バンダイナムコスタジオは、バンダイナムコエンターテインメントの子会社として2012年4月2日に設立された開発スタジオ。クリエイターに特化した人事や報酬制度を導入しており、開発部隊の責任と権限を明確化していることが特徴で、990人というスタッフを擁する。バンダイナムコエンターテインメントのタイトルはもちろん、他社タイトルの開発なども手掛けている。

 今回、バンダイナムコスタジオが新規人材を募集中とのことで、クリーク・アンド・リバー社のバンダイナムコスタジオ担当であるデジタルコンテンツ・グループの古尾谷和朗氏が直撃。バンダイナムコスタジオの社風や求められる人材などについてお話をうかがった。

 今回せっかくの機会ということで、ふた組のインタビューをお届けする。まずおうかがいしたのが、チーフ・テクノロジー・オフィサー(CTO)のジュリアン・マーセロン氏。マーセロン氏は、ゲーム業界での世界レベルのエンジニアで、大手ゲーム会社の技術責任者を歴任してきたキャリアを持つ方。2015年12月以降、バンダイナムコスタジオの技術面を取り仕切ってきた。ジュリアン・マーセロン氏には、技術的見地から見てのバンダイナムコスタジオのいまと今後の方向性などについて語ってもらった。

 なお、ジュリアン・マーセロン氏には英語でお答えしてもらっており、今回は英語バージョンも掲載させていただこう。

 一方、吉野春菜さんには、キャリア採用人事担当としてのお立場から、バンダイナムコスタジオにて求められる人材像などについてお話しいただいている。

バンダイナムコスタジオCTOジュリアン・マーセロン氏が語る「社内のモノづくりと技術を進化させなければならない」【ファミキャリ!エージェントが聞く】

ジュリアン・マーセロン氏

バンダイナムコスタジオ
チーフ・テクノロジー・オフィサー(CTO)
(文中はジュリアン)

吉野春菜氏

バンダイナムコスタジオ
コーポレート本部
経営企画部
HR課 キャリア採用チーム
(文中は吉野)

古尾谷和朗氏

クリーク・アンド・リバー社
デジタルコンテンツ・グループ
(文中は古尾谷)

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新規プラットフォームと技術的なパラダイムシフトが登場するいまこそ、技術への取り組みを強化する必要がある

ゲームエンジン開発チームと、革新的な新規技術開発チーム(イノテックチーム)で人材を募集中

古尾谷まずは、バンダイナムコスタジオ(以下BNS)の事業内容や特色を教えてください。

ジュリアンBNSでは成功した既存のIPを元に多くのゲームタイトルを開発しているだけでなく、新しいIPも作っています。こうしたゲームのおもなパブリッシャーはバンダイナムコエンターテインメントですが、BNSの作品はときおりグループ外のパブリッシャーに直接発売していただくこともあります。日本及びグローバルで創造力を発揮する主要な企業としてアソビきれない毎日を提供するためには、絶えず自己改革を行い続けなければなりません。

 だからこそ、社内のモノづくりと技術を進化させなければならないのです。CTOとして私はおもに技術側面に力を入れ、GaaS(Game-as-a-Service)プラットフォーム、知識管理、ゲームエンジン、そして革新的な新規技術開発のようなプロジェクトを見ています。

古尾谷採用を強化しているとのことですが、ゲームエンジン開発チームと新規技術開発チームはそれぞれどのようなことをしているチームですか。

ジュリアン技術はつねに進化していますが、新規プラットフォームと技術的なパラダイムシフトが登場するいまこそ、この取り組みを強化しなければなりません。

 ゲームエンジン開発チームは全力でグループ会社向けに新規ゲームエンジンを開発しています。このエンジンは、今後いつか耳にするであろう、とても野心的な新規案件で利用する予定で、今後のグループにおける重要なプロジェクトのひとつです。私たちはランタイムの拡張性と性能、そしてコンテンツ制作のスピードとコラボレーションに革命をもたらすことを決意しています。

 革新的な新規技術開発チーム(通称“イノテックチーム”)はレイトレーシング、機械学習、ブロックチェーンやゲーム開発を加速させるクラウドソリューションなど、さまざまな分野に注力しています。チームが注力しているテーマのすべては、社内ゲーム開発チームの願望、技術がプレイヤーの没入感と関与度を革命的に変化させるという信念、及び開発者のゲーム制作経験と共鳴します。

古尾谷BNS内のゲームエンジン開発と新規技術開発部門で実現させたいこと、目指す姿について教えてください。

ジュリアンゲームエンジン開発チームはゲームの技術を作ってきた経験豊富な人たちが再集結しました。競争性の高い技術を作ることを会社のDNAに深く組み込まれるようにしたいので、経験豊富な技術者がチームにいることは非常に重要だと思っています。このチームもバンダイナムコスタジオが提供できる技術の高さの象徴にし、また、BNS内の技術的な問題解決の最前線に立ち、弊グループの技術アンバサダーになってほしいと考えています。

 イノテックチームは全世界から来た活気に満ちた専門家が集まった小規模なチームです。典型的なR&Dチームと違い、イノテックは長い期間をかけて研究とプロトタイピングをした上で、技術設計が仕様や制約に適合するように早い段階からゲーム開発チームと連携することが多いです。これが我々の成功の秘密です。このチームは専門家が自分自身を表現しやすい環境であり、新しい専門家を育てる場所であり、そして共同作業を通して革新的な技術の予測不能な組み合わせをいっしょに発明できるハブになってほしいと考えています。

 チームの特徴はそれぞれかなり異なります。BNSではさまざまな人の居場所があり、私たちのチームはビデオゲーム・エンターテインメントの世界で変化をもたらしたい人材に幅広い機会を提供できると思います。

古尾谷採用強化にあたって、実際に求める人物像について教えてください。

ジュリアンもちろん、資質と経験はふたつのもっとも重要な要素だと思います。

 しかし、私にとって情熱も極めて重要です。何かをこなす情熱があるエンジニアは毎日、毎月、毎年、楽しく仕事ができます。弊社に応募する方には、なりたい自分と一致する職業を選ぶことをお勧めします。これは世界のトップ人材になるモチベーションの源を見つけるために鍵となるからです。

 さらに詳しく言いますと、ゲームエンジンチームでは最新の技術(ECS)、コアに依存しないマルチスレッディング、CPU/GPUデカップリング、オープンワールド、コンピューティングなどに精通している人が必要です。イノテックチームでは、機械学習、クラウド技術、キャラクターレンダリング、キャラクターアニメーションとブロックチェーンに精通している人が必要です。

バンダイナムコスタジオCTOジュリアン・マーセロン氏が語る「社内のモノづくりと技術を進化させなければならない」【ファミキャリ!エージェントが聞く】

なりたい自分になってほしい

古尾谷実際にBNSでご活躍されているエンジニアの共通点・傾向(人柄・経歴等)があればお聞かせください。

ジュリアンナムコ時代から在籍しているエンジニアは多数いますが、他社出身の若い人材もたくさんいます。モバイルゲーム開発の経験を持つエンジニアがいれば、家庭用/PCゲーム開発の経験者もおり、ゲームエンジンが作りたい人もいれば、ゲーム開発チームで働きたい人もおり、そのほかの興味を持つ人も多数集まっています。

 メンバーはそれぞれの個性がありとてもユニークですが、共通していることは、常時世界的なパブリッシャー・ランキングで上位に位置するバンダイナムコグループの強さへ魅力を感じていること、私たちのIPへの強い興味と、ゲームに対する熱意です。

古尾谷BNSのエンジニアとして働いたときのメリットや他社にない魅力について教えてください。

ジュリアンバンダイナムコグループの特徴のひとつは、開発者がコンバージェンス(異なる存在だった複数のものが融合、統合していくこと)に貢献する機会を得られるというところだと思っています。バンダイナムコグループは玩具も作っていますし、ゲームも作っていますし、漫画やアニメにも関わっています。ゲームと映像制作の両方で使用可能なツールが増えつつあり、コネクティビティが経験を統合して、バーチャル世界と現実世界のあいだを埋めていますし、ゲームとスマートトイの両方で活用され始めているシミュレーション技術が増えています。そうなると、弊社のエンジニアには無限の選択肢があり、弊グループ内でのキャリア開発が、さまざまなおもしろい方向に分岐します。仕事をする中で未来は今日からだ、という気持ちになる企業はそれ程多くないと思います。

古尾谷業務内外問わずでかまいませんが、BNSでおもしろい仕組みや文化などがあれば教えてください。

ジュリアン企業の文化がとてもオープンで、誰もが自由に序列の高い人に話しかけて、真面目な話でもカジュアルな話でもできる雰囲気があります。コロナ禍の前はエアガン部やプラモデル部など、さまざまな部活やサークルの活動が活発にありました。多くのスタッフがSteamやEpic Gamesを使って、日々ゲームをいっしょにプレイしています!

古尾谷BNSへの転職を検討しているエンジニアに向けて、ひと言お願いします。

ジュリアンもしあなたがゲームと技術分野に経験と知識があり、好奇心があり、学習して向上することに情熱があり、情報共有によって他の人を向上させることに情熱を持ち、トップに立ちたい思いがあり、明日のモノづくりを生み出したく、そして指数関数的に拡大している技術分野で活躍したい方なら、ぜひいっしょに働いて、なりたい自分になってほしいです!

バンダイナムコスタジオCTOジュリアン・マーセロン氏が語る「社内のモノづくりと技術を進化させなければならない」【ファミキャリ!エージェントが聞く】

※English Version

――Please tell us about the business activities and characteristics of BANDAI NAMCO Studios (BNS).

Julien At BNS, we are developing many Game Titles based on successful existing IPs, as well as creating new IPs. These Games are mainly Published by Bandai Namco Entertainment, but sometimes BNS gets its work Published directly by partners. As a leading innovative force in Japan and Worldwide, we have to reinvent ourselves regularly to deliver more fun for everyone.

 For that reason, we have to evolve our Craftsmanship and Technology. As a CTO, I focus mostly on all technology aspects, and oversee projects like Game-as-a-Service Platform, Knowledge Management, Game Engine, and Innovative New Technology Development.

――We heard that you are ramping up recruitment, but what do the game engine development team and the “new technology development” team do?

Julien Technology is constantly evolving, and now - more than ever because of new platforms and technology paradigm shifts - we need to double down on our efforts.

 The Game Engine Development Team is hard at work on a new Game Engine for our Group that is meant to be used on a new very ambitious project you will hear about at some point; , and we are determined to revolutionize how scalable and powerful runtimes can be, as well as how fast and collaborative creating content can be.

 The Innovative New Technology Development Team - called Innotech Team - is focusing on various areas including Raytracing, Machine Learning, Blockchain and Cloud solutions for accelerating Game Development. The themes we’re choosing to focus are all resonating with our Game Teams aspirations and our belief about what Technology can offer to drastically revolutionize Players’ immersion and involvement levels, as well as Developers experience making Games.

――What do you want to achieve in the game engine development and new technology development divisions of BNS, and what kind of teams do you want them to become?

Julien The Game Engine Development Team has regrouped many individuals that have significant experience making Technology for Games. This is very important for me, as I want to make sure the capability of making Highly Competitive Technology is something that gets deeply integrated into the DNA of the Company. I want this Team to also become emblematic of what level of Technical savviness can deliver, be at the forefront of technical problem solving in the Studio, and a Technology Ambassador for our Group.

 The Innotech Team is a small Team of vibrant Experts from all around the globe. Unlike typical R&D Teams, after an extensive time spent researching and prototyping, Innotech tends to enter in partnership with Game Teams early on to ensure Technology Design is well adapted to specifications and constraints. This is our secret for success. I want this Team to also be a comfortable place for Experts to express themselves, a place where we can build new Experts, and hub where people can collaborate together to invent unforeseen combinations of innovative technologies.

 As you can see, these are fairly different kind of Teams. There is a place for everyone at BNS, and our Teams can offer many opportunities for talents looking forward to make a difference in the world of Video Game Entertainment.

――What kind of people are you actually looking for right now?

Julien Of course, two of the most important aspects are talent and experience.

 But - to me - passion is of the utmost importance too. The passion of doing something will lead the Engineer to be happy, every day, every month, every year. When people apply to us, I recommend they choose something that resonates with who you want to be: this is the key to find the inner resources of motivation to become one of the best in the world.

 More specifically, In the Game Engine Team, we need people familiar with latest technology including ECS, Core-agnostic Multithreading, CPU/GPU Decoupling, Open World, Compute and such. For the Innotech Team, we need people familiar with Machine Learning, Cloud, Character Rendering, Character Animation, Blockchain.

――Please tell us about the similarities and tendencies (personality, background, etc.) of the engineers at BNS.

Julien We still have many engineers remaining from our Namco days, but we also have a lot of new talent from elsewhere in the industry with us. We have engineers with experience in mobile development, console/PC development, people that prefer working on a Game Engine, people that prefer working in a Game Team, and more! Each one of us is quite different and unique, however what is common in all of us is a fascination for the strength of the Bandai Namco Group so consistently positioned high in the Publisher rankings worldwide, a strong interest in our IPs, and a passion in video games.

――What are the advantages of working as an engineer at BNS, or what advantages are there that are not present in other companies?

Julien Something unique at Bandai Namco is of course related to the opportunities developers have to contribute to convergence. Bandai Namco is making Toys, making Video Games, involved in Manga and Anime. As more Tools start to be able to enable both making Video Games and making films, as connectivity is becoming a way to unify experiences and bridge the gap between virtual worlds and reality, as more simulation techniques can start to be leveraged by both Video Games and Smart Toys, there is a quite unlimited realm of options for our Engineers that can feel that their career evolution can branch in many interesting ways within our Group. Not many Groups can offer that feeling that the future is starting today.

――Please tell us about any interesting systems or cultures at BNS, either inside of or outside of work.

Julien We have a very open culture- anyone can feel free to walk up to someone high up in the hierarchy for a casual or serious conversation. Prior to corona, we had various clubs and societies- such as the “airsoft club”, “plastic model club”, etc.

 Many of our staff are friends on Steam or Epic Games and regularly play games together!

――Please give a message to (mid-career) engineers who are considering applying to BNS.

Julien If you are experienced and knowledgeable in the fields of Video Games and Technology, if you are curious, if you have passion in learning and elevating yourself, if you have passion in sharing and elevating others, if you want to be at the top, if you want to invent the Craftsmanship of tomorrow, if you want to be an actor in the technology field that is expanding exponentially, come and join us and become who you want to be!

本当にクリエイターファーストの会社、よりよいものを作るための組織作りが徹底している

バンダイナムコスタジオCTOジュリアン・マーセロン氏が語る「社内のモノづくりと技術を進化させなければならない」【ファミキャリ!エージェントが聞く】
1階にあるカフェスペースにて。キャリア採用担当の吉野春菜さん(左)と、キャリア採用海外担当兼コミュニケーションサポートの浦西さん。

明確な目標や目的を持っている人が活躍している

古尾谷BNSでは、どのような人材の方が活躍されているのでしょうか?

吉野私はキャリア採用を担当していて、入社後の面談もさせていただいているのですが、やはり明確な目標や目的を持っている方が活躍されている、というお話をよく聞きますし、私としてもそういった印象があります。これはエンジニアに限ったことではないですね。

古尾谷入社後に何をしたいか、というのをきちんと持っているのが大事なのですね。

吉野そうですね。入社することがゴールではないので、その先をどうしたいのか、そのためにはいま何をするべきなのか、数年後にどうなっていたいのか、などを明確にイメージできている方が活躍されていると思います。

古尾谷選考時にもそういった個々人のキャリアに対するビジョンは重視されているのでしょうか?

吉野それはありますね。入社直後でなくてもいいので、ゆくゆくはこういうことがしたいというイメージを明確に持っていることを重視しています。

古尾谷御社では長いあいだ継続的に働かれている方が多い印象ですが、それはすり合わせがうまくいっている結果なのかもしれないですね。

吉野そうですね。面接はある種のマッチングみたいなものだと思っていて、会社側が求職者の方を知る機会でもありますが、求職者の方も自分のやりたいことが実現できる会社なのかを知ることもできますよね。

 また、入社後本人がいちばんやりたいことを担当していただくことで、いちばんパフォーマンスを発揮していただけるという考えかたが社内に根付いているので、そこは大きいと思います。望めば必ずすぐに実現できるとは限りませんが、やはり本人の希望や意向はできるだけ汲み取って、いまはこういうことをしましょう、といった準備期間としての提案をしたりするようにはしています。

社長を始め上下の隔たりを感じさせない社風、人のよさが魅力

古尾谷そういったマッチングに加えて、入社後にキャリアイメージが変わってしまったとしても、それを受け入れられるライン数の多さ、選択肢の豊富さも御社の強みなのかなと思います。

吉野そうですね。弊社は社内でコンシューマー、モバイル、PCオンラインなど幅広い開発を行っていますし、ゲームジャンルとしても幅広い作品を手掛けているので、別媒体、別ジャンルに転向したいと思ったときにも、転職をせずに社内でキャリアチェンジを模索できると思います。

古尾谷となると、何か違うことに挑戦したいと思ったらそれを積極的にアピールしたほうがよいのでしょうか。

吉野はい。やはりアピールしないと上司にも伝わらないので、内に秘めたままにするよりも、やりたいと思われていることは発信していったほうがいいと思います。また、それを任せてもらうための信頼を獲得することも大切ですよね。

古尾谷社内の雰囲気として、どういった人柄の方が多いのですか?

吉野雰囲気としては、穏やかな人が多い気がします。弊社は上下関係がハッキリしているトップダウン型の組織だと思っていたという声を聞くこともありますが、社長を始めキャリアや年齢に関係なく意見を吸い上げてくれるような人が多いです。

 また、入社して数年でテクニカルディレクターなどの役職を持っている方もいて、キャリアや働いた年数はあまり関係ないですね。

古尾谷私も正社員や派遣契約、出向などさまざまな形で御社に入られた方のサポートをしてきましたが、入社後のお話を聞くと本当に契約形態やキャリア、年次に隔たりがなく、みんなでいいものを作っていくんだ、という雰囲気を感じます。

吉野本当にそうだと思います。入社2年目、3年目でもチャンスと実力があれば大きな仕事を任せてもらうケースもありますし、年齢やこれまでのキャリアなどに関係なく一体になって切磋琢磨しています。私も入社直後はそれにけっこう衝撃を受けました(笑)。

古尾谷御社で働くことの魅力は、ずばり何になるのでしょうか?

吉野ひとつは環境というか、人のよさになるのかと思います。入社をされた方がよく、面接で話をして「この人と働きたいと思った」、「この人の下でこういうことをしたいと思えた」、みたいに言ってくださいます。

 また、環境という意味では、職種問わず社員の大多数が何かを生み出すクリエイターであるため、本当にクリエイターファーストの会社なのも大きいと思っています。クリエイターのキャリアを考えた評価制度になっていますし、よりよいものを作るための組織になっています。また、キャリア入社の方からも「技術や人への投資をよくしてくれる会社」だと言っていただくので、そこも魅力のひとつだと思います。

古尾谷御社のエンジニアの方はCEDECでも積極的に登壇されていますし、デザイナーの方が勉強会や社内コンペを開催されているというお話もよく伺います。キャリアを支援する会社の文化と、技術を向上させていこうというメンバーの姿勢がうまくかみ合っていますよね。

吉野勉強会ということで言えば、弊社ではエンジニア向けの勉強会でも、対象者はエンジニアに限定していないんです。誰が来てもいいので、私たちのようなバックオフィスの人間も参加できるんですよ。全社的にオープンなので、そこもいいところだと思います。

古尾谷御社はコロナ禍における対応も非常に素早い印象で、現状ほとんどの方が在宅勤務になられていると思いますが、こちらはあくまでコロナ禍への対応として向き合っていくのか、それとも新しい働きかたとして今後も考えていくのか、そのあたりはいかがでしょうか?

吉野以前から、在宅勤務の制度は運用していたんです。それもあって勤務体制の移行がスムーズにいったというのはあるのですが、全社的に在宅勤務にしましょうというきっかけは、やっぱりコロナではありました。

古尾谷元々あった動きがコロナによって一気に踏み切るかたちになったわけですね。

吉野そうですね。未来のことなので断定はできませんが、今後元通りに暮らせるようになったとしても、在宅勤務で効率が上がるものもあれば、クリエイティブな活動はやっぱり対面じゃないとできない部分もあるので、在宅と出社のハイブリッドで両方のよさを活かしていけたらいいな、というのが全体的な方針になっています。

 そういった全体的な方針はありますが、コンシューマーやモバイル、PCオンラインなどさまざまな事業を扱っているので、各部署、各プロジェクトによって最適な働きかたができるように、そのあたりは柔軟に対応しています。

古尾谷在宅勤務に切り替えるうえで、会社から何か支援のようなものはありましたか?

吉野在宅勤務手当とあわせて在宅勤務の環境整備費が支給されています。早い段階で支給が決まったので、そこはすごくよかったなと思っています。

世界で戦えるIP、コンテンツの創出に挑戦し続けるために多種多彩な人材を募集中

古尾谷交流のための独自のイベントなどの取り組みはありますか?

吉野そうですね。社長を含む役員陣と社員の座談会を開催しています。社員は1000人近くいるのですが、それを7、8人のグループに分けていって、オンラインで交流しています。

古尾谷その座談会ではどのようなことを話されるのでしょうか?

吉野基本的には雑談ですね(笑)。みんなのことを知りたい、みたいな感じなので、趣味の話が多いと思います。
他には役員からのビデオメッセージが定期的に発信されますね。

古尾谷ビデオメッセージですか。それはどのような内容なのでしょうか。

吉野各スタジオのトップがいまの経営状況やこのプロジェクトはいまこういう状況で、こんな新しい取り組みを始めたよ、みたいな報告をしてくれるものです。こういったビデオが毎月配信されるのですが、この取り組みは社内でも好評です。

古尾谷そういった報告は決起会などでまとめて行われる印象ですが、毎月聞けるというのはおもしろいですね。

吉野そういうところにも、社長がこまめに社員とコミュニケーションを取ろうとしているところが出ているのかなと思います。社員の味方なんだと感じることができます。トップの人がそうだと、下にもそういう雰囲気が浸透していくのかなと。

古尾谷では最後に、バンダイナムコスタジオさんで働きたい、あるいは御社に興味を持っているクリエイターの方々に向けてメッセージをお願いします。

吉野世の中ではつぎつぎと新しいサービスが生まれている中、バンダイナムコスタジオは国内に留まらず世界で戦えるIP、コンテンツの創出に挑戦し続けています。そのためにもさまざまな経験や知識を持つ多種多様な人材を求めています。今回の記事がより弊社のことを知る機会になり、ご興味をお持ちいただけたら嬉しいです。バンダイナムコスタジオの一員として世界中のお客様に夢・遊び・感動を届けたいという熱意ある方をお待ちしております!

バンダイナムコスタジオCTOジュリアン・マーセロン氏が語る「社内のモノづくりと技術を進化させなければならない」【ファミキャリ!エージェントが聞く】
バンダイナムコオンラインとの共同開発による、PC向けオンラインアクションRPG『BLUE PROTOCOL(ブループロトコル)』。劇場版アニメに入り込んだようなグラフィックを誇る。サービスインに向け鋭意開発中だ。
『BLUE PROTOCOL(ブループロトコル)』公式サイト

株式会社バンダイナムコスタジオ

  • 代表取締役社長:内山大輔
  • 設立年月日: 2012年4月2日
  • 従業員数:990人(2021年4月1日時点)
  • 事業内容:家庭用ゲームソフト、モバイルコンテンツ、PCコンテンツなどの企画・開発・運営
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クリーク・アンド・リバー社担当が語る!

 バンダイナムコスタジオ社は老舗のゲーム開発会社で、両手でも数えきれないほどの開発ラインが存在しており、テイストやジャンル、プラットフォームは多岐にわたります。その中で、多様な案件に携われるチャンスがあることが同社の魅力のひとつですが、自社エンジンの開発や新規IPタイトルである『BLUE PROTOCOL』の開発など、つねに新しいチャレンジを行っている点も知っていただきたいです!

 エンジニアの方々はもちろん、デザイナーやプランナーでも「新しい技術を活かして、よりよいモノづくりをしたい!」という熱い想いを持たれている方には、バンダイナムコスタジオ社をおススメしたいです!

(デジタルコンテンツ・グループ 古尾谷和朗氏)