『ファイナルファンタジー』シリーズの生みの親としても知られる坂口博信氏率いる、ミストウォーカーの最新作『FANTASIAN』の情報が新たに公開。本作は、2019年にAppleより発表された定額ゲーム配信サービス“Apple Arcade”と同時に開発が発表されたものの、ゲームの全貌はこれまで明かされることはなかったが、2021年3月3日にそのベールがはがされた。

 配信日は未定で、プラットフォームはゲームが遊び放題の、Appleによるサブスクリプションサービス“Apple Arcade”限定配信となっている。iOSならばiPhoneシリーズやiPod touch、iPadなど、tvOSならApple TV、またPCのmacOSが対応している。

 今回判明したのは断片的な情報だが、本記事では“ジオラマで作られた世界を冒険する”という、本作ならではの特徴に焦点を当てた情報を紹介していこう。

 なお、本作の開発に携わったミストウォーカーの制作陣から、『FANTASIAN』についてのコメントも頂戴しているので、併せてチェックしてほしい。

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主人公の青年・レオア
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冒険の舞台はジオラマで作られた世界

 本作の大きな特徴は、日本中のジオラマ職人によって手づくりで制作された“ジオラマ”の上を冒険していくRPG。キャラクターなどは3Dで表現されており、ジオラマの世界を3Dキャラクターが歩いていく、という仕組みだ。

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 ジオラマはロケーションに合わせて撮影され、さらに3Dスキャンを経て、写真と深度情報をもった3D画像に。それらを組み合わせることで、3Dのキャラクターが、ジオラマのうえを歩き、エフェクトの土煙や光がジオラマ上を舞う光景をつくり出しているそうだ。

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コンセプトアートから
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実際に模型を製作
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それをジオラマにして撮影し……
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ゲーム内のフィールドに!

 ゲームは前編、後編に分かれており、総プレイ時間は前編と後編でそれぞれ20~30時間(前後編で40~60時間)を想定しているとのこと。冒険の中では、約150種類のジオラマが登場するそうだ。

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物語は後編からはクエスト方式に

 ストーリーは坂口博信氏の書き下ろしとなる(シナリオライターの冨岡淳広氏、波多野大氏もシナリオに参加しているとのこと)。前編はシナリオ誘導型の、いわゆる“一本道”と呼ばれる描きかたで展開され、後編は“自由度が増すクエスト方式”に変化し、ユーザーが自分の選択でストーリーが展開されるようだ。

 世界観や主人公・レオアがどういった存在なのかなど、具体的な物語に関しては続報に期待したいところ。

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音楽は植松伸夫氏が担当

 本作の音楽を手掛けるのは、『ファイナルファンタジー』シリーズや『ロストオデッセイ』などの楽曲を手掛けてきた、坂口氏の作品とは切っても切れない関係とも言える植松伸夫氏。すべての楽曲制作を担当しており、植松氏自身もさまざまな挑戦を試みた、多彩な楽曲が揃っているとのこと。

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バトルはどんなシステムなのか?

 バトルシーンもいくつか公開されたが、坂口氏曰く“シンプルでオーソドックスなRPG”となる模様。エイミングやディメンジョンバトルといったシステムは発表されているが、より細かい情報は追って続報で紹介していく。

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GLJ2021で最新情報を含めたスペシャル番組を配信!

 2021年3月6日(土)~7日(日)に配信される、ファミ通とゲームの電撃合同によるゲーム情報番組『WILDish Presents GAME LIVE JAPAN With ファミ通・電撃ゲームアワード』。3月7日の20時45分~22時45分で『FANTASIAN』のスペシャル番組を配信することが決定した。

 本作の詳細を坂口氏と開発メンバーが解説、さらにスクープ映像や初公開動画、ジオラマ公開などの独占映像が満載となっている。さらに番組後半にはスクウェア・エニックスの北瀬佳範氏が飛び入りで参加するという、ここでしか観られない展開は必見だ。気になる人は、ぜひチェックしてみてほしい。