晴れたり泣いたり、あとはときどき歌ってみたり――。
美しい音楽と映像のハーモニーで紡ぐ、P.A.WORKS制作のオリジナルアニメ『TARI TARI』(タリタリ)。現在アマゾンプライムビデオでは、全13話を一挙配信中です。
本作をひと言で説明すると、白浜坂高校合唱部の交流と成長を描いた青春ストーリー。『true tears』(2008年)、『花咲くいろは』(2011年)に続くP.A.WORKSの青春シリーズ3作目として数えられていますが、その見どころを紹介していきましょう。
アニメ『TARI TARI』(アマゾンプライムビデオ)まず、おもな登場人物は以下の通り。
- 坂井和奏(声:高垣彩陽さん)
- 宮本来夏(声:瀬戸麻沙美さん)
- 沖田紗羽(声:早見沙織さん)
- 田中大智(声:島崎信長さん)※
- ウィーン(声:花江夏樹さん)
※さきはたつさき。
5人の通う白浜坂高校には普通科のほかに音楽科があり、主人公の坂井和奏(さかいわかな)はもともと音楽科に在籍していた生徒でした。いっぽう宮本来夏(みやもとこなつ)は普通科の生徒にして、声楽部に所属する女の子。あることをきっかけに“合唱部”の立ち上げを決意し、親友の沖田紗羽(おきたさわ)、そして元音楽科の和奏を合唱部に誘うのですが――。
和奏から返ってきた答えは
「やらない。私もう歌とかやめたから」
彼女はいったいなぜ歌をやめてしまったのか、和奏が抱える“音楽への影”こそ本作の注目点となっていきます。
ところで話は変わり、花江夏樹さんといえばアニメ『鬼滅の刃』(竈門炭治郎)や『東京喰種トーキョーグール』(金木研)などに出演する人気声優。いまでこそさまざまな作品で大活躍されていますが、何を隠そう本作が初めてのレギュラー作品です。
日本の習慣をことごとく勘違いした、花江さん演じるウィーンの言動にもぜひご注目ください。
さて話は戻って、本作の見どころは何と言っても合唱部が紡ぐ青春劇。5人が5人とも何かしらの悩みを抱えており、それを乗り越えていく姿は誰もが心を揺さぶられるはずです。
とくに個人的におすすめしたいのが、第5話~第8話(多すぎ?)。正確には5・6話が和奏の過去との葛藤、そして7・8話は紗羽と父親の関係性がメインに描かれているのですが、どちらも親の存在の大きさを改めて感じさせてくれます。ネタバレになるので詳細は伏せるとして、お恥ずかしながら筆者は第8話で泣いてしまいました。
また物語はさることながら、5人の合唱シーンも必見。じつはメイン5人の声優は歌唱力を重視してキャスティングされたそうで、和奏役の高垣さんに至っては音楽大学の声楽科出身です。
泣いたり怒ったり、笑ったり歌ったり……。美しい歌声を聴きながら、彼女たちの青春をぜひ見届けてみてはいかが?
※Amazon Prime Videoの配信情報は記事制作時のものです。