シリーズ累計で8151万台の売上を誇る高性能ハード

 2001年(平成13年)3月21日は、ゲームボーイアドバンスが発売された日。本日で発売から20周年を迎えた。

 ゲームボーイアドバンスは任天堂から発売された携帯型ゲーム機。12年もの長きにわたって活躍したゲームボーイシリーズの後継機で、CPUが8ビットから32ビットに進化するなど高い性能を誇るのが特徴となっている。ゲームボーイアドバンスSPなどの派生バージョンも含めると、これまでの20年で世界で8151万台売り上げたことになる。

ゲームボーイアドバンスが発売20周年。携帯型ゲーム機とは思えないグラフィックの進化に衝撃を受けた【今日はなんの日?】

 ゲームボーイではずっと縦型の本体だったが、本機では横型へとシフト。それに伴って画面サイズも約1.5倍のサイズアップとなる2.9インチの反射型TFTカラー液晶画面となった。32000色の同時発色を実現した鮮やかなカラー画面は、前時代のゲームボーイカラーと比較すると別次元レベルの美しさ。これにはゲームファンの多くが衝撃を受けたものだった。

 というのも、当時の携帯型ゲーム機というのは、据え置き型ゲーム機と比べるとかなり性能の低いもので、正直なところグラフィックに期待するということはなかった。ところが本機では世代をひとつ飛ばしたような進化度合を実現していたため、驚かされてしまったというわけだ。ただ、本機は画面にバックライトがなかったせいで、場所によっては少々見にくくなるという弱点もあった。そのあたりが解消されるのは、派生機のゲームボーイアドバンスSPが発売されるのを待つことになる。

 操作面では、LRボタンが新たに追加。携帯型ゲーム機の歴史上でおそらく初めて搭載されたのがゲームボーイアドバンス。おかげで操作性はより高度に、よりスムーズに進歩していった。『F-ZERO FOR GAMEBOY ADVANCE』も発売されたのでLRボタンが大活躍だったのではないだろうか。

ゲームボーイアドバンスが発売20周年。携帯型ゲーム機とは思えないグラフィックの進化に衝撃を受けた【今日はなんの日?】
ゲームボーイアドバンスが発売20周年。携帯型ゲーム機とは思えないグラフィックの進化に衝撃を受けた【今日はなんの日?】

 また、本機には後方互換機能があり、ゲームボーイやゲームボーイカラー用のソフトも起動可能。ロムカセットの形状がまったく違うためきれいに収まりはしなかったが、莫大な数のソフトラインアップがそのまま遊べてしまうのは非常にありがたかった。

 ゲームボーイアドバンスの時代では、マルチプレイの際にまだ有線の“通信ケーブル”が必要だったが、最大で4人までの通信プレイを実現。ケーブルがこんがらがりそうになるものの、より白熱したマルチプレイができるようになったのは画期的だった。ゲームキューブのコントローラーとしての利用も可能で、ちょうどWii Uのゲームパッドの要領で『ゼルダの伝説 4つの剣+』などの対応ゲームを遊ぶことができた。

ゲームボーイアドバンスが発売20周年。携帯型ゲーム機とは思えないグラフィックの進化に衝撃を受けた【今日はなんの日?】

 さらに、ゲームをシェアできる“1カートリッジプレイ”という機能も搭載。これはその名の通り、1本のゲームソフトを友だちとシェアして遊べるというもので、当時としてはかなり先進的な試みだったと言えるだろう。『マリオカートアドバンス』のVSモードなど、この機能を利用して対戦したというユーザーも多かったんじゃないかな。

 ローンチタイトルは学習ソフトを除外しても20本以上ある豊富さ。『バトルネットワーク ロックマンエグゼ』、『スーパーマリオアドバンス』、前述の『F-ZERO FOR GAMEBOY ADVANCE』などが発売された。