2000年(平成12年)4月27日は、ニンテンドウ64用『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』が発売された日。

 『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』は、任天堂から発売されたアクションRPG。1998年11月21日に発売となったゲーム史に残る名作『ゼルダの伝説 時のオカリナ』から、わずか1年5ヵ月後という短いスパンで発売された作品だったので、なかにはそれが印象に残っているゲームファンもいるんじゃないだろうか。

 というのも、もともと本作は短期間での開発を目指して作られた作品。前作『時のオカリナ』が何度かの発売延期をくり返したという経緯もあってか、“1年で『ゼルダ』を作る”というわりと無茶めな話から開発がスタートしている。それでいて目標をほぼ達成し、シリーズ中でもとくに異色の力作を生み出してしまったのだから凄いのひと言。

※詳細は社長が訊くで語られている

『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』が発売された日。「1年で『ゼルダ』を作れ」から始まった異色の力作で、ループをくり返す“3日間システム”が画期的だった【今日は何の日?】

 グラフィックや操作システムなどは前作から一部を再利用しているため、パッと見の印象は『時のオカリナ』とあまり変わらなかったのだが、いざ遊んでみると空気感の違いにびっくり。滅亡寸前の終末世界という設定には、誰しも意表を突かれる思いだったのではないだろうか。恐ろしい形相で迫る月の顔は20年以上経っても忘れることができない。

 ゲームの舞台となるのは“ハイラル”に似たパラレルワールド“タルミナ”。3日後には月が墜落して滅んでしまう世界なのだが、滅亡するたびに3日前の朝まで引き戻されてしまうという非常にユニークな設定。プレイヤーは“3日間システム”と呼ばれるこのループを利用し、世界を滅亡する運命から徐々に遠ざけていくことになる。

『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』が発売された日。「1年で『ゼルダ』を作れ」から始まった異色の力作で、ループをくり返す“3日間システム”が画期的だった【今日は何の日?】

 ループするとリンクの所持品や人間関係は当然リセットされてしまうのだが、プレイヤーの記憶や経験を頼りにうまく立ち回り、前回とは異なる未来へと導く。そうやって徐々に黒幕をあぶり出し、追い詰めて悪夢のようなループから抜け出すというわけだ。いままでになかったような緊迫感は本作のタマラナイ魅力になっていて、いまだに多くの熱烈なファンを生み出している。

 仮面をかぶって異種族に変身して特別なパワーを使いこなすのも印象的な要素のひとつ。ゾーラ族になって水中を泳いだり、ゴロン族になって高速で転がったりするなど、使える能力は多種多様だ。筆者的には見た目に物悲しくちょっと不気味でもあるデクナッツの仮面が印象深い。オカリナのメロディもかなりたくさんあって、シチュエーションに応じてじつにいろいろな楽曲を奏でたんじゃなかったかな。

『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』が発売された日。「1年で『ゼルダ』を作れ」から始まった異色の力作で、ループをくり返す“3日間システム”が画期的だった【今日は何の日?】
『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』が発売された日。「1年で『ゼルダ』を作れ」から始まった異色の力作で、ループをくり返す“3日間システム”が画期的だった【今日は何の日?】
『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』が発売された日。「1年で『ゼルダ』を作れ」から始まった異色の力作で、ループをくり返す“3日間システム”が画期的だった【今日は何の日?】

 2015年2月14日には、ニンテンドー3DS用『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面 3D』が発売。グラフィックが強化されているほか、システム面でもかなり遊びやすく改良され、集大成的なリメイク作品なので、いま遊びたいならこちらがいいだろう。

※『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面 3D』のインタビュー記事はこちら

『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面 3D』(ダウンロード版)の購入はこちら (Amazon.co.jp)