現在アマゾンプライムビデオでは、2020年2月に公開された劇場版『SHIROBAKO』を配信中。タイトルの“シロバコ”とは映像業界において、作品が完成した際に制作者へ配布される“白い箱に入ったビデオテープ”のことを指します。

 つまり本作は、アニメ業界の日常と実態を描いた群像劇作品。いったいどのような内容なのか、あらすじとともにその見どころをご紹介しましょう。

劇場版『SHIROBAKO』(アマゾンプライムビデオ)

 そもそも『SHIROBAKO』は2014年10月より放送された、P.A.WORKS制作のオリジナルテレビアニメーション。シロバコの完成を目指して奮闘するアニメ業界にスポットを当て、日々起こるトラブルやクリエイティブな仕事ならではの葛藤や挫折、集団で作るからこそ起こる結束や衝突などが赤裸々に描かれています。

※以下、『SHIROBAKO』のネタバレを含みますので、未視聴の方はご注意ください!

 テレビシリーズは主人公・宮森あおい(声:木村珠莉さん)が勤める武蔵野アニメーション、通称ムサニが手がけたアニメ『第三飛行少女隊』(以下:サンジョ)が無事に放送されて幕切れに(物語冒頭でアニメシリーズのあらすじが軽く説明されています)。劇場版はそれからおよそ4年が経った2019年4月が舞台となり、あおいが『サンジョ』の最新シリーズを見るために会議室へ向かうところから始まるのですが……。

劇場版『SHIROBAKO』ラスト10分は圧巻! あおいたちの新たな奮闘劇が幕を開ける【アマゾンプライムビデオおすすめ】
劇場版『SHIROBAKO』公式サイト キャラクター紹介より

 最新シリーズといっても元請はムサニではないうえ、作品自体もギャグとお色気要素満載のスピンオフ作品。加えて会議室にはかつての賑わいはなく、ともに『サンジョ』を作った仲間たちの大半はすでにムサニを去っていました。

 そんな中、ムサニに舞い込んできたのは劇場用アニメーション『空中強襲揚陸艦SIVA』の制作。ただしこの企画にはとんでもない落とし穴があり、あおいの苦難は続くばかり。果たしていまの会社の状況で劇場用アニメーションを無事進行できるのか、ここから彼女たちの新たな奮闘劇が幕を開けます。

劇場版『SHIROBAKO』ラスト10分は圧巻! あおいたちの新たな奮闘劇が幕を開ける【アマゾンプライムビデオおすすめ】
Amazonより

 本作はアニメ映画の制作をストーリーの軸にしつつ、その制作過程から垣間見える人間ドラマが大きな見どころ。各々が悩みや葛藤を抱える中、どのようなスタンスで今回の映画制作に関わっていくのか。業界人たちによる、十人十色の人間ドラマをお楽しみください。

 また個人的には、物語終盤でお披露目される『空中強襲揚陸艦SIVA』にも注目してほしいところ。完成に至るまでにはもちろんそれなりの紆余曲折があり、それらをずっと見てきたからこそ、あのクライマックスシーンは目頭を熱くさせるものがあります(実際、筆者はボロ泣きしました)。

 お仕事系アニメとしてだけではない、魅力が凝縮された劇場版『SHIROBAKO』。来たるつぎの休日は、ぜひ視聴してみませんか?

※Amazon Prime Videoの配信情報は記事制作時のものです。

劇場版『SHIROBAKO』(アマゾンプライムビデオ)

劇場版『SHIROBAKO』本予告【2020年2月29日(土)公開】