月額980円で、雑誌やマンガ、書籍が読み放題になるAmazonのサービス“Kindle Unlimited”。おうち時間を楽しむために加入しているという方も少なくないはず。

 しかし、現在読み放題対象作品は10万件以上……。正直、何を読めばいいのか迷ってしまいますよね。そこで本稿では、Kindle Unlimitedのおすすめ作品を個人的チョイスでご紹介します。

“Kindle Unlimited”の導入はこちら(Amazon.co.jp)

ペンギンなのに“山”で忍者修行!?

 今回ピックアップしたのは1997年にテレビアニメ化も果たした人気マンガ『忍ペンまん丸』。当時の放送をリアルタイムで見ていたという人も多いのではないでしょうか。

 現在Kindle Unlimitedでは、『忍ペンまん丸 しんそー版 Kindle版』全11巻中1~10巻が読み放題。小さいころにテレビアニメを観ていたという方も多いのではないでしょうか。

漫画『忍ペンまん丸』は癒し系コミックの頂点!? ペンギン忍者の日常がクスッと笑える【Kindle Unlimitedおすすめ】
『忍ペンまん丸 しんそー版 Kindle版』(作:いがらしみきお/ぶんか社)1巻より

 本作の作者・いがらしみきお先生は、ラッコが主人公のほのぼの系ギャグマンガ『ぼのぼの』でも知られる人気マンガ家。1988年には、『ぼのぼの』で講談社マンガ大賞を受賞しています。そんないがらし先生が初めて手掛けた少年マンガ『忍ペンまん丸』の見どころは?

 主人公は、山の地主・じいやさんに動物園から連れて来られたペンギン・まん丸。ペンギンなのに山に連れて来られてしまったまん丸が、念雅流頭領・ネンガのもとで忍者修行に励むという物語です。

 本作の魅力としてまず挙げたいのは“まん丸のかわいさ”。山に不慣れなまん丸は(ペンギンですからね)、二足歩行さえもままなりません。何度も転びながら山をよちよち歩きするまん丸には、母性本能をくすぐられること間違いなしです。

 さらに“納豆ご飯”と格闘するまん丸は必見。先輩忍者のタヌ太郎(タヌキ)やツネ次郎(キツネ)とは違い、指を持っていないまん丸はお箸を持つことができず……。泣きそうになりながら手(?)づかみで納豆ご飯に食らいつき、ネバネバベタベタになっていました。

漫画『忍ペンまん丸』は癒し系コミックの頂点!? ペンギン忍者の日常がクスッと笑える【Kindle Unlimitedおすすめ】
『忍ペンまん丸 しんそー版 Kindle版』1巻(作:いがらしみきお/ぶんか社)より

 まん丸のかわいさはライバルですら虜にするほど。念雅忍者、伊賀忍者、甲賀忍者の三流派で長年争っている山の動物忍者たちですが、甲賀流頭領・白老もまん丸の魅力にメロメロです。第3巻には、強面の白老が顔を赤らめながら「まん丸ってかわいいよな」と発言するシーンまで。もしかしたらまん丸のかわいさは、山の平和に貢献するかも?

 と、ここまでかわいいかわいいと書くと、子ども向けの絵本のような内容なのかな? と感じてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、そこはそれ、『ぼのぼの』の作者・いがらしみきお先生ですから、かわいい動物を描きつつも、切れ味鋭いギャグや、シリアスさを感じさせる展開もしっかりと入っています。

『忍ペンまん丸 しんそー版 Kindle版』1巻(Amazon.co.jp)

“かわいさ”もさることながら、忍者としての才能も秘めていたまん丸。伊賀忍者、甲賀忍者との事件解決にひと役買ったり、念雅忍法“現神の術”を覚えたりメキメキ成長を遂げます。じつは“忍者マンガ”としてしっかり楽しめるところも本作の大きな魅力といえるでしょう。

 まん丸の成長を見守りながら、彼を取り巻く動物忍者たちの“くだらない掛け合い”も楽しめる『忍ペンまん丸』。癒しと笑いがギュッと詰まった本作を、あなたもぜひご覧あれ。