テイクツー・インタラクティブがモバイルゲーム大手のZynga(ジンガ)を傘下に収めることを発表した。買収はZynga株1株に対して9.861米ドル(現金3.5ドルとテイクツー株6.361ドル分)で行われ、総額で127億ドル(約1兆4637億円)相当という近年のゲーム業界でもかつてない規模の大型買収となる。

 テイクツー・インタラクティブは、オープンワールドクライムアクションゲーム『グランド・セフト・オート』シリーズなどで知られるロックスター・ゲームスや、『バイオショック』や『ボーダーランズ』シリーズなどのコアゲーマー向けのタイトルを展開する2K Games、スポーツゲームを得意とする2K Sportsなどを傘下に持っており、今回そこにZyngaグループを加えてモバイルゲーム分野を強化する形だ。

 Zyngaは2007年にSNS大手のFacebook向けにポーカーゲームを開発する目的で設立され、そのタイトル『Zynga Poker』を成功させたのち、『FarmVille』や『Mafia Wars』などのソーシャルゲームをヒットさせて急成長。NASDAQに株式上場を果たした2011年前後からさまざまなゲームスタジオの買収も進めており、モバイル向けレースゲーム『CSR Racing』などのNaturalMotionや、アクションRPG『トーチライト3』を開発したEchtra Gamesなどをグループ傘下としている。

 ちなみに今回の発表に合わせて創業者のマーク・ピンカス氏が回顧録を公開しており、会社の名前の由来や(愛犬Zingaが元)カジュアル向けのソーシャルゲーム開発を志した理由(家族はゲームが好きなのにコアゲーマー向けのビデオゲームは遊ばないだろうと思ったことから、より広く遊べるものを提供するため)などを語っている。