2021年7月21日16時よりNintendo Switch版が正式にサービス開始となった、ポケモン初のチーム戦略バトルゲーム『ポケモンユナイト』（スマートフォン版は2021年9月配信予定）。本作のランクマッチにおける最高ランク・マスター（到達最高ランクは世界13位）に到達した担当ライターの竹内白州が、ランクマッチでいますぐ勝てるようになる知識を伝授する。
本作は、キャラクターを操作する技術よりも、知識や考えかたの重要度が非常に高い。アクションがちょっと苦手という人でも、以下で紹介する知識を身につければ、勝率がグンと上がるはず。
序盤から終盤まで、試合中に筆者が意識していることをすべて書いたので、ぜひ最後までご覧いただきたい。
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なお、本記事は動画版も用意した。動画のほうがわかりやすい方は、こちらを観てほしい。
オススメの設定
バトルを始める前に、設定を以下のように変更しておくのがおすすめだ。
優先的にロックオンする相手：“HPの値が最も低い“
乱戦になった場合でも、もう少しで倒せそうな相手を優先して狙える。
攻撃操作：“アドバンス操作“
超重要！ 絶対に変更したほうがいい。野生ポケモンの取り合いで相手のポケモンを間違えて攻撃することがなくなる。その逆もまたしかり。
強化攻撃の表示：“オン“
これも重要。通常攻撃が強化されるタイミングがわかる。ポケモンによっては相手の行動を妨害できるので、素早く技を重ねてコンボも狙える。
HPゲージの下に表示されているのが通常攻撃のゲージだ。黄色のゲージが表示されたら、つぎに出す通常攻撃が強化される。
照準アイコン→“オン“
じつのところ、筆者はネットワークテストでうまく使いこなせなかったのでオフのままマスターまで上がったのだが、この記事のために改めて仕様を確認したところ使いかたを理解したのでオススメしたいと思う。
照準アイコンをオンにすると、画面右に相手ポケモンのアイコンが表示される。右スティックを動かして、狙いたいポケモンを選択すると、そのポケモンを優先して攻撃するようになる。この場面では、ディフェンス型のヤドランではなくサポート型のワタシラガを先に狙えるため、素早く相手を倒せるのだ。
筆者が当初使いづらいと感じたのは、狙いたい相手が途中で切り替わった際、戦闘中に照準を操作する手間が発生すること。照準アイコンはここぞという場面で使えばいいもので、基本は何も選択せずにいれば、最初に設定 したように“HPの値が最も低い“相手を狙ってくれる。これに気付いてからは格段に使いやすくなった。とくにエースバーンやウッウ（ユナイトわざ使用時）のように遠距離から通常攻撃で攻撃するポケモンには重要な設定なので、いまのうちに慣れておきたい。
照準アイコンを使う場合は、移動中追いかけモードを必ず“オフ”にしておきたい。これがオンになっていると、本当は逃げたい場面で、範囲内にいる相手のポケモンを自動で少し追いかけてしまうことがある。自分から捕まりに行くような形になってしまうので、かなり危険だ。
マスターが教える試合運び：序盤編野生のポケモンを倒すことを最優先に
試合に行く前に、ポケモン選択画面で重要なポイントを解説しておこう。何よりも重要なことは、自分が進むルートをなるべく早めに宣言しておくことだ。ZLボタンでバトル準備画面を開いて、“マップルート“から行きたいルートを選択しよう。
欲を言えば、ディフェンス型とサポート型のポケモンがチームに１匹ずつはいてほしい。筆者がソロでプレイする際は、 どちらかが欠けていたら自分がプレイするようにしている。ちなみに、どちらもいない場合はディフェンス型を優先する。
なお、自分が担当する場所は、上のルートか中央エリアのどちらかがオススメだ。その理由については後述する。
それでは、試合の流れについて解説していこう。序盤に心がけることは、とにかく野生のポケモンを倒すことだ。上下ルートのプレイヤーの場合は、まずはエイパムを倒しながら、道なりに進んでいこう。
もっとも外側のゴールエリアにたどり着いたら、野生ポケモンの取り合いがスタート。まず狙うべきは、各ルートの真ん中付近に出現するポケモンだ。
上下ともに共通しているのは、この時点で野生のポケモンが味方側と相手側に２匹ずつ、そしていま紹介した場所に１匹の計５匹が出現すること。つまり、この１匹を倒した側が獲得経験値で有利になれるのだ。『ポケモンユナイト』ではレベル差が超重要。とくに序盤は進化タイミングや技を覚えるタイミングに先に到達できるため、大きなアドバンテージとなる。
とはいえ、相手も同じように考えて狙ってくる。ここで重要なのが、最後の一撃を自分か味方が入れることだ。野生ポケモンの経験値は、最後に倒したプレイヤーがもっとも多く獲得できる。また、いっしょに攻撃した味方は経験値をすこし獲得できるが、相手にとられた場合はいくら攻撃していても経験値を得られない。とにかく最後の一撃が重要なのだ。
では、どうやったら最後の一撃を入れられるのか。答えは単純で、よりダメージの高い攻撃で倒せばいい。要するに、通常攻撃ではなく技を使って倒せばいいのだ。
初心者のうちは、とりあえず使える技があれば使ってしまいがちだと思う。そうではなく、最初は通常攻撃で野生ポケモンのHPを減らしてから、最後に技を使って倒してしまおう。また、上の画像のように相手ポケモンが技を使ってこちらを攻撃してきたときも、焦らずに状況を見極めたい。
相手のカビゴンはヘイガニを狙っているが、先ほど“たいあたり”を使ったばかり。カビゴンのもうひとつの技は“ねむる”なので攻撃技がもうない（そもそもこのカビゴンはレベル2だが）ので、こちらが技を使えば確実にヘイガニを倒せる。
この後、相手のカビゴンを倒すことはできなかったものの、経験値を多く獲得することに成功。それだけで大きな戦果だということを覚えておこう。また、今回はカビゴンが１匹で突っ込んできてしまったので、かなり余裕をもって対応できた。もう１匹、技を温存した相手ポケモンがいっしょに来ていたら、相手にもヘイガニを倒すチャンスがあった。基本的には味方といっしょに行動することを心がけよう。
真ん中のヘイガニ（タブンネ）をめぐる戦いが終わったら、自陣側に退きながら先ほどスルーした２匹の野生ポケモンを倒そう。そしてつぎに意識しておきたいのは、試合時間が残り9分のタイミング。
この後が、序盤の最重要ポイント。残り8分50秒のタイミングだ。上下ルートの真ん中にビークインが１匹とミツハニーが３匹出現する。残り9分のときに出るヘイガニを倒したら、すぐさま駆けつけよう。
このタイミングでは戦いが起こりやすいので、中央エリアのプレイヤーは上下のどちらかに必ず介入したい。相手のポケモンを倒してゴールを決め、ビークイン＆ミツハニーも倒せれば序盤は完全勝利と言っていい。
ビークイン＆ミツハニーを倒したら、最初のヘイガニ（タブンネ）と２匹ずつのエイパム（タブンネ）たちが再出現するので、同じように倒していく。ここまでで序盤戦は終了だ。
マスターが教える試合運び：中盤編カジリガメを全員で倒せ！
息つく間もなく、試合は中盤戦へと移行する。そしていきなりの最重要ポイント。試合時間残り7分のカジリガメだ。カジリガメを倒すとチーム全員に経験値が入るため、中盤戦がとても有利になる。このタイミングでカジリガメを倒したチームは、先にユナイトわざを覚えて一方的に使用できると言えば、重要性がわかりやすいかと思う。
そのため、カジリガメには５人全員で向かうのが現在の主流。中央エリアのプレイヤーはもちろん、上ルートのふたりも駆けつける。たとえ上ルートや中央エリアに野生のポケモンが残っていたとしても、カジリガメが出現する前に下ルートへと到着するようしよう。
記事冒頭にて、自分で担当するのは上ルートか中央エリアのどちらかがいい、と説明した理由がここにある。チームを組んでいない、いわゆる野良の状況では完璧に連携を取ることが難しいので、下ルートに来てくれないプレイヤーもいるかもしれない。そんなときに自分が動けば、下ルートで数的優位を作れる可能性が高まるのだ。
カジリガメでの戦闘が決着したら、余裕があればゴールをしてから上ルートに全員で向かう。カジリガメを味方が倒せていれば、先述の通り一方的にユナイトわざを使って相手を倒し、上ルートのゴールも壊してしまおう。
この後は再びカジリガメが出現するので、全員で下ルートへ。以降、基本的にはこのくり返しだ。この時点で順調に進められていれば、相手のゴールを上下ともにひとつずつ壊せているはず。
ただし、だからといってまだまだ油断できない。中盤戦で勝っているときに注意したいことがある。これを怠ったばかりに、いっきに形成が逆転してしまうケースはかなり多いと思われる。それは、各ルートふたつ目のゴールを無理に壊そうとしないことだ。
２度目のカジリガメやロトムを倒した際、そのままの勢いで相手のゴールへ進行してしまいたくなる。しかし、これはかなりリスクが高い。直前の戦いでユナイトわざを使ってしまっていたり、味方が倒されてしまっていたり、HPが削れてしまっていたりと、こちらはダメージを負っているのに対して、相手はHPが回復した状態で復活してくる。
また、この位置はスーパージャンプで直接飛んでこられるので、復帰が非常に早い。カジリガメを倒してからこの位置へたどり着くころには、倒した相手が復帰してきてしまう。レベルの有利があったとしても、不利な状況で戦えば負ける可能性は大いにある。
ゴールをしようとして倒されてしまうと、状況は最悪。倒された際に落としたエオスエナジーを相手がすべて拾って、逆にゴールされてしまう。これではせっかく築いた有利がなかったことになってしまう。またこの位置のゴールは、ラストスパートまで残しておくことで、相手が守るゴールが増える（結果、守り切れない）という利点もある。以上のことから、中盤に無理に攻め込むべきゴールではないと考えられる。
マスターが教える試合運び：終盤編サンダーを倒すタイミングを見極めろ！
試合時間が残り2分のタイミングで、ラストスパートに入るとともにサンダーが出現する。ここからがいよいよ終盤戦だ。それまで負けていたとしても、サンダーさえ倒せれば大逆転のチャンスがある。
逆に考えれば、勝っている側はサンダーを倒そうとするとリスクが生じるとも言える。サンダーの攻撃を受けながら戦闘になれば不利になるし、負ければそれこそ大逆転を許してしまう。筆者の考えでは、大きくリードしている場合はサンダーをむやみに攻撃せず、サンダーを倒しに来る相手を待ち伏せするのが手堅い。
万全の状態で戦えれば、ここまでに有利を作っている側のほうが勝率は高いはず。なお万全の状態とは、サンダーの出現時間に合わせてユナイトわざを温存したり、事前に集合したりといったことも含まれる。
この戦いで勝利して、相手を複数人倒せていればサンダーを攻撃し始めていいだろう。なるべく早く倒し切りたいので、高ダメージを出す役割を持つアタック型、バランス型、スピード型のポケモンは全力で攻撃しよう。
ディフェンス型やサポート型は、倒せなかった相手のポケモンに最後の一撃を取られないように妨害しよう。カビゴンの“とおせんぼう”で弾き飛ばしたり、ヤドランの“テレキネシス”で動きを止めたりできると安心だ。
無事にサンダーを倒せたら、相手のポケモンは可能な限り無視して相手のゴールへと走ろう。サンダーの効果で相手のゴールが故障しているうちに、持っている得点を叩き込みたい。サンダーを倒した後は50点を持っていることも珍しくないので、ラストスパートならば100点になる。これを何人が決められるか、そういうゲームだ。
逆にサンダーを倒された場合は、とにかく得点を持っている相手を可能な限り倒そう。ゴールで待っていても守れないので、どこに来るかを予想して倒しにいく積極性が必要だ。ここで、サンダーを倒した側は先ほど無理にゴールを壊さなかったことが活きてくる。ゴールが複数あるとどこに来るか予想するのが難しくなるし、得点を分散させることで万が一どこかが止められても、別の場所では得点が見込める。
さて、サンダーを倒された時点で諦めてしまう人も多いが、ここでひとりかふたりでも倒せれば、まだチャンスはある。散らばったエオスエナジーをかき集めて、相手のゴールへと叩き込めれば大量得点になるのだ。実際に、筆者はサンダーを倒されてしまった試合をわずか数十点差でものにしたことが何度もある。
おわりに
以上が、筆者がマスターに上がるまでに得た知識と、それをもとにした考えだ。ひとつずつでも実践できるようになれば、自然と勝てるようになるだろう。その証拠に、ランクが上がれば上がるほど、全員が当たり前のように上記の行動を取っている。つまりは、こうした動きができる人がランクを上げているということ。
今後は別の戦術が流行する可能性もあるが、少なくともいまランクを上げたい人には上記の知識が必要になるはずだ。この記事を読んでランクが上がったという人が少しでもいれば幸いだ。ランクが上がった人は、よかったら筆者に報告してね！
筆者紹介：：竹内白州
ポケモンが大好きすぎるフリーライター。ポケモンバトルガチ勢で、PJCS2021ではゲーム部門で本戦に出場した。チーム戦略バトル系のゲームも以前から好んでプレイしていたため、『ポケモンユナイト』には当然ドはまり中。最高ランクのマスターに到達し、一時は世界ランキング13位まで上り詰めた。
