2021年1月22日、ANA(全日本空輸)などで知られるANAホールディングスが、仮想空間を活用して旅行を楽しむ新事業に取り組んでいることが一部報道で明かされた。ゲームファンにとって注目すべきは、その事業に、スクウェア・エニックス在籍時に『ファイナルファンタジーXV』のディレクターなどを務めた田畑端氏(現JP GAMES代表取締役)が関わっているということ。

 ファミ通.comでは、JP GAMESに取材を行い、田畑氏の関わりかたなどをうかがった。

 今回、ANAホールディングスが挑むのは、CGで作り出された実在する都市を仮想空間上で旅をするバーチャルトラベル。新型コロナウイルス感染症の拡大で苦境が続く航空事業にとって、期待を寄せる事業になっている。

 田畑氏率いるJP GAMESはこの仮想旅行のプロデュースを担当。詳細は今後発表される予定だという。そのほか、JP GAMESへの取材と回答は下記の通り。また、田畑氏から今回の仮想空間での旅体験について、コメントをいただいた。


・ANAの仮想旅行事業で、田畑端さんはどのような担当をされているのでしょうか?

JP GAMES:田畑端は、本事業の“総合プロデューサー”として、制作に関わります。
 
・これはJP GAMESの事業のひとつになるのでしょうか?

JP GAMES:JP GAMESのひとつのプロジェクトになります。

・JP GAMESはパラリンピックのゲームを担当されていますが、それとは別に、並行して進んでいるプロジェクトになるのでしょうか?

JP GAMES:頂いた通りでございます。パラリンピック公式ゲームプロジェクトは別途進行しております。 


田畑端氏からのコメント

「RPG開発で培った技術やノウハウを活かして、旅を現実以上のものに進化させたいと思います。ANAさんの力になれるように頑張ります。」


 まだ画像などが公開されていないため、どういった体験になるのかは不明だが、『ファイナルファンタジーXV』を始め、『ファイナルファンタジー零式』のディレクターなどを歴任してきた田畑氏が、実在の都市を仮想空間でどのように体験させるのか気になるところだ。

 また、上記の通り、JP GAMESは世界初となるパラリンピックを題材にした『THE PEGASUS DREAM TOUR』を制作中。実際のパラリンピック同様に、当初の2020年から2021年へと発売時期を変更し、制作が進められている。

 パラリンピックに、バーチャルトラベルと、これまでのゲームとは一線を画す田畑氏の挑戦。ファミ通.comでは、今後の続報も追っていく予定だ。

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