Behaviour Interactive開発による非対称型対戦サバイバルホラーゲーム『Dead by Daylight』(デッド・バイ・デイライト)。同作が、日本のホラー『リング』とコラボし、新チャプター“SADAKO RISING(貞子ライジング)”が2022年3月9日(日本時間)より配信されることは既報の通り。

 映画化もされ、『RINGU』との名称で海外でも高い人気を誇る『リング』だが、コラボにあたっては、どのようなこだわりがあったのか。Behaviour Interactiveの『Dead by Daylight』クリエイティブ・ディレクターであるデイブ・リチャード氏に聞いた。デイブ・リチャード氏は5年以上にわたり『Dead by Daylight』のクリエイティブ・ディレクターを務め、「物語、ゲームプレイ、そしてビジュアルの側面にもゲームデザイナーとともに関わり、全体としてゲームがよいものになるよう取り組んできた」とのことだ。

※『Dead by Daylight』と『リング』コラボの関連インタビューはこちら

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『Dead by Daylignt』“貞子ライジング”紹介ページ

『リング』の雰囲気を再現するのに注力した

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Behaviour Interactive 『Dead by Daylight』クリエイティブ・ディレクター デイブ・リチャード氏

――今回『リング』とのコラボが実現しましたが、『リング』のどのような点を魅力に感じていますか?

デイブ『リング』はクラシックホラー作品です。小説を読む前にまず映画を見たのですが、それまで私たちがホラーで見てきたものにはない、とてもユニークな作品だと感じ、キャラクターたちにも心惹かれました。興味深い観点や心理的な描写、そして映画全体に漂う悲観、憂鬱感に魅力を感じました。

――とくに、ホラーとしてどこがユニークだと思ったのですか?

デイブフィーリングです。映画『リング』が公開されたころは(国内では1998年公開。海外では2002年公開)、血みどろな表現やモンスター、そして暗闇に依存して恐怖を作り出す映画が多かったのですが、『リング』ではそうした表現は一切使われていません。すべては観る人の頭の中にあるのです。ここがとてもおもしろいと思いました。

――既存のホラーとは違ったということですね。『リング』はデイブさんの好みのホラーだったのですか?

デイブいろいろなものに興味がありますよ! 『Dead by Daylight』に関して言うと大きなチームなので、さまざまなタイプのホラーを好む人たちが在籍しています。いろいろなタイプのホラーにアンテナを張り巡らせていて、発見したいと思っています。

――では、クリエイティブ・ディレクターとして、『リング』を『Dead by Daylight』でゲーム化するにあたって、とくに注力した点を教えてください。

デイブいくつかの柱を目標としました。まずはサバイバーが直面することになる先の見えない暗さ、悲観的な感じを忠実に再現することですが、これは映画の世界とは違う感覚です。また『リング』が傑作となったゆえんであるキャラクターの鍵となる象徴的な面、呪われたテープ、テレビに関すること、彼女の外見や行動、そして映画にある全体的なムードを再現することです。

――『Dead by Daylight』はこれまで20回以上ほかのIPとコラボしてきていますが、『リング』とのコラボは難易度は高かったのでしょうか?

デイブそうですね、貞子はかなり難しい案件でした。おっしゃる通り、『Dead by Daylight』はさまざまな世界観のさまざまなパートナーとコラボしてきましたが、案件によって難しいものもありました。各作品には規定が設けられていますので、それに沿って仕事を進める必要があります。しかし、実際には楽しいチャレンジでもあります。

 制作にあたっては、サンドボックスを作ってその中でいろいろなものを作り、ゲームとして成立するかを検討します。たとえば貞子の場合、被害者であるサバイバーには直接触れることはありません。『Dead by Daylight』では、サバイバーを何らかの形で攻撃し、フックに吊るさなくてはいけないので、賢いやりかたと異なるタイプのビジュアルを見つけて解決する必要がありました。こうした課題には直面しましたね。

――貞子をキラーとして登場させるにあたってこだわったポイントをお教えください。

デイブ貞子のキラーである“The Onryo(怨霊)”に関しては、今回異なるアプローチを試みました。キラーとしてプレイする際、プレイヤーはふたつの異なる速度を使い分けることで、サバイバーに対してふたつの異なるタイプの恐怖を与えることができます。

 ひとつは攻撃的で非常に恐ろしいものです。これは、映画のキーとなる場面を再現しているのですが、マップ上のテレビのスクリーンにテレポートします。そこでテレビから這い出し驚かせるわけです。PTBではかなり参加者をドッキリさせているようですよ。

 そしてもうひとつはより速度の遅い、頭の中で展開するゲームプレイです。映画で感じられる暗さ、悲観的な感覚ですね。映画では7日間しか生きられないわけですが、これを数分間に凝縮させる必要がありました。ゲームでは呪いのシステムを設定してこの感覚を再現しました。サバイバーには、完全に呪われるまで7つの目盛りがあります。そして通常のフックのプロセスを経るのではなく、サバイバーが最大の7つ目まで呪われると、その場で貞子に殺されてしまいます。サバイバーは違うタイプの恐怖を感じるわけです。

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――“観ると、7日後に死が必ず訪れる呪いのビデオ”という有名なモチーフは、7つ目の呪いの後に殺されるという形で反映されているのですね。

デイブその通りです。ゲームの中ではいろいろ違った形で起こります。貞子をどのようにコントロールしているか、彼女をどのように使うか、またサバイバーが貞子のアクションにどのように反応するか、それが積極的なのか、消極的なのかによって変わります。

 映画を見ていない方にはネタバレ注意ですが、映画のコアとなる、ビデオをダビングすれば呪いから逃れるという部分を再現しているわけです。ゲームではサバイバーはビデオを見つけてテレビに繋げれば、一定時間呪いが減少しますが、呪いに対して戦略的にアクティブに行動しなければ、いずれは貞子に追いつかれその場で殺されてしまうのです。

――貞子のパークについて教えてください。

デイブパークは、貞子の生涯にあるトラウマ、超能力、呪いとなって現れるリベンジをテーマとしています。

 ひとつ目のパークは“悶絶のフック”と呼ばれ、この特別なフックに吊られたサバイバーが救出されるとサバイバー全員のオーラが見えるようになります。

 ふたつ目は映画にあったように超能力がマシンに影響するパークで、貞子が発電機を破壊し、サバイバーがその発電機を修理しようとしてスキルチェックでグッドを出すとその場所がキラーにわかってしまいます。

 3つ目は厄介なパークで、発電機の進行が90%になると、そこで作業をしているサバイバーにスキルチェックが継続的に発生し、進行が100%になるまで続きます。スキルチェックに失敗、もしくは中断して離れると発電機は一定時間ブロックされてしまいます。

 ちなみにですが、ゲームを知り尽くしているチームであっても、つぎに加えたいタイプのパークを作るのは難しいです。それによって、“何か新しいものが提供できるのか”、“プレイして楽しいか”、また“両サイドのバランスが取れているか”について、時間をかけて検討しなければなりません。従ってつねに難しい課題です。

――いまだから話せるボツになったアイデアなんてあったりします?

デイブもちろんありますし、よくあることです(笑)。チャプターを作り、ひとつのキャラクターのパークを考える際は、20個ほどパークを作ります。そのうち可能性のあるいくつかは後で使えるように取っておきますが、そのほかは何らかの理由でうまくいかなかったということでボツになります。いま具体例はぱっと浮かびませんが、よくあることです。

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――貞子の動きでとくに注力した点を教えてください。

デイブ貞子の動きはかなり難しい課題でした。この一連の動きには異なるコンポーネントがあるのですが、彼女は後ろ向きに動いているような感じになっています。この効果を出すのは難しかったです。

 また、髪の毛が顔を隠すようになっていますが、アニメーションで髪の毛をコントロールして顔が見えてしまわないようにしました。貞子がサバイバーを殺すときには目が出るようになっています。これはアイデアを出して工夫しなければならない部分でしたし、彼女の動きはかなりユニークな試みだったと思います。難しい課題でしたがチームはよくやってくれました。

――ちなみに、モーションキャプチャは使っていないのですか?

デイブいいえ、使っていません。動きはすべてアニメーターたちの手作業です。『Dead by Daylight』では、かなり古いトラッパーなどでモーションキャプチャを使用したことがありますが、これまでにやってきたコラボ作品のほとんどは、昔ながらの手作業のアニメーションですね。

――モーションキャプチャを使わないのには、何か狙いがあるのですか?

デイブいくつか理由があります。知っていただきたい大事な点は、モーションキャプチャはあるところまでは役立ちますが、撮影が終わった後に、かなりのアニメーションを調整する作業が必要だということです。また、モーションキャプチャを実現するには才能ある俳優を必要としますが、彼らがつねに対応可能とは限りませんので、スケジュールの調整もネックになります。

 そしてもっとも重要なのは、私たちはますます特定のモンスターなどを扱うようになってきており、それらのモンスターは変わった四肢や形態を持っていることが多々あるということです。そうした独特の姿をしたモンスターをモーションキャプチャで再現するには、さらなる努力が必要になります。当社の才能あるアニメーターによるアニメーションには特別な味があり、これは、『Dead by Daylight』とほかのゲームとの違いになります。

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――つぎにサバイバーのことを聞かせてください。浅川陽一がサバイバーということでびっくりしたファンの方も多かったようですが、浅川陽一をサバイバーにした理由を教えてください。

デイブあるユニバースとコラボする場合、ふつうはおなじみのメインキャラクターを選択します。『リング』の場合は、玲子あるいは竜司ですね。そしてもちろんこのふたりはサバイバーとして検討しましたが、結果的にはプロジェクトの早い段階でサバイバーの候補からは外しました。もっとクリエイティブなアイデアがないかと考えたのです。

 そこでハッと気づいたのが、陽一はどうだろうということでした。玲子、竜司というすばらしいキャラクターの子どもなので、両親を手本にできますし、ふたりのよいところを取り入れられます。この話をKADOKAWAさんにしたところ、『リング』のなかで生き残った陽一はまさにサバイバーといえると言われました。

 また、シリーズの多くのファンは陽一のストーリーに興味を持っているとのことでした。陽一というキャラクターを掘り下げ、大人としてのストーリーを作る機会をいただくことができたというのは驚くべきことです。このような経緯でしたが、彼は構築する上で非常に興味深いキャラクターでした。

――“大人”の浅川陽一にした理由を教えてください。

デイブいい質問ですね。そこには現実的な理由と理性的な理由がありました。現実的な理由は、このゲームには大人しか登場しないことです。すべてのメトリックス(基準とすべき尺度や指標)はこれを基礎にしていますので、アニメーションも大人のモデルのみです。

 もうひとつは私たちのゲームで子どもへの暴力は取り上げたくないという理由です。吊り下げるなどの行為がありますので、それは私たちが表現したいものではありません。陽一はどんな大人になるのかを想像して作りましたが、とてもワクワクしました。

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――浅川陽一をサバイバーにする作業はどうでしたか?

デイブアイデアが浮かんで、KADOKAWAさんからもゴーサインが出たのですが、他社IPのキャラクターを肉付けしていくというのは、非常にユニークなやりかたでした。とはいえ、パズルのピースはすべて揃っていましたので、サバイバーは陽一でなければならないと思いました。

――浅川陽一は現在海洋生物学者とのことですが、そういった設定もBehaviour Interactiveのほうで考えたのですよね?

デイブそうです。チームで考えました。陽一が両親から受け継いだ遺産をベースにしていますので、父母両方のキャラクターを反映するものを目指しました。竜司は科学者であり教授でもある学者ですので、陽一も同じように科学者という設定にしました。

 海洋については貞子が持つ、水との関係が反映されています。陽一は何が起きたのかを知るために母と同じように夢中になって調査を行います。海岸や海中へ行くことは彼にとって重要なことであり、そこからこの仕事を選んだのです。

――そういった設定に対するKADOKAWA側の反応はどうだったのですか?

デイブ反応は非常によかったです。設定のプロセスに参加してファンが喜ぶような本物らしいキャラクターを作れるよう手助けをしてくださいました。私たちがやってきたことに満足していただけただけでなく、私たちもそれを実装するために手伝っていただけて嬉しく思いました。

――浅川陽一をサバイバーにするにあたって、もっとも注力した点をお教えください。

デイブ彼のビジュアルを作っていく際には、アーティストは映画に登場する少年から刺激をもらって、彼が大人になったときの姿を想像するわけですが、外見や服装もそうです。ゲームでは、陽一は黄色いレインコートを着ていますが、これは彼が頻繁に海岸に行き、雨に降られることも多いだろうと想像したからです。設定の中でできるだけ本物らしくなるよう心掛けてきました。

 ひとつ付け加えますが、とくに陽一のビジュアル、パーソナリティーについては、チームは竜司の資料を掘り下げて、これをベースに作りました。従って竜司の人となり、冷静さ、勇敢さが反映されています。そして、私たちが映画で見たかわいい男の子が大人になった姿を思い描いたわけです。

――陽一のパークについて教えてください。

デイブパークの点で陽一はとても興味深いキャラクターです。彼は両親と同じように冥界とつながることのできる超常能力を持っているだろうと想像しました。また彼は貞子に触れており、それが彼のパワーに影響しているという設定にしました。

 ひとつ目のパークは冥界とのつながりをベースとしています。パレットを使ってキラーをスタンすると同時に、完全に隠れることができます。キラーがサバイバーの居場所を知る手がかりとなる傷マーク、音声、血痕が一定時間表示されなくなります。

 ふたつ目は他者との共感覚な心理的つながりをベースとしています。ほかのサバイバーが負傷すると、彼らは陽一のオーラが見えるようになります。またこのパークによって陽一のヒーリング速度が上がります。

 最後のパークは、“霊界理論”と呼ばれ、サイエンスとオカルトをリンクしたもので科学者である陽一にぴったり合っています。陽一がトーテムを見つけてブーンを付ける(清める)と発生します。それにより、このブーントーテムの周囲にいるサバイバーのアクションの速度が上がります。

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――新チャプター名を“貞子ライジング”とした理由を教えてください。“ライジング”にはどのような思いが込められているのですか?

デイブ“ライジング”という言葉にはいろいろな意味を込めています。井戸から再び立ち上がる、『Dead by Daylight』のエンティティ(実体)を呼び起こす、潮の流れ、あるいは水の中から出る(井戸、海との関係性)などが相互にリンクしています。これらがゲームの中のさまざまなシチュエーションで見られ、すべてがつながっています。

――“ライジング”と聞くと“立ち上がる”というようなアクティブな活気溢れる印象を受けたのですが、そういうニュアンスとは違うのですか?

デイブそれも含まれています。井戸から立ち上がって出るという行動や、貞子が象徴的なしゃがんだ状態から立ち上がってマップ上でスポーンするというのはそれに当たると思います。こうしたものをすべて意味する、とても美しい言葉です。

――最後に、新チャプターを楽しみにしているユーザーの皆さんにメッセージをお願いします。

デイブ『Dead by Daylight』での経験に本当にユニークなものを提供するこのチャプターは、すばらしいと思います。サバイバーとして貞子に直面するのはとても怖いことですが、新しいタイプのアクションを経験できます。

 また、今回初めて貞子としてプレイすることができます。彼女は非常に興味深いキャラクターです。戦略を立て、違うやりかたを試して、とにかく楽しんでください。皆さんがどう反応して、キャラクターをどう使うのか、いまから楽しみにしています。

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『リング』ファンがうなるような、コアなアイテムも用意している

 また、KADOKAWAプロデューサー今安玲子氏にもお話をうかがっているので、合わせてお届けしよう。

――新キラーである貞子の“The Onryo(怨霊)”が発表されました。以前コメントをいただいたときはキラーに対して「美しく品格がありつつも怖い存在でいてほしいと思います」とお答えいただいていましたが、“The Onryo(怨霊)”は今安さんの期待に応えるものになっていますか?

今安まさに、品格を纏った『Dead by Daylight』版の貞子が生まれたと思います。静けさと品格を持った佇まいについては、何度もやり取りをさせていただきました。貞子はほかのキラーと並ぶと非常にシンプルなビジュアルです。ゆえに、長い黒髪と白いワンピースといった見た目、やっとの想いで井戸の底から這い上がってくる姿、テレビから出てくるまでの動きなど、ひとつひとつの要素を丁寧に制作していただきました。

 また、『リング』を『Dead by Daylight』の世界にフィットさせるにあたってのアイデアが非常に工夫されています。キラーの役割としての動きを維持しつつも“貞子らしさ”を纏う姿に、ご期待ください。

――“The Onryo(怨霊)”でもっとも注目してほしいポイントはどこになりますか?

今安開発チームが貞子を『Dead by Daylight』の世界に迎え入れるにあたり、多くの挑戦をしてくれました。

 貞子は物理的な手段で人を殺める殺人鬼ではないので、まず最初にこの議論から始まりました。その現れのひとつは、“フックにかける”のに手を使わないことです。もちろん、最終的にフックにかけなければならないのですが、貞子なりの解釈を設けていただきました。また、サバイバーへの攻撃にもひと工夫あります。日本の方が見ると少しびっくりするかもしれません。

――サバイバーは浅川陽一であることが発表されました。ちょっと意外な感じもしましたが、浅川陽一が新サバイバーとなることに対する率直なご感想を聞かせてください。

今安『Dead by Daylight』チームとの2回目のミーティングで、すぐにこのアイデアをいただきました。その場で「とてもおもしろい!」と伝えました。

 浅川陽一は、映画『リング』では、呪いのVHSテープを観てしまい、松嶋菜々子さん扮する母に命を懸けて守ってもらった少年です(小説では女児)。我が子が独りぼっちで呪いの動画を再生させて観てしまった、映画の中でももっとも恐ろしいシーンです。陽一は貞子という事象に運命を翻弄された生き残り(サバイバー)です。『Dead by Daylight』の世界にふさわしい存在だと思います。

 また、チームに預ける以上は小説や映画そのままというわけにはいきません。ゲームにフィットしてこそおもしろさが生まれますし、それが『リング』シリーズとしての新しいチャレンジにもなるので、『Dead by Daylight』チームに賛同しました。

 ファンの皆様にはプレイの前後で映画を観ていただき、あの少年のその後の成長を噛み締めながら“陽一”として、“貞子”への復讐を遂げてほしいです。サバイブできますように……。

――大人になった浅川陽一の設定は、Behaviour Interactiveのほうで考えたものとのことですが、原作者サイドとして、要望を出した点はありますか?

今安小説が書かれてから31年、映画が公開されてから24年。ときを経て、『Dead by Daylight』という世界的なゲーム、エンターテインメントが浅川陽一を蘇らせてくれたことに喜びを感じて全面的に信頼し、お任せしました。作っていただいた海洋学者という設定も、父である大学講師の高山竜司に通じるところがあり、かつ、海(水)と強い縁のある貞子らしさがある設定だと感じました。

――“貞子ライジング”の配信日が3月9日になることが発表されました。最後に、新チャプターを楽しみにしているユーザーの皆さんにメッセージをお願いします。

今安開発チームが挑戦した、『Dead by Daylight』版貞子を感じてほしいと思います。また、ビデオ、七日間、テレビ、呪いの動画など、本作ならではの仕掛けもゲーム内に活かされているものがたくさんあります。ファンがうなるような、コアなアイテムも用意しています。小説『リング』を読んで、映画『リング』を観てからプレイをするとより楽しめるかもしれません。ご期待ください。