スクウェア・エニックスのYouTubeチャンネルにて配信された“SQEX浅野チーム開発ラジオ 第0回”にて、スクウェア・エニックスの松田社長から「“HD-2D”のリメイクをもっと活かそう」という意向を受けたことがあったことが明かされた。

 本番組は、『ブレイブリーデフォルト』シリーズや『オクトパストラベラー』などを手掛ける、浅野智也氏率いる“浅野チーム”のクリエイターが出演するもので、今回はMCに浅野氏、ゲストに『ライブアライブ』プロデューサーの時田貴司氏、『トライアングルストラテジー』プロデューサーの新井靖明氏が出演した。

 内容としては、新情報やスライドはなし、雑談をベースにしたものということから“ラジオ”の名称が取られている。その中で、同チームが手掛ける『トライアングルストラテジー』や『ライブアライブ』の話題から、“HD-2D”の話になっていったものだ。

SQEX浅野チーム開発ラジオ 第0回

 “HD-2D”とは2019年に発売された『オクトパストラベラー』から採用されたグラフィック表現で、ドット絵をベースとしたキャラクターに、3DCGの効果を加えた背景を合わせ、独特の立体感や空気感を演出する手法。

スクエニ“HD-2D”リメイクをもっと活かそうと、スーパーファミコン時代のタイトルをリストアップ。その中で『ライブアライブ』が選ばれたことを明かす
『オクトパストラベラー』

 『オクトパストラベラー』を筆頭に、2022年3月4日に発売予定のタクティクスRPG『トライアングルストラテジー』、2022年7月22日発売予定のリメイク版『ライブアライブ』、そして、『ドラクエIII』のリメイク版となる『HD-2D版 ドラゴンクエストIII』でも採用が予定されている。

※リメイク版『ライブアライブ』の情報はこちら

『ライブアライブ』(Switch)の購入はこちら (Amazon.co.jp)

※『HD-2D版 ドラゴンクエストIII』の情報はこちら

※『トライアングルストラテジー』の情報&特設サイトはこちら

『トライアングルストラテジー』人物相関図などをまとめた特設サイト“ノゼリア見聞録”はこちら
『TRIANGLE STRATEGY(トライアングルストラテジー)』(Switch)の購入はこちら (Amazon.co.jp)

 “HD-2D”の話が出たのは、22分15秒頃から。詳しくは番組をご覧いただきたいが、該当部分のやり取りを文章に起こしたので、そちらをお届けする。


(前略)

浅野 「HD-2Dをもっと活かすべし」という社長命令……号令が出まして、過去作のリメイクだとかをちゃんと考えてみようと。で、どんなタイトルができるかとラインアップを並べて、“できるだけフェアにどのタイトルをHD-2Dでやるといいか”を考えて社長のところに持っていって……。勝ち抜き戦じゃないですけど(笑)。

時田 いろいろリストアップして模索して。

浅野 スクウェアとエニックス、スーファミで出したタイトル一覧みたいな。HD-2Dにふさわしい、向いていない、麻雀タイトルとかは無理……みたいな(笑)。

時田 それはちょっとね(笑)。

新井 いろいろ出していましたから。

浅野 全部並べて、『ライブアライブ』がいちばん向いてますというプレゼンテーションをして。第2位が『アクトレイザー』でしたね。

時田 『アクトレイザー』は去年発売されて。

浅野 そうなんですよね。

(後略)


 このやり取りでは、スクウェア・エニックスの松田洋祐社長から“HD-2D”を使ったリメイクをもっと増やそうという意向があったことが伺える。その過程でスクウェアとエニックスのスーパーファミコンで発売されたタイトルがリストアップされ、もっとも向いているタイトルとして推薦されたのが『ライブアライブ』になったとのことだ。なお、『ライブアライブ』のリメイクへの過程については、ファミ通.comで掲載されたインタビューで詳しく語られているのでチェックして欲しい。

 なお、やり取りにもあるように2位になった『アクトレイザー』は、“HD-2D”ではないものの、2021年9月24日にリメイク版が発売されている。

 スクウェア・エニックスは、『ドラゴンクエスト』シリーズのリメイク・移植、『ファイナルファンタジー』シリーズのリマスターや最近のピクセルリマスターを始め、『サガ』シリーズ、『聖剣伝説』シリーズなど、過去作のリメイク・移植などには積極的だ。

 そのリメイク・移植の新たな方向性とも言える、ドット絵の雰囲気を損なわずに新しいゲームとしての魅力も付加できる“HD-2D”のリメイク。今後、『ライブアライブ』、『HD-2D版 ドラゴンクエストIII』に続いて、スクウェアとエニックス時代の人気タイトルが“HD-2D”として出てくる可能性に期待が高まる。