Sloclapがプレイステーション5/プレイステーション4/PCで配信中のアクションゲーム『Sifu』。5人の仇にクンフーで挑む本作を今週攻略したい人のためのコツをまとめてお伝えしよう。

 ……というか、レビューを書くためにアレコレ試行錯誤しながらプレイしていたら、(レビュー版は当初製品版より少し難しい調整になっていたこともあって)5面しかないのにプレイ合計時間が20時間を超えてしまったので、読者諸氏はそんなことにならないよう、「これもっと早く知りたかったよ!」と思ったポイントをお伝えしたい次第だ。

1. 囲まれないように動き続けろ!

 さて本作、華麗にボコスカ殴る攻撃面に目が行きがちだが、実は本作で重要なのは一対多数の近接戦闘を切り抜ける上での防御面と立ち回りだ。

 武器などを投げつける以外、基本的に敵も自分も近接格闘をするゲームなので、近付かないとダメージを与えられないし、かといって不用意に複数の敵に囲まれてボコられるのは辛い。

 なので、確実にコンボを叩き込める時以外は足をあまり止めずに動いていくのが大事。相手を突き飛ばしたり、時には攻撃を途中で中断してでも“回避”ボタンで一旦敵がいない方向に距離を取ったりして、各局面でできるだけ1対1の形を作って仕留めていくのが安定だ。

 また、かっこいいモーションで必殺攻撃をする“テイクダウン攻撃”やゲージが溜まっていると使える“フォーカス攻撃”は発動時に他キャラの攻撃アクションなどを中断してくれるので、一時回避するとともに次の一手を考える時間を与えてくれるのを頭に入れておくといいだろう。

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2. まずは上段の見切りから覚えろ!

 引き続きディフェンスの話になってしまって恐縮だが、防御・受け流し(パリー)・上下段の見切り(スウェー)・回避と4種類の防御系アクションがある中で、その中でもまず積極的に覚えるといいのは“見切り”、特に上段の見切りだ(PSコントローラーの場合L1+下。下段の場合は上入力)。

 というのも、“防御”はダメージは防いでくれるが“体勢”を削られてしまうし(ゲージが満タンになるとガードが崩れて無防備になる)、受け流しや見切りのようにすぐにカウンターに入れない(これは“回避”も同様)。これに対して“受け流し”と“見切り”は成功すると敵に隙が発生し、カウンターで切り替えしやすいような攻防一体のシステムになっている。

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 ではなぜまず“見切り”なのか? “受け流し”は相手の攻撃にタイミングを合わせる必要があるので、キャラ種ごとに複数用意されている攻撃タイミングをなんとなく把握できるまではなかなかうまくいかない。

 でも見切りは猶予時間が結構長いし、上下段で操作が違うものの、そもそもほとんどの敵は上段だけで攻撃してくるので、1面“廃倉庫”ぐらいなら上段見切りからのカウンター戦術を覚えるだけでクリアーにグッと近付く。

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 もちろん下段攻撃を放ってくる敵も出てくるが、それでもメインは上段というのがポイント。「上段見切りを使いつつ、怪しかったら防御」という戦術でやり過ごしていれば勝てることもあるし、そうやっているうちに下段の予備動作もわかってくるはずだ。

 ちなみにテイクダウン攻撃を耐えてパワーアップする敵が稀に出てくるのだが、パワーアップした敵は普段と異なるコンボを放ってきたりする。通常コンボを受け流しできるようになっていても行動パターンが違うと対応しづらいので、見切りで捌いて的確に切り返していくのをオススメしたい。

3. 受け流しで攻守を入れ替えろ!

 そうやってプレイしているウチに、相手の攻撃タイミングも徐々に把握できるはず。そうなったら“受け流し”でアクティブに対応していく段階だ。

 受け流しには上下段の区別がないし、攻撃を弾ききった後のカウンター技が複数用意されていて、相手する人数を一時的に減らせる突き飛ばし技も存在。しかも、相手の体勢を崩すのでテイクダウン攻撃に繋がりやすくなって非常に強力だ。パリーが苦手な人もいると思うが、武館の練習モードでAIキャラ相手に鍛錬を積んでチャレンジする価値はある。

 ちなみに、受け流しは刃物を持っている敵などの攻撃もタイミングさえあっていれば成功する。勇気をもって跳ね返そう。

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武館(本拠地)で特訓すべし! 雑魚キャラのコンボしか出してこないが、ここでタイミングを掴めればあとは応用していける。

4. アンロック技は“環境活用”がオススメ!

 プレイ中に得た経験値を使ってさまざまな追加の技を取得できるのだが、どの技から取ればいいか悩む人も少なくないだろう。そんな人には“環境活用”を強く推したい。

 これを取得すると、武器になるアイテムを拾わずに直接クイックに投げつけたり蹴り飛ばしてぶつけられるようになるだけでなく、周囲にあるバッグや座椅子などを敵に蹴り飛ばして転倒させるといったこともできるようになる。

 後者は“環境活用”を取らないと利用できないので、あるとないとでは戦いの場で使える手段が1個違うも同然。難敵が2体同時に出てくるような場面で片方をしばらく無力化できるとかなり安定度が違ってくるので、ぜひ取ろう。

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ついでに小ネタ。美術館ステージのカラー電球は敵にぶん投げまくってペンキだらけにできる。

5. フォーカス技で割り込め!

 通常コンボなどで戦えるようになってくると存在を忘れがちなのだが、フォーカス技は相手がボスだろうとなんだろうと強引に割り込んでダウンなどを狙えるので、とても有用。

 ガードがめちゃくちゃ固い敵を相手にする時も、相手の攻撃を受け流しで捌きつつフォーカス技からのコンボを決めていけば、結構素早くテイクダウン攻撃まで持っていけたりする。さらに先に書いたように、ヤバい時の一時回避にも使える。ゲージが溜まったら無駄にせず積極的に使っていき、うまくサイクルを回していこう。

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フォーカス技もいろいろあるが、アクションゲームが苦手な人は確実にダウンを取れる“足払い”を取るのがオススメ。

6. ショートカットを開けていけ!

 各ステージにはショートカットが用意されていて、中ボス等に到達して倒すと鍵やキーカードなどが手に入って以降利用できるようになる。

 中にはステージボス直通なんていう代物もあり、少しでも消耗を減らしてボスにたどり着くには欠かせない要素。場所は少し探せばわかる結構わかりやすい所に設置されているので、確実に利用すべし(アンロック以前に場所を発見していたりすれば、情報一覧が載っている“ボード”でどこに繋がるものなのか教えてくれる)。

 ただし一点注意すべきことがあって、それは「ボスまでの戦闘が減る=獲得経験値も少なくなる」ということ。技の永久アンロック狙いなどで経験値稼ぎを重視している時はあえて初期ルートを取るのもいいだろう。

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ショートカットは必ずあるので活用すべし。ちなみに、複数個用意されているステージもある。

7. テイクダウン攻撃で回復しろ!

 テイクダウン攻撃は敵の割り込み不可な必殺のフィニッシュ攻撃というだけでなく、戦闘で消耗した体力で回復する手段のひとつにもなっている。

 ちなみに、体勢値を削りきらなくても背後からの攻撃は一発でテイクダウン発動可能になるので、油断している敵がいたら駆け寄ってきっちり決めていこう。

 一方、先に少し触れたがテイクダウンを耐えてパワーアップする敵がいるのは注意。体力が満タンで余裕がある時はあえてテイクダウンせずにそのまま通常コンボで倒してしまうというのも手だ。

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テイクダウンを押し返してくると敵がパワーアップしてオーラを放つようになる。行動パターンも変わるので危険だ。

8. 道中にある社を見逃すな!

 マップ内の各所には小さな“社”が置かれている。ちょっと見づらい場所に置かれていることもあるのだが、体力の回復とともに強化を行えるので見逃さないようにしよう。

 社で行える強化は、追加技のアンロックと、完全死亡してリセットされるまで有効な“報酬”の2種類。後者では特定のアクションに対するボーナス強化などを得られる。

 どの報酬がいいかはプレイスタイルによって変わってくるので、「テイクダウン時の体力回復を高めたい」とか「見切り/受け流しでフォーカスゲージの回復量を強化したい」といったように自分が頼っているアクションを中心に検討するといいだろう。

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 なお技のアンロックは通常のアンロックと“永久アンロック”があり、次のような仕様になっている。

  • 通常アンロックは完全死亡するとリセットされてなくなる
    • アンロック可能な年齢が決まっており、高齢になるに連れて選択肢が狭まっていく
  • 永久アンロックは引き継がれる
    • 5回の支払いが必要
    • 1回でも支払えばその支払い分も引き継がれる(ただし通常アンロック自体はやり直す必要がある)
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アンロックは敵にやられてしまった際の復活前の画面などでも行えるので、60歳を超えて完全死亡が見えてきた時などはリセットで経験値を無駄にしないよう、永久アンロックの部分支払いを忘れずに。

9. 何度も挑み、各ステージのクリアー年齢を更新しろ!

 本作は20歳でスタートし、敵にやられると復活時に年を取っていって、70歳を超えると復活できなくなって完全死亡、そしてステージをクリアーできた場合は次のステージスタート年齢がその年齢にセットされる、というシステムとなっている。

 なので最初のウチはステージクリアー時に50代や60代になっていて、高齢スタートになる次ステージの攻略がなかなか進まない、なんてこともあるだろう。

 そんな時は手前のステージをプレイしてより低年齢でクリアーし直すことでスタート年齢を更新できる。1面は常に20歳スタートなので、完全に詰むというケースはないので安心して欲しい。

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各ステージのスタート年齢は左上に表示されている。

10. 鍛錬を積み、水のごとく自在に状況に対応する師父となれ!

 ちなみに記者は1面の初クリアー年齢は56歳になっていて本当にこのゲームをクリアーできるのか大変不安になったが、今では1面なら一度もやられずに20歳クリアーできる。

 本作は難度選択がないなかなかハードなゲームだが、練習が嘘をつかないフェアな作りだ。基本的にパリーが苦手なプレイヤーなのだが、さんざんやられまくった後に思い切って受け流しを使い始めたら綺麗にボスのコンボを捌ききれた時には思わず声が出た。

 ブルース・リーの言った「水のようにあれ」という自在の境地にたどり着くには鍛錬が必要だが、師父を目指してぜひ心して修行に臨んで欲しい。