2021年4月29日より、吉本興業より配信が開始された、Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)用ソフト『スーパー野田ゲーPARTY』。本作はお笑い芸人・野田クリスタル氏(Twitter:@nodacry)がクリエイティブディレクターを務め、『ことばのパズル もじぴったん』シリーズの生みの親としても知られる、カヤックの後藤裕之氏らとともに作り上げた。

 発売から1週間後には累計50000本ダウンロードのヒットを飛ばし、アップデートにてさらなるゲームの追加も予定されているなど、いまなお話題を集めている異色のタイトルだ。

 本記事では週刊ファミ通2021年5月13・20日合併号(2021年4月28日発売)に掲載されたインタビューをもとに、加筆・修正を加えた野田クリスタル氏へのインタビューをお届け。驚きの開発秘話から、野田クリスタル氏のゲーム事情など、ファン必見の内容となっているので、ぜひ最後までチェックしてみてほしい。

野田クリスタル(のだ)

吉本興業所属。お笑いコンビ・マヂカルラブリーのボケを担当。2018年に“キングオブコント”の決勝に進出。2020年に“R-1ぐらんぷり”、“M-1グランプリ2020”の王者となる。ゲーム好きとして知られており、ゲーム番組などに出演することも多数(文中は野田)。

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クリエイティブディレクター・野田クリスタル氏

資金と素材集めから、世界を狙うにいたるまで

――まず、本作の開発が始まったきっかけを教えてください。

野田大ざっぱに、カヤックの後藤さんと「何かやろう」というところからスタートしました。そのときはビデオ会議が主流になりつつある時期で、「Zoom中に遊べるゲームを作ったらいいんじゃないか」みたいな企画もあったんです。でも、それは実現が難しく、検討するうちに「Nintendo Switchでゲームを出そう」という計画に変わりました。タイトルは『スーパー野田ゲーPARTY』と最初に決まっていたので、「ああじゃあ、『マ〇オパーティ』くらい、40本ぐらいゲーム作るんだろうな」って思ってたんですよ。そしたら、そんなわけなくて(笑)。制作資金が明らかに足りなくて、そんなに作れませんと。

――そこから資金調達のため、クラウドファンディングをすることになったと?

野田まず資金の出どころがひとつもなかったんですよ。カヤックも吉本も、お金を出す気はまったくないっていう(笑)。じゃあもう、クラウドファンディングしかないなと。

――な、なるほど(笑)。そして1357万円が集まり、大成功を収めたわけですね。

野田資金もそうですし、ゲーム用の素材もたくさん集まりました。そもそも、誰も素材を作る気がないゲームって何なんだって話ですが(笑)。最初の目標は400万円だったので、そこまでの支援者へのリターンは、たとえば“主人公になれる権利”などを設定していたのですが、思った以上に支援してもらえたので、さらに増やす必要が出てきまして。みんなで相談しながら、リターンを考えていきました。

――しかも、お笑いコンビ・すゑひろがりずさんは、100万円の支援をしていますよね。

野田はい。事前に何も言わずに、急に支援してくれて。うれしいんですが、まぁもう大ブレイクしてますからね。彼らからしてみれば、100円みたいなもんでしょうよ。

――そうでしょうか(苦笑)。そこからゲームを作ることになると思うのですが、16本のゲームを考えるのはたいへんでしたか?

野田メチャクチャ苦労しました。まず、送られてきた素材を全部使わなくてはいけないというノルマがありました。また、リターンの中に“ゲームを作れる権利”があったのですが、それが完売しました。その分だけでも最低、7本のゲームを作る必要があって。当初、1300万円で作れるゲームは、10本ぐらいだと聞いていたんです。その中の7本が、支援者が作ったゲームということになって……で、もともと入れようと思っていた“太ももが鉄のように硬い男てつじ”を始めとした、おなじみの野田ゲー3本を入れたら、もう10本なんですよ。これ、『スーパー野田ゲーPARTY』じゃないじゃん、って(笑)。スーパーでも、パーティーでもなくて、しかも野田ゲー要素が薄すぎるので、そこはもう本気で会議しました。

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――ではそこから、どのようにして野田ゲーを増やしていったのでしょうか?

野田まず、ゲームを作る権利を得た支援者の方々と相談してみたところ、実際に“こういうゲームを作りたい”と考えている人がほとんどいなくて。麻雀のゲームがいいとか、この素材を使ったゲームが遊びたいという、ちょっとした提案だけあって、あとはすべて僕に任せてくれたんです。ゲームのアイデアは僕の中に多数あったので、だったら、「この人のアイデアは、僕のアイデアのココに当てはめれば成立するよね」というような感じで、ゲームを作っていきました。

――もともと、野田さんが自分で開発しようと思っていたゲームの案を活かしたのですか?

野田いえ、どちらかというと素材をすべて消費しなくてはならないというノルマがあるため、いかに素材を消費するか? というのをベースに、ゲームを作っていきました。ペットの画像だけで、50以上のペット画像が届きましたからね(笑)。そうなったらもう、数多の動物たちがレースをする、“新・干支レース”を作らざるを得ないと。

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新・干支レース

――かなり変則的な作りかただったと……。そうして、今回収録された16本を、どのようにして厳選していったのでしょうか。

野田アイデアだけは最初に100本くらいは出しました。そこから作れるもの、素材を消費できるもの、そして実際に遊んで楽しいものを基準に厳選していきました。もともとある野田ゲーはいくつかありますが、それについては3本だけに絞ろうと決めていました。たとえばですが、『星のカービィ スーパーデラックス』に、居合斬りなどのミニゲームがいくつか入っていましたよね。ああいう類のミニゲームって、もうみんな一生やってたじゃないですか(笑)。そういうゲームを詰め込みたかったんです。

――もともとある野田ゲー3本は、どのようにして選んだのでしょうか?

野田野田ゲーって危険な側面もあるんですよ。たとえばお笑いコンビ・ダイタクを主人公にしたリズムゲーム“ダイタクの達人”がありますが、ダイタクはまだしも“達人”側が危なくて(笑)。“モンスト(モンモンとするぜ!ストッキング姉さん)”も危険です(笑)。という面がありつつも、最初から3つに絞ろうと決めていたのは、既存のゲームがたくさんあっても、あまりおもしろくないのかなと。“もも鉄(太ももが鉄のように硬い男てつじ)”は代表作で、“ブロックくずして”も定番です。あとひとつ何を入れようか、ってときに“ボルダリング姉さん”がお気に入りだったので、この3つに選びました。

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太ももが鉄のように硬い男てつじ 令和も! 平成も! 昭和も!
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スーパーブロックくずして
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ボルダリング姉さん 〜アルティメット・エディション〜

――ほかの13本は完全新作となるわけですが、今回開発はカヤックが担当していますよね。チームでの制作はいかがでしたか?

野田カヤックさんのほうが、僕のほうにすごく寄せてくれたので、作りやすかったですよ。というか、カヤックさんは僕に寄せすぎて、「もうふつうのゲームは作れないかも」とか言ってるくらい、汚染されていて(笑)。自分の持っている技術を、あえて下げて野田ゲーに近づけなくてはいけないのがたいへんだったそうで。

――技術的な面で、腕前を下げる必要があったと。

野田野田ゲーは、余計なものを入れないんですよ。たとえば、最初の試作段階ではゲームにオープニングが付いたりしてたんです。入れてくださってありがたいのですが、野田ゲーとしてはオープニングは要らない、ということでボツにさせていただきました。また、最初にチュートリアル的なものが挟まってるゲームもあったのですが、それも選択式にしました。もうパッと遊んで「やればわかるよ」っていうスタイルにしたかったんです。もともとの野田ゲーのスタンスは、もともと遊ぶためのゲームではなく、魅せるゲームです。チュートリアル画面を挟むと、もしテレビ番組などで遊んだ際には、それを読まなきゃいけないなくなります。それよりも1回やって、即死したほうが楽しいじゃないですか(笑)。そこの食い違い、というのはありましたね。

――なるほど。実際、制作してみての手応えはいかがですか?

野田純粋に、おもしろいですよね。マジメにやればやるほど、おもしろさが出るといいますか。パーティーゲームではありますが、“つり革”のようにガチで対戦できるゲームもあります。本気で“勝ち”に行ったとき、どうなるんだろう? っていうワクワク感も味わえます。基本的には練習の必要がないように作っているのに、ガチで勝ちに行きたいなら、とことん練習する必要があるっていう、ある意味奥深いゲームに仕上がったと思います。

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つり革

――たとえば“将棋II”の、本気でやり込んだ人どうしの対戦が見てみたいですね(笑)。

野田たしかに。“将棋II”は配置される駒がランダムなので、いわゆる運ゲーではありますが、駒をすべて覚えて、その上で定石のようなものができたら、運ゲーじゃないわけですから。

――ちなみに、野田さんは駒の動きは覚えているんですか?

野田ひとつも覚えてないです(笑)。

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将棋II

――(笑)。アイデアがまとまったところで、ひとつひとつの制作期間というのは短かったのではないでしょうか。

野田短かったですね。本当にアイデア出しには時間を掛けて、そこから実際にやってみておもしろいかどうかが重要でした。その中から、遊べる野田ゲーを作らなくてはいけなくて。

――遊べる野田ゲー、ですか?

野田野田ゲーって、遊べないものが多いんですよ(笑)。要は、僕が口だけで言ってる、ネタ的な妄想ゲームのことです。たとえば、開幕2秒でゲームオーバーになるゲームとか(笑)。

――なるほど(笑)。ちなみに、制作中におそらくM-1の優勝が挟まったこともあり、開発に支障もあったのではないでしょうか。

野田ありました。当初は2021年3月に発売予定でしたが、僕の忙しさも相まって、4月末になってしまいました。忙しい中で打ち合わせもしないといけなくて、カヤックのスタッフさんたちが、僕の仕事の現場まで来てくれたりもしまして、クリエイティブディレクターとして申し訳ないです。ただ、そのおかげでM-1で優勝したネタをもとにしたゲーム、“つり革”が生まれました。“つり革”は即作られて、即オッケーになりましたね。素早すぎて、僕もとくにこだわりはなくて(笑)。ただ、おもしろさは間違いないです。

――また、M-1の優勝も相まって、本作を取り巻く環境というのも変わったのでしょうか。

野田変わりましたね。それもありますが、このコロナ禍で『あつまれ どうぶつの森』が大ヒットを飛ばし、Nintendo Switchが飛ぶように売れ、さらに外出自粛が世界的に叫ばれる中で、みんなが家で過ごす時間が増えました。さらに、『桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!~』も発売されたり、テレビやネット配信でゲーム実況、ゲームを遊ぶという番組も増えました。『スーパー野田ゲーPARTY』に追い風が吹きすぎて、ちょっと気持ち悪いくらいです(笑)。

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――カヤックさんのほうから提案され、取り入れられた要素などはありますか?

野田たくさんあります。たとえば“ボタン遠すぎじゃない!? 早押しクイズ”は、もともとカヤックさんが何万個というクイズをもともと持っていて。それをそのまま取り入れた形です。それに迷路もすべてランダム生成になっていて、それもカヤックさんの技術とアイデアで入れられた要素です。そういう技術やノウハウは僕にはまったくないので、カヤックさんのおかげで実現できたものです。

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ボタン遠すぎじゃない!? 早押しクイズ

――では、とくに制作で悩んだゲームはありますか?

野田“凄六(すごろく)”は悩みました。というか、いまでももっと作り込めるのではないかと思っています。バカみたいな数字しか出ないすごろくなのですが、芸人のネタとしてゲームをおもしろく見せるという方向に振ってしまっていて。ゲームとしておもしろく見せるには、もっと何かできたと思っているんです。もう本当に、ゲームクリエイターと芸人の狭間で揺れたゲームです。そのあいだを突くのがたいへんでした。

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凄六(すごろく)

――そのあたりの、ゲームとお笑いのバランスの調整は大変そうですね。

野田クリエイターとして、丁寧にゲームを作りたい気持ちもありつつ、まず遊んで1発ゲームオーバーになってほしい気持ちもあって。先ほども言いましたが、僕って、これまで人に遊んでもらうゲームじゃなくて、人に見せて笑ってもらうゲームしか作ってこなかったですから。

――ほかのお笑い芸人さんをテーマにしたゲームが新規で2本入っていますが、これはどのようにして制作が決まったのでしょうか。

野田“世直し すゑひろがりず”は、支援がきっかけです。すゑひろがりずといっしょに打ち合わせをして、どんなゲームを作るのか決めていきました。結果的にはしっかりとしたゲームになりました。気分としては、完全にファミリコンピュータ(ファミコン)の時代の1本という感じで。こればかりは、野田ゲーでもなんでもありません(笑)。すゑひろがりずを題材にした、ファミコンのソフトみたいに捉えてもらえればと。

 “おたけ さいこっちょーゲーム”は、もう仕方なく作りました。おたけが僕に会うたびに「僕のゲーム作ってくださいよ!」しか本当に言わないんですよ。何度も何度も聞いてたら、頭が痛くなってきて。やむを得ず作ってみたら3時間で完成して。このタイトルはできちゃったから、消す理由はないので残してるだけで、やらなくても問題ありません!

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世直し すゑひろがりず
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おたけ さいこっちょーゲーム

――おたけさんの願いは叶えられたと(笑)。ところで、本作はオフラインプレイ専用ですが、オンラインプレイへの対応などは考えていたのでしょうか。

野田資金面もありますが、一定数のプレイヤーがいないと過疎化して恥ずかしいじゃないですか(笑)。もし本作が売れたら、アップデートなのか、それともアップデートバージョンを販売するのかはわかりませんが、オンラインに対応してみたい気持ちもあります。野田ゲーで、世界に羽ばたいてみたいんですよ。

――つまり、ワールドワイド展開も?

野田そういう計画も立ててます。もしかしたら、クレイジーすぎて海外にもハマるかもしれないです。カヤックさんとしても、本作のみで終わるつもりはないみたいで、この前、後藤さんが「カヤックは野田ゲーだけ作っていればいいかもしれない!」とか言い始めて、マジかよ!? って逆に驚きました(笑)。僕もカヤックさんもこれだけで終わるつもりはなく、今回作ったのは絞りに絞った、16本です(※)。100本以上アイデアがあるように、2作目、3作目も作れるつもりです。ちなみに、あまりにも変なゲーム制作過程だったので「つぎはもっとうまくやれる!」ってみんな言ってます(笑)。

※今後のアップデートにより、新作が2本追加され、合計18本になることが発表されている。

――うまくいけば、2作目、3作目でCMを流すといったこともあるかもしれませんよね。

野田あぁ~……。任天堂さんのCMに、野田ゲー使われたら本望ですね(笑)。家族団らんで野田ゲー遊んでるみたいな(笑)。実際、親子でも遊んでもらえたらマジでうれしいですよ。

――子どもの将棋の常識が変わっちゃうかもしれませんが(笑)。

野田「パパ~、将棋Iって駒少なくない?」って(笑)。“将棋I”なんてまあ実際には存在しないわけですが、野田ゲーならばたとえばオセロIIだって作れるわけですからね。白と黒だけではなく、第3の色が現れるとか。あと、平面のマスだけじゃなくて、縦のマスが出てくるとか(笑)。

――それもおもしろそうですね……! ちなみに、売り上げ目標はありますか?

野田いやこれ100万本……とか、芸人らしいこと言うべきなんでしょうけれども、リアルな数字は……5万本はいきたいです(※編注:2021年5月7日の時点で50000本を達成済み)。20000本行った時点で、一応ビジネスとしては成功します。欲を言えば、10万本はいきたいですね。10万本もいったら、さすがに吉本興業の社長も褒めてくれるんじゃないかなって(笑)。

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野田クリスタル氏の最近のゲーム事情

――野田さんのゲーム事情についてお聞きしますが、最近ハマっているゲームは?

野田スーパーファミコンの『ストリートファイターII ターボ』を遊んでいます。テレビ番組などで僕が対戦格闘ゲームが得意だということが知られてきて。企画で対戦することもあるのですが、やはりテレビ業界的には、最新作である『ストリートファイターV』じゃなくて、“対戦格闘ゲームといえば”という感じで、大ヒットを飛ばした『ストリートファイターII』シリーズを選択するわけです。ただ、僕はもともと試合観戦が大好きで、それがきっかけで『ストリートファイターIV』から遊び始めたタイプなので、『ストリートファイターII』シリーズはあまりやってなくて、ボコボコにされるんです。だから、練習のために遊んでいます。

――ちなみに使用キャラクターは?

野田ケンを使っています。本当は、もともとダルシム使いなので、ダルシムを使いたいんですよ。でも、『ストリートファイターII ターボ』のダルシムって強さ的に頼りなくて。しかも、操作が『ストリートファイターV』と全然違くて(※編注:『ストリートファイターV』では一部通常技が特殊技となり、ヨガフレイムのコマンドも反対だったりする)。なので、どっちのダルシムもごちゃごちゃになってしまい戦いにくくて……。

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――だから、ケンを使ってるんですね(笑)。そもそも、野田さんがゲームに触れたきっかけというのは、何だったのでしょうか?

野田兄と父がもともとゲームを遊ぶ人で、家にゲーム機があったんですよね。幼稚園児のころには『ファイナルファンタジーIII』を、幼稚園に行く前の30分だけ遊ぶことができて。30分じゃ何も進まないですし、そもそも『ファイナルファンタジーIII』って難しくて。しかも、ラストダンジョンなんか30分でクリアーできるわけないじゃないですか、長すぎて(笑)。どうしてもクリアーできなくて、大人になってからクリアーしました(笑)。そこから『ファイナルファンタジー』シリーズはすごく好きですね。野田クリスタルのクリスタルって、『ファイナルファンタジー』から取ってますから。

――え! そうだったんですね! ああ、それでラジオ(『マヂカルラブリーのオールナイトニッポン0(ZERO)』)で『ファイナルファンタジーVII』の“ゴールドソーサー”や“宿屋”の曲を使っているんですね。

野田番組側から何がいいか聞かれたときに、邪魔しない曲がいいなと思って即お願いしました。ちなみに、いちばん好きなのは『ファイナルファンタジーIV』です。『ファイナルファンタジーIV』ってジョブチェンジもなければ、パーティのメンバー変更もなくて(編注:オリジナル版のお話)、すごくシンプルじゃないですか。でも、なんだかすごく好きで、いちばん『ファイナルファンタジー』らしいなって思うんです。お笑い芸人の中にも、たくさんいるんですよ好きな人が。たとえばですが、吉本興業には“フースーヤ”っていうお笑いコンビがいますからね。聞いたら本当に『ファイナルファンタジーIV』から取ったらしくて(笑)。

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――まさかのフースーヤ(笑)。

野田フースーヤを選択するあたりが、ちょうどいいですよね(笑)。あとは、ふつうに皆さんと同じように、ゲームを遊んでいった感じです。父が『信長の野望』シリーズが好きだったので僕もやってましたし、あとは家にあったスーパーファミコンやプレイステーションなどで、『ドラゴンクエスト』シリーズとか、『ロックマン』シリーズや『バイオハザード』シリーズですとか。とにかく何でも遊んでいました。みんなが通ってきたゲームは、ひと通り遊んだんじゃないでしょうか。

 その後、PC ゲームにハマるわけですが、MMORPGを片っ端からやってましたね。『リネージュ』から始まり、とにかく各MMORPGの頂点をスタートダッシュで取りたくて、なんでもやってました。サービス開始後だと、もう頂点が埋まってるわけですよ。ですから、サービス開始前のゲームに目星を付けて、開始直後にスタートダッシュを決めるだけの人生でしたね。ようは、MMORPGイナゴです(笑)。 

 ただ、ゲームを作りたい思いは強かったと思います。たとえば、『RPGツクール』でよく自分でRPG作っては遊んでいましたから。

――そのころの思いが、『スーパー野田ゲーPARTY』につながったんですね。では最後に、野田ゲーを遊ぶのを楽しみにしている皆さんへ、メッセージをお願いします。

野田一生遊べるゲームを詰め込みました。やっていて楽しいゲームもあれば、一瞬で飽きるゲームもあります。そういう意味で、いろいろなジャンルのゲームを詰め込めました。ぜひ遊んでみてください。 

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[2021年5月28日22時00分修正]
一部誤植があったため、該当の文章を修正いたしました。読者並びに関係者の皆様にご迷惑をおかけしたことをお詫びいたします。