコンボもいろいろと試し、

【逆鱗日和】『モンハンライズ:サンブレイク』プレイ日記 第7回:“密林”の同窓会-ランポスとヤオザミを追って-

 気まぐれにダイミョウザザミやロアルドロスといった大型モンスターにもちょっかいを出していたので、クエスト達成には時間がかかっちゃったけど、

【逆鱗日和】『モンハンライズ:サンブレイク』プレイ日記 第7回:“密林”の同窓会-ランポスとヤオザミを追って-

 こういった寄り道を楽しんでこそ“『逆鱗日和』な狩猟”って気がする。今後もこのスタンスをキープしつつ、いろんなクエストを堪能していこーっと!

 続く!

大塚角満(おおつか かどまん)

元週刊ファミ通副編集長、ファミ通コンテンツ企画編集部編集長。2017年に独立。編集部時代から現在に至るまでゲームエッセイを精力的に執筆し、『逆鱗日和』シリーズ、『熱血パズドラ部』、『折れてたまるか!』など、多数の著作がある。

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