アナログゲームの祭典こと、ゲームマーケット2022春で売られていた新作ゲームからオススメを紹介しちゃおう企画、パート2。1回目の記事ではふたりプレイに特化した内容だったが、今回は3人以上で遊べるものを中心にセレクト。ゴールデンウィークなど何かとみんなで集まることがありそうなときこそ、3人以上でゆる~く楽しめるようなゲームがあるといいよね!
『おへやで運動会』◆部屋で気軽に盛り上がっちゃおう!
タイトルのとおり、室内でさまざまな競技を行い、メダル獲得数(トップだった回数)がいちばん多い人が勝ち、というわかりやすいルールなのが、この『おへやで運動会』だ。
競技はユニークなものが中心で、ゴミ箱玉入れ(いちばん遠くからゴミ箱にゴミを投げ入れた人が勝ち)とか目つぶり片足バランス(をしていちばん長く片足立ちしてた人が勝利)など、室内で簡単できるゲームで競い合う、というもの。
ボードゲームカフェで遊ぶというより、まさに自宅で遊ぶという感じ。競技内容によっては遠隔でもできるので、ぜひリモートでもチャレンジしてみてほしい。定価は2000円[税込]。通販も行っているとのこと。
あそばなな Stores『注文の多すぎるゲーム カフェ』◆みんなで協力して注文内容を覚える!?
パッケージ裏には“「覚えられない」がおもしろい。”と書かれているとおり、協力型の記憶力ゲーム。対戦ではないので、みんなで覚えればいいのでちょっとはラクかな……と思いきや、これがまたそうでもない。忘れてしまった単語が共通だったりして、「あと何があったっけ?」とみんなで苦しんでしまう。でも、それがまた楽しい。
ホットティー、ホットコーヒー、タマゴサンドイッチ、パンケーキなど注文カードに書かれたメニューを覚えて、みんなで回答していくというゲームだ。覚えるメニューの数はプレイ人数と挑戦するレベルにもよるが、たとえば4人でレベル2に挑戦するなら8枚。これを最初に全部読み上げたらその注文カードを全員均等に配布し、ほかのプレイヤーには見せないように各自手札にする。正解が出たら、「あります!」とそのカードを場に出していくのが基本的なゲームの流れだ。
せっかく自分が覚えたメニューに限って自分の手札にあったりして(自分のカードは自分で正解を出すことはできない)、じつに記憶が混乱する。クリアーしていくとどんどん枚数も増えて、しかも同じメニューもあったりするからますますややこしい!
【新作☕️】
『注文の多すぎるゲーム カフェ』 #ゲムマ春 で発売!「覚えられない」がおもしろい、みんなで注文を覚える協力ゲーム。ホットコーヒーにカフェラテ…注文を覚えるだけなのに、うまくいかなさすぎて笑っちゃう。小学館グッドゲー… https://t.co/OW6em52pvW
— Oink Games (@oinkgms)
2022-03-15 22:00:00
じつはこのゲーム、小学館GOOD GAMESから『注文の多すぎるゲーム バーガー』というバージョンがリリースされている。カフェとバーガーが違うだけでルールはまったくいっしょ。何ならふたつのバージョンを混ぜて遊ぶことも可能なので、オインクゲームズファンなら両バージョン揃えたいね。こちらは2420円[税込]で4月29日発売。
『ドウブツつくろ』◆クロスワードというよりラミー系に近い?
『ドウブツつくろ』は、ボードゲーム創作ユニット77spieleによる新作カードゲーム。文字カードのカードを並べて動物の名前を作っていき、手札のカードをすべて出し切ったプレイヤーが勝利となる。
手札は一度に複数枚出してもいいのだが、出すときは必ず"動物の名前をひとつ作る"こと。すでに場に出ている文字カードに付け足して、別の動物名を作りだしてもいい。
動物の名前は、動物リストカードに書かれた名前(ノーマルルールなら12種類)なので、知っている動物名が多いほうが有利、ということはない。
すべて同じ色の文字カードで動物名が完成したとき、続けてもうひと手番プレイしていいというルールがキモで、これで一気にカードを減らして勝利に近づくことができる。
文字を縦横に組み合わせていく絵面はクロスワードパズルっぽいが、プレイ感覚は『ラミーキューブ』のようなラミー系のジャンルに近い(色を揃えたり、ほかのカードにくっつけることができたり)。カードはカタカナだけなので、小学生低学年でも遊ぶことができるだろう。色を揃えて連続プレイする気持ちよさは病みつき!
『ピッタンコはんはん』◆ちょうど半数になるようにお題を考える
アークライトのキャラメルシリーズは、“小さい・かんたん・超楽しい!!”というキャッチフレーズのとおり、お手軽サイズでカジュアルに楽しめるボードゲームシリーズ。その第2弾としてリリースされたのが、『ピッタンコはんはん』だ。
たとえば、出題者が“朝食はパンよりもゴハン派だ”という質問をして、ゲームに参加しているプレイヤーのイエス/ノーがちょうど半々になれば、出題者に1ポイント入る。カードに書かれた質問をするでもいいし、カードに書かれているテーマに沿ったオリジナル問題でもオーケーだ。
ただそれだけのゲームなのだが、このゲームがもっとも盛り上がるのは感想戦。たとえば先日プレイしたとき、「今年になって10万円以上の買い物をした?」というお題がちょうど半々になった。「何を買ったの?」という話になり、筆者は今年2月に『ARCADE1UP OutRun』を、そのほかのプレイヤーは音楽関係の機材だったり自転車だったを購入していたりして、「え! この人はそういう趣味もあったんだ?」という部分が垣間見ることができてじつに楽しかった。1320円[税込]とお手頃価格で、最大9人まで遊べるのもいい。ぜひ一家にひとつ!
『ミタイナ』◆大喜利の回答からお題を導き出す!
ゲームマーケット会場で試遊させていただいたのだが、あまりのおもしろさにすぐ買おうと思ったら「すみません、たったいま最後の1個が売り切れました……」となってしまったのが、この『ミタイナ』だ。
『ミタイナ』は、「〇〇みたいな〇〇」というお題(○○の部分には100枚裏表ある単語カードから選ぶ)に対して、それが実際あったらどんな風になるのか、子プレイヤーたちが回答を考えて答える。親プレイヤーは「○○みたいな○○」を知らないので、子プレイヤーの回答だけを見てお題を当てるゲーム、となっている。
筆者が遊んだとき、お題が「YouTuberみたいな野球選手」となった。子プレイヤー側で相談して、親プレイヤーに見せる順番を決めるのだが、まずは「ホームランを10本打つたびに盾がもらえる」というのを見せたら、いきなり「YouTuberみたいな野球選手?」と一発で正解。「マジか!」「なんでわかったの?」と大盛り上がり。ちなみに、ふたりめの回答は「ヒーローインタビューで必ず“高評価お願いします”と言う」、3人め(筆者)は「今日は、時速170キロの球を打ってみたいと思います!」だった。
Webメディア“オモコロ”の記事がきっかけでこのゲームが作られたそうで、パッケージにはJELLY JELLY GAMESとともに“オモコロゲームズ”のブランドも印刷されている。親のときも子のときも、どちらもかなり楽しめた。ボドゲカフェで見かけたら、ぜひ一度遊んでみてほしい。
今回も一般ブースは賑やか!
前回の記事ではエリアブース(企業出展が中心)を紹介したが、今回は一般ブース(同人サークルなどが中心)をまとめてご紹介。筆者が気になったゲームを駆け足で紹介していく。
■大塚健吾
■TeamRABI
■ドイツゲーム喫茶B-CAFE(ビーカフェ)
■株式会社ウィットワン
■SzpiLAB
■さいなげ
■Azb.Studio
■新ボードゲーム党
■ゲンゲゲームズ
■三恵社@ボドゲ部
■アーアーアーゲームズ
■BLUEGUILD
■ヴェルフェル~大宮ボードゲーム会~
■株式会社東具
■鳴海製作所娯楽部
■暗闇社中
■MIRAI GENGO GAMES
■ビーランバー
■Fulelu Edutainmant Games
■Ending Maker's
■BUNGU GAMES
■JUGAME STUDIO
■栗八
■ManifestDestiny&カナイ製作所
■tete-a-tete<テータテート>
■ZEN SELECT
■ギフトテンインダストリ
できるだけたくさん紹介したい!と取材を2日間がんばってみたが、気になったゲームはあっただろうか。気になったタイトルはぜひ検索して詳細を調べてみてほしい。
さて、次回ゲームマーケット2022秋は、10月29日、30日の開催が決定している。場所は東京ビッグサイトで今度は東1、2、3ホールと、春より広い場所だ。2019年までは海外からの来場も多かったが、いつかそういうゲームマーケットが戻ってくることを願いつつ、次回のゲームマーケットを楽しみにしておこう。