ゲームを長時間プレイすればするほどお世話になるのが“椅子”だ。ゲーム用途に作られた“ゲーミングチェア”は、ゲーマーの全体重を支えてくれる相棒である。
ゲーミングチェアはメーカーもモデルもさまざま。共通している部分もあれば、価格帯やブランドごとに異なる部分もある。そこで、本稿では選ぶときのチェックポイントやおすすめモデルを紹介しよう。
ゲーミングチェアの選びかた
ゲーミングチェアの多くは、頭までサポートしてくれるレーシングシート型だ。水平近くまで倒せるリクライニング機能などは、どのモデルにも共通していると考えて問題ない。では、どこに差異が出るのだろうか。
布地の素材
エントリーモデルはファブリック系の素材が多く、ワンランク上の価格帯になるとPUレザー(合皮の一種)が主流。メッシュ素材を採用した高級モデルも存在する。
素材は肌に触れるところなので使い心地にダイレクトに影響。長時間使うと湿気がこもってムレてしまうので、気になる人は湿気がこもりにくい加工が施されたモデルを選ぼう。
アームレストの自由度
意外と差異が出るのがアームレストだ。標準的なモデルは高さのみの調整になるが、高級モデルになると前後の位置調整や左右の回転も可能。アームレストを使うと腕の負荷が軽減。自分好みに微調整すれば、よりその効果を高めることができるのだ。
ブランド
身もふたもない話で恐縮だが、3つ目に挙げたいのは“ブランド”だ。耐荷重性や体圧を分散させて疲れを軽減させる機能は、しっかりしたブランドなら高いレベルでまとまっている。今回はDXRacer、AKRacing、Bauhutte、noblechairs、Contieaks-コンティークス-、ハーマンミラーの6ブランドをピックアップ。価格帯別におすすめ製品を紹介していく。
※画像はAmazon.co.jpや公式サイトから引用しています。
※価格は2021年5月4日現在の割引前のものを掲載しています。
2万円 ~ 3万円代:コスパを最優先するならこのモデル!
今回挙げる候補の中で、もっともお手頃なゲーミングチェアがDXRacerの『DXR』というモデルだ。
DXRacer DXR-RDN
メーカー:DXRacer
価格:2万9800円[税込]
ゲーミングチェアとしては非常にスタンダード。背中はもちろん頭部までサポートしてくれるチェア型シート、高さを調整できるアームレスト、135度まで倒せるリクライニング機能を備えている。肌に触れる生地はファブリック系で、内部にはウレタンフォームを使用しており、適度な通気性と座り心地を実現している。
DXRacer DXR-RDNの購入はこちら(Amazon.co.jp)3万円台になると、ほかのブランドも含めて選択肢が広がる。DXRacerの『DX-11』やBauhutteの『G-530』、Contieaksの『アイガー』とそのアップグレードモデルの『ローザ』などだ。
DXRacer DX-11
メーカー:DXRacer
価格:3万9800円[税込]
『DX-11』は先程紹介した『DXR』をベースに、生地をより耐久性と通気性に優れたハイグレードファブリック生地と高級感のあるPUソフトレザーにチェンジ。長く座るからこそ気になるのが“ムレ”の問題だ。通気性の高さは座り心地にも関わるので、生地に注目するのもひとつの手と言える。
DXRacer DX-11の購入はこちら(Amazon.co.jp)Bauhutte G-530
メーカー:Bauhutte
価格:3万7500円[税込]
『G-530』はゲーミング家具ブランド・Bauhutteの製品。ヘッドレストの高さを調整しやすく、座面クッションは取り外し可能。アームレストは前後・上下・左右角度にだけでなく、左右の位置も調整ができるのも特徴だ。クッションを取り外せば掃除もしやすい。そういった点まで考慮されているのはうれしい限り。
Bauhutte G-530の購入はこちら(Amazon.co.jp)Contieaks アイガー
メーカー:Contieaks
価格:3万3880円[税込]
『アイガー』はContieaksの中でもスタンダードモデルで、ひと通りの機能を備えている。表面素材には高級感と高い耐久性をかねそなえたPUレザーを使用。背中と座面の部分には通気性を高めるパンチングPUを採用しているのが特徴だ。
Contieaks アイガーの購入はこちら(Amazon.co.jp)Contieaks ローザ
メーカー:Contieaks
価格:3万8880円[税込]
アップグレードモデルの『ローザ』は、表面素材のアンダーレイヤーに高反発ウレタンを貼ったジャージファブリックを使用し、高い通気性とフィット感を実現。また、アームレストが前後左右上下に加え、回転も可能な4Dモデルになっているのがポイントだ。
Contieaks ローザの購入はこちら(Amazon.co.jp)4万円代~:高級ゲーミングチェアならこれくらいを目安に
4万円代以上となると、ゲーミングチェアも高級モデルになってくる。
ここで登場するのが、ドイツで2015年に設立されたゲーミングチェアブランド・noblechairsのモデルだ。ドイツ高級車のドライビングシートにインスパイアされたデザインで、見た人にユニークな印象を与える。また職人気質の強いドイツ人らしく、素材にこだわり、細部まで妥協なく製品作りを行っているのが特徴だという。
noblechairs ICON
メーカー:noblechairs
価格:5万3700円[税込]
noblechairsの『ICON』は、スタンダードモデルの『EPIC』をベースに、高級感のあるデザインを採用。リクライニングやアームレストの角度調整など、他社のゲーミングチェアにあるような基本的な特徴は抑えている。レーシングシート型とは違うモデルがほしい人にとって、優良な選択肢となるはずだ。
noblechairs ICONの購入はこちら(Amazon.co.jp)もうひとつ紹介したいブランドが、2000年にレーシングシート界に進出したゲーミングチェアブランド・AKRacingだ。『OVERTURE』シリーズはAKRacingのスタンダードなゲーミングチェア。『Pro-X V2』シリーズは経年劣化に強い生地を採用し、アームレストを前後左右上下に加えて回転も可能にした4D機構にアップグレードバージョンとなる。
AKRacing OVERTURE
メーカー:AKRacing
価格:4万6111円[税込]
AKRacing Pro-X V2
メーカー:AKRacing
価格:5万4321円[税込]
20万円以上:オフィスチェアの雄が送り出すハイグレードゲーミングチェア
ハーマンミラー X ロジクールG エンボディゲーミングチェア
メーカー:ハーマンミラー
価格:21万4225円[税込]
ここまでで紹介したように、おおよそ3万円~6万円が現在のゲーミングチェアの価格帯である。
少し特殊なカテゴリーだが、高級オフィスチェア『アーロンチェア』などで知られるハーマンミラー社からもゲーミングチェアが発売されている。
これまで紹介したようなレーシングシート型のゲーミングチェアではなく、どちらかというとオフィスチェア寄りのビジュアル。ゲーミングデバイスブランドのロジクールGとともに、ゲーマーの座りかたを研究したうえで開発されている。
オフィスチェアの雄だけに、座り心地や基本性能、耐久性はピカイチ。椅子は長く使う家具だけに、12年という保証期間の長さも魅力的だ。
ハーマンミラー X ロジクールG エンボディゲーミングチェアの購入はこちらといった具合で、主要なゲーミングチェアブランドのモデルを見ながら紹介してきた。冒頭に挙げたゲーミングチェアを選ぶときのポイントを参考に、ぜひ自分にあったゲーミングチェアを見つけてほしい。