宇宙世紀を題材にしたガンダム作品と、そのシリーズ拡大を目指すプロジェクト――“UC NexT 0100”。本プロジェクト第2弾として制作され、興行収入21億円、観客動員100万人以上の大ヒットを記録した『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』の配信が2021年10月16日よりアマゾンプライムビデオなどで開始されました(配信プラットフォームの詳細は下記ツイートのURLを確認ください)。

『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』(アマゾンプライムビデオ)

 本作は、『機動戦士ガンダム』シリーズの生みの親・富野由悠季氏による同名小説を映画化した作品です。累計発行部数130万部超えの原作ストーリーを3部作に分けて公開される予定で、今回ご紹介する『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』はその記念すべき第1作目。物語の主人公ハサウェイ・ノア(声:小野賢章)、謎の美少女ギギ・アンダルシア(声:上田麗奈)、そして連邦軍大佐ケネス・スレッグ(声:諏訪部順一)の交差する運命を横軸に物語が展開されていきます。

 まずハサウェイは地球連邦宇宙軍第13独立艦隊司令ブライト・ノア(かつて、親父にもぶたれたことのなかったアムロを2度もぶった人)の息子にして、反地球連邦政府運動“マフティー”のリーダー。地球を私物化する地球連邦政府を変えるため、組織のメンバーとともに閣僚たちを暗殺するテロ活動を行ってきました。

 このあたりの設定を聞くと、「初代『機動戦士ガンダム』を観てないのダメなの?」や、「宇宙世紀の設定に詳しくなきゃ楽しめないのでは」という不安を感じるかもしれません。もちろん、設定に詳しいほうがより深く楽しめるのは確かですが、しかし、本作においてはそこまでガンダムに詳しくなくても大丈夫! むしろ、何も知らずに観ても、ロマンスあり、アクションあり、富野節たっぷりのバトルシーンありで、誰でも楽しめるエンタメ作品に仕上がっている点に本作のヒットの要因があるのです。

 まったくガンダムを知らずに観始めたとしても、冒頭のハイジャック事件(ハウンゼン356便事件)で描かれるガンアクションの作画の緻密さや演出のシリアス感にぐっと惹き込まれることでしょう。

映画『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』興行収入21億円、観客動員100万人以上の大ヒットを記録した本作の見どころは?【アマゾンプライムビデオおすすめ】
『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』公式サイト キャラクター紹介より

 さて、その冒頭に起こるハイジャック事件から、ハサウェイとケネスと名乗る人物と知り合いになります。

 ケネス大佐は、そのマフティーを壊滅させることを任務としており、マフティー殲滅部隊の司令としてダバオ空軍基地へ赴任する人物。つまりハサウェイとは敵対関係にあるのですが、当の本人はハサウェイがマフティーのリーダーであるという正体を知りません。

 目の前の青年が敵テロリストのリーダーだとは知らずにハサウェイと親交を深め、やがて自身の求めるパイロット像を彼に重ね合わせていくのです。

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『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』公式サイト キャラクター紹介より

 ちなみに、ケネスじは原作小説と映画のキャラクターデザインが大きく異なることで当時話題となりました。原作におけるケネスは金髪のオールバックでしたが、制作側から「ケネスはシャアのような白人金髪のキャラクターからは離してほしい」との注文を受けて現在に至ったそうです。

 そして忘れてならないのが、本質を見抜く力を持つ謎の美少女・ギギの存在。彼女もまたハウンゼン356便を通してハサウェイたちと出会い、前触れもなくハサウェイの素性を言い当てます。

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『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』公式サイト キャラクター紹介より

 筆者が思うに、この3人の危うい関係性こそ本作の醍醐味。ケネスが追い求めるマフティーのリーダーがハサウェイであり、そのハサウェイはギギに素性を知られていることを認識しています。それでいながら友人のように振る舞う3人の姿からは、非常に緊張感のあるドラマを楽しめることでしょう。

 ちなみに劇中には、原作小説では描かれてない『ガンダム』おなじみの人物もほんの少しだけ登場。どんな形でどんなセリフを言うのか、ぜひ本編をチェックしてみてくださいね。

※Amazon Prime Videoの配信情報は記事制作時のものです。

『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』(アマゾンプライムビデオ)