アトラスが誇る看板タイトルのひとつであるRPG『ペルソナ』シリーズ。全世界で累計1500万本を超えるセールスを記録し、近年もアニメ化や舞台化、音楽イベントなど、盛り上がりを続けている人気タイトルだ。そのシリーズ誕生25周年を記念し、埼玉県所沢市のところざわサクラタウンにて、体験型イベント“ペルソナ25thフェス”が2022年7月10日まで開催されている。

 本記事では、展覧会やグッズ販売、EJアニメホテルでのコラボルーム展開など、さまざまなアプローチでシリーズの魅力を深掘りする当イベントのレポートをお届け。まだ訪れていないファンの方々は、ぜひ参考にしてほしい。

【開催DATA】
ペルソナ25thフェス
■会期:2022年5月28日(土)〜7月10日(日)
 (10時開場。閉場時間は施設により異なる)
■会場:ところざわサクラタウン
 〒359-0023 埼玉県所沢市東所沢和田3-31-3
 ◇JR武蔵野線「東所沢」駅から徒歩約10分
 ◇関越自動車道「所沢」ICからクルマで約8分
■主催:「ペルソナ25thフェス」実行委員会
■公式サイトはこちら

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秘蔵資料や巨大立像などが待つ、大展覧会!

 シリーズ誕生から現在までの25年間を振り返る大展覧会。毎日午前10時~午後6時(最終入場は午後5時30分)に、サクラタウン内にある角川武蔵野ミュージアムの3階“EJアニメミュージアム”にて開催。

ペルソナ5』でおなじみのペルソナ“アルセーヌ”や、今回が初めてのお披露目となる“タナトス”、“イザナギ”の巨大立像を始め、各作品の世界観を再現したフォトスポット、それぞれに登場する学校の制服展示など、見どころが満載の空間となっている。

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 まずは、1996年のシリーズ誕生から現在までの25年間の歴史をまとめた“イントロダクション”のコーナー。各タイトルのキービジュアルに加え、当時のパッケージの実物も展示。シリーズのナンバリングタイトルだけでなく、多彩な派生作品やアニメ、ライブ、舞台なども網羅されており、入り口からして思わず郷愁にひたってしまいそう。

 コーナーの中央には、これまでに発行された『ペルソナマガジン』や、シリーズ作品が表紙を飾った『週刊ファミ通』なども展示。ちなみに、アトラスと『週刊ファミ通』は同い年(1986年生まれ)なのだ。

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※当記事では、フォトスポット(撮影OKエリア)以外の写真も特別に掲載しています。

 イントロダクションを抜けると、“オープニングシアター”コーナーに入る。ここでは、本イベントのアンバサダーを務めるクマとモルガナが登場し、ふたりの軽妙なトークや、歴代作品のオープニングのダイジェストが流れる。そのつぎは“ベルベットルーム”コーナー。イゴールや“意識と無意識の狭間に住まう者”フィレモンを始め、歴代のベルベットルーム関係者たちが紹介されている。最近の作品でシリーズを知った人から見ると、ベルベットルームの住人は昔から個性派揃いだったことが感じられるかも?

 そしてベルベットルームを抜けると、いよいよ個別タイトルの展示に入る。『女神異聞録ペルソナ』に始まり、5つの歴代ナンバリングタイトルが、さまざまな資料とともに紹介されていく。

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 展示内容は、メインキャラクターの紹介、開発当時の資料、学校制服の展示、フォトスポットなど。キャラクターのパネルも各所に飾られており、にぎやかな空間となっていた。

 開発資料は、企画書や原画(ラフ画)、絵コンテ、シナリオ草稿など、まさに秘蔵の逸品が惜しみもなく披露されている。ベルベットルームのBGMとしておなじみの『全ての人の魂の詩』の幻の歌詞(実際は使用されなかった)を筆頭に、数歩進むごとに見逃せないものが目に飛び込んでくる。また、“限定G-SHOCK”など、知る人ぞ知る貴重なアイテムなども並んでいた。

 作品コーナーごとに用意された、その作品でおなじみの光景を再現したフォトスポットも必見。『女神異聞録ペルソナ』は“アラヤの岩戸”、『ペルソナ2 罪/罰』は“キスメット出版”と“アラヤ神社”、『ペルソナ3』は“巌戸台分寮ラウンジ”、『ペルソナ4』は“ジュネスフードコート”、そして『ペルソナ5』は“純喫茶ルブラン店内”がそれぞれ再現されていた。

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 それぞれの細部に目を向けると、たとえば『ペルソナ2 罪/罰』のキスメット出版編集部では、1990年代のパソコン(PC-98シリーズやMacintosh Performa)が、雰囲気の再現にひと役買っている。『ペルソナ5』の純喫茶ルブランの1階には、クロスワード雑誌や絵画“サユリ”のほか、“べっきぃ”さんとの連絡に使う黄色の公衆電話機まで置かれていた。100円、10円の投入口やダイヤルなど、昭和を生きた人々(記者含む)は思わず手に取りたくなってしまうかも……。(※展示物に手を触れることは禁止されています!)

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 大展覧会では基本的に撮影禁止だが、フォトスポットなら撮影OK。その中でも、過去に東京ゲームショウなどで展示されたことがある“アルセーヌ”に加え、本邦初公開となる“タナトス”、“イザナギ”の巨大立像はぜひとも激写しておきたい。いずれも2メートルを超えるスケールながら、細部まで作り込まれており、ライティングの効果も相まって、写真の撮り甲斐あり!

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 各タイトルのコーナーを抜けると、最後に“1MOREエリア”として派生作品やライブ、舞台版などの情報を展示するコーナーがあり、『ペルソナ5』の舞台版で使われたバイク“ヨハンナ”や、クマとモルガナもフォトスポットで待ち受けている。そのほか、フィギュアブランド“AMAKUNI”によるフィギュアのサンプル展示や、国外のカジノに順次設置されるという『ペルソナ5』のカジノ用筐体(国内では設置予定なし)なども見られる。

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 出口の先には、これまたお楽しみの物販コーナー。先行販売のものを含めて多彩なオリジナルグッズが販売されており、税込3000円購入ごとに、会場限定特典として“P25thFES グラフィティステッカー”がもらえる(数量限定)。グッズのことは事前に知っていたつもりでも、実物を見ると欲しさが増してしまう……なんてこともあるかもしれないので、ぜひ実物をチェックしてみてほしい。物販コーナーで流れる『サトミタダシ薬局店のうた』、『時価ネットたなか』、『ジュネスのテーマ』などのBGMも、購入意欲を誘うかも?

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 物販コーナーの近くには、過去のイベントでも出展されていた“ペルソナ覚醒の儀”のコーナーが設置されている。これは簡潔に言うと、自分が召喚した画面内のペルソナといっしょに記念撮影ができるというもの。撮影した写真は、QRコードで受け取ることが可能だ。

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 なお、大展覧会の来場者には、入場券1枚につきランダムで1枚、入場特典として“P25thFES オリジナルクリアカード”がプレゼントされる。また、同じくサクラタウン内にある“ダ・ヴィンチストア”でも、当イベントに関連するオリジナルグッズが販売されている。両方とも見逃さないようにしたい。

大展覧会のほかにも見どころアリ!

 サクラタウンの敷地内にある“EJアニメホテル”では、今回のイベントにあわせて『ペルソナ』シリーズとのコラボルームが用意されている。宿泊すると、専用のスマホで録り下ろしのキャラクターボイスが聞けるなどのお楽しみがある。客室タイプは“ジュニアスイート”、“デラックス”、“スーペリア”の3種類から選択でき、最大4名まで宿泊可能。すでに多くの予約が入っているようなので、最新の予約受付状況は公式サイトから確認してほしい。

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 また、同じくサクラタウンの敷地内にある武蔵野坐令和神社でもコラボが実施中。2022年7月10日までの期間中、『ペルソナ3』の長鳴神社をイメージしたフォトスポットを設置しているほか、本イベントオリジナルの御朱印や授与品も頒布している。

 さらに、サクラタウン中央広場では、6月11日と7月2日にグリーティングイベントを開催予定。両日ともクマとモルガナが登場し、撮影会が行われる。さらに、“「ジュネス in ところざわサクラタウン」フードフェア”と銘打ったフード出展イベントも開催予定で、フードを購入するとオリジナルおしぼりがプレゼントされる。常設の“角川食堂”でも、『ペルソナ』シリーズとのコラボメニューが販売中だ。

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サクラタウン全景

 ……というわけで、内容が盛りだくさんのペルソナ25thフェス。この機会にぜひ、サクラタウンまで足を運んでみてはいかがだろうか。『ペルソナ』シリーズのこれまでと、これからへの期待を高めてほしい!

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