2021年8月11日に発表された、『刀剣乱舞』と『無双』シリーズのコラボレーションタイトル『刀剣乱舞無双』(Nintendo Switch/PC(DMM GAME PLAYER版)用ソフトとして発売)。

 突然発表された『刀剣乱舞』と『無双』シリーズという人気タイトルどうしのコラボということもあり、SNSでは関連ワードが複数トレンド入りするなど、大きな反響を呼んだ。

 また、本作の発表に合わせて、“でじたろう”こと、ニトロプラスの代表である小坂崇氣氏が、本作の実現のきっかけが“ファミ通の「無双シリーズとコラボして欲しい作品アンケート」”だったことを明かしている。

 これは、週刊ファミ通2015年12月3日号に掲載された“夢のコラボ無双”特集のこと。本特集は、数々のコラボを行ってきたコーエーテクモゲームスの『無双』シリーズと今後コラボしてほしいものを、読者へアンケート形式で募集し、その結果を発表するというものだった。今回の『刀剣乱舞無双』の発表に合わせて、このアンケート結果を振り返っていこう。

 本特集のアンケートは募集開始時から大きな反響を呼び、アンケートの回答数は7140票に。当時のアンケート回答数としては異例の数値で(応募数が増えている昨今としても異例)、編集部が大きくざわつくとともに、アンケート集計が想定以上に大変なことになってしまった、といった余談もあったりする。

 そして、その結果が下記になる。

『刀剣乱舞無双』実現のきっかけとなった、ファミ通の“コラボ無双”アンケートを振り返る
週刊ファミ通2015年12月3日号“夢のコラボ無双”特集の1ページ目。

アンケート結果“ゲーム部門 TOP10”

1位:『刀剣乱舞 -ONLINE-』 944票
2位:TYPE-MOON作品 477票
3位:『ファイアーエムブレム』シリーズ 281票
4位:“ネオロマンス”シリーズ 221票
5位:『ファイナルファンタジー』シリーズ 123票
6位:『テイルズ オブ』シリーズ 113票
7位:『艦隊これくしょん-艦これ-』 88票
8位:『アトリエ』シリーズ 49票
9位:『女神転生』シリーズ 40票
10位:『ペルソナ』シリーズ 34票

アンケート結果“アニメ部門 TOP5”

1位:『プリキュア』シリーズ 299票
2位:『FAIRY TAIL』 171票
3位:『東京喰種』 99票
4位:『キングダム』 72票
5位:『銀魂』 71票

 前述の通り、本アンケートの結果が発表されたのは週刊ファミ通2015年12月3日号。その後、ランクインしたタイトルの中には『無双』シリーズや関連タイトルとして、実現したものが複数存在している。

 ゲーム部門の3位に入った『ファイアーエムブレム』が2017年9月に『ファイアーエムブレム無双』として発売。8位の『アトリエ』シリーズは、2017年3月に発売された『無双☆スターズ』のキャラクターとして『ソフィーのアトリエ』のソフィーなどが参戦。そして、『無双』シリーズではないが、10位の『ペルソナ』シリーズはアトラスとコーエーテクモゲームスの共同開発作品として、『ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ』が2020年2月に発売された。

『刀剣乱舞無双』実現のきっかけとなった、ファミ通の“コラボ無双”アンケートを振り返る
『ファイアーエムブレム無双』
『刀剣乱舞無双』実現のきっかけとなった、ファミ通の“コラボ無双”アンケートを振り返る
『無双☆スターズ』よりソフィー。
『刀剣乱舞無双』実現のきっかけとなった、ファミ通の“コラボ無双”アンケートを振り返る
『ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ』

 ちなみに『ファイアーエムブレム無双』は、当時のインタビュー(2017年6月掲載)で、本アンケートの記事が掲載された時点ですでに企画がスタートしていたことを、コーエーテクモゲームスの早矢仕洋介氏が明かしている。

 なお、アニメ部門の2位に入った『FAIRY TAIL』も、『無双』シリーズではないが、コーエーテクモゲームスから2020年7月にゲームが発売。

 ……と、『無双』シリーズではないものもあるが、コーエーテクモゲームス関連のタイトルとして複数のコラボが実現していたわけだ。

 そして、1位を獲得した『刀剣乱舞』が、ついに『刀剣乱舞無双』という夢のコラボタイトルとして実現する。その実現にいたった経緯や、多くの票を投票したファンの方への想いなどは、改めて開発者インタビューなどを申し込んでお伺いしたいと思う。