Nintendo Switchで発売された『ポケットモンスター』シリーズ最新作『ポケットモンスター ソード・シールド』は、2019年のリリースから1年以上が経過したいまもなお新たな体験をプレイヤーに提供し続けてくれている。

 シリーズ初の有料追加コンテンツ『エキスパンションパス』の第1弾「鎧の孤島」が2020年6月17日に、第2弾「冠の雪原」が2020年10月23日に配信され、新たな物語、登場人物、そしてこれまでガラル地方では出会えなかったポケモンたちも多数追加となった。

 本記事では、ほかにも追加要素がたくさん詰め込まれた『エキスパンションパス』の魅力を改めて解説する。願わくば、『ポケットモンスター ソード・シールド』はプレイしていたが『エキスパンションパス』は遊んでいない人や、『ポケットモンスター ソード・シールド』の世界をまだ体験していない人が、お正月休みに本作をプレイしてくれますように。

『ポケモン ソード・シールド + エキスパンションパス』スペシャル PV

「最近のポケモンってよくわからない……」という人へ。知らないからこそ楽しめる!

 じつは、昨年末にも同様の趣旨で記事を書いているので『ポケットモンスター ソード・シールド』本編についてはこちらを参考にしていただきたい。

 とはいえ過去記事を貼るだけというのもあれなので、いま改めて本作の魅力をひとつ伝えたい。

 ところで、筆者が同年代のゲーマーと『ポケモン』の話をしていると「昔からいるポケモンはわかるけど、最近のポケモンは知らないからついていけるか不安なんだよね」という趣旨のことをよく言われる。もしかすると、同様の思いを抱えている人は多いのかもしれない。

 これは個人の感想だが、本作はそういう人ほど楽しめると思う。その理由は、本作で採用されているシンボルエンカウントシステムだ。本作におけるシンボルエンカウントシステムのおもしろさは、見たことのないポケモンを見つけたときの「なんだあのポケモン!?」というワクワク感にある。

【ポケモン剣盾】いまから始める『エキスパンションパス』。その魅力を一挙にまとめて紹介!
こんな感じでフィールド上にポケモンがすがたを表している。ちなみに、従来のランダムエンカウント方式もダブルで採用されている。

 筆者のように熱心な『ポケットモンスター』シリーズファンは、これまでに登場したポケモンであれば当然すがたを見るだけで名前もタイプもわかる。もちろんNintendo Switchのグラフィックで表現されたポケモンたちの新たな一面を見られる楽しみはあるが、それは先述したワクワク感とは別種のものだ。

 『ポケットモンスター ソード・シールド』に登場する400種類のポケモンのうち、本作から新たに登場したポケモンは約100種類(『エキスパンションパス』で追加されたポケモンは含めず)。つまり、仮にシリーズを全作プレイしている人とまったくプレイしたことがない人を比べた場合、ワクワク感を楽しめる回数に約4倍の差があることになる。もちろんこれだけがすべてではないが、作品を知らないからこそ楽しめる要素があるということは知ってほしい。

 また、本作では1度でも出会ったことのあるポケモンであれば技選択画面でタイプ相性がわかるようになっているし、そもそもストーリーのバトルではタイプ相性がわからなくてもそこまで問題にはならないだろう。それに、初めて見るポケモンのタイプを予想して攻撃するのも、知らないからこそできる楽しみかたなのだ。

【ポケモン剣盾】いまから始める『エキスパンションパス』。その魅力を一挙にまとめて紹介!
『ポケットモンスター サン・ムーン』で初登場したウツロイド。この見た目でいわタイプを持っていることに、何人が初見で気づけただろうか。そのふしぎなふしぎな生態もまた、ポケットモンスター、縮めてポケモンの魅力である。

第1弾「鎧の孤島」でポケモンの育成がさらに簡単に!

 さて、ここからは『エキスパンションパス』の魅力について語っていこう。まず第1弾と第2弾に共通する魅力は、『ポケットモンスター ソード・シールド』だけでは出会えなかったポケモンたちが、それぞれ約100種類ずつ追加されるということ。ワクワク感のおかわりである。ほかには、新たな冒険の舞台、登場人物、ストーリーの追加も共通の要素だ。

 じつは「鎧の孤島」についても過去に記事でまとめていたりするのだが、かなりボリュームがあるので興味のある部分だけ読んでもらえればと思う。

 「鎧の孤島」の追加要素は、おもにポケモンバトルに関係するものが多い。とくに、“タウリン”や“ブロムヘキシン”といったポケモンを効率的に育成できる“えいようドリンク”が本来の半額以下の値段で購入できるようになったり、キョダイマックスの可能性を秘めたポケモンに飲ませるだけでそのポケモンがキョダイマックスできるようになる特別な料理“ダイスープ”が作れたりと、育成の手間をさらに緩和する要素が追加されている。

【ポケモン剣盾】いまから始める『エキスパンションパス』。その魅力を一挙にまとめて紹介!

 そもそも『ポケットモンスター ソード・シールド』ではポケモンの育成が従来よりかなり楽になっており、特別むずしい作業をせずともけいけんアメやえいようドリンク、ミントなど便利などうぐを使うだけで育成できる。本作から初めて通信対戦に挑戦したという話もよく聞く。もし少しでも通信対戦に興味があるのであれば、『エキスパンションパス』は非常にオススメだ。

第2弾「冠の雪原」には伝説のポケモンが大集合!

 第2弾「冠の雪原」のもっとも大きな特徴は、これまでに登場した伝説のポケモンがすべて集結する点だ。しかもそのすべてを捕まえられる(※バージョンごとに出現するポケモンに多少の違いがあります)。

 伝説のポケモンを捕まえるには、第2弾「冠の雪原」から新たに追加された“ダイマックスアドベンチャー”を攻略する必要がある。最大4人で協力してダイマックスポケモンとのレイドバトルを連続でこなし、最奥にいる伝説のポケモンに挑むというもの。

【ポケモン剣盾】いまから始める『エキスパンションパス』。その魅力を一挙にまとめて紹介!

 ダイマックスアドベンチャーのいいところは、レイドバトルに勝利すれば100%ポケモンを捕まえられるところ。本来、伝説のポケモンは基本的にかなり捕まえづらいポケモンだ。HPを最大限減らして状態異常にしたとしても、普通のモンスターボールで捕まえるのは非常に難しい。投げれば必ず捕まえられる“マスターボール”を使うプレイヤーが多いだろう。

 それがダイマックスアドベンチャーなら、“ウルトラボール”や“ラブラブボール”といったエフェクトがおしゃれなボールで捕まえることも簡単にできる。ボールのこだわりは置いておいたとしても、簡単に伝説のポケモンを捕まえられるのはメリットが大きい。ダイマックスアドベンチャーの詳細は以下の記事にまとめているので、ぜひチャレンジしてみてほしい。

 「冠の雪原」に登場するのは、これまでに登場した伝説のポケモンだけではない。まったく新しい伝説のポケモンも、複数登場するのだ。これらはすべて、「冠の雪原」のストーリーを進めることで捕まえることができる。

 まずは、太古の昔にガラル地方一帯を統べていたという伝説のポケモン・バドレックスと、その愛馬であるブリザポスにレイスポスだ。バドレックスは伝説のポケモンでありながら、単体だとあまり強くない。しかし、専用のどうぐ“キズナのタヅナ”を使うことでブリザポスもしくはレイスポスに跨り、バドレックス(はくばじょうのすがた)もしくはバドレックス(こくばじょうのすがた)にフォルムチェンジ。能力もかなり強くなる。

【ポケモン剣盾】いまから始める『エキスパンションパス』。その魅力を一挙にまとめて紹介!
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【ポケモン剣盾】いまから始める『エキスパンションパス』。その魅力を一挙にまとめて紹介!
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ブリザポスに跨ることでバドレックス(はくばじょうのすがた)になり、特別な技“ブリザードランス”を覚える。
【ポケモン剣盾】いまから始める『エキスパンションパス』。その魅力を一挙にまとめて紹介!
レイスポスに跨ることでバドレックス(はくばじょうのすがた)になり、特別な技“アストラルビット”を覚える。

 なお、ブリザポスとレイスポスはどちらか1匹のみ捕まえることができる。バドレックスやブリザポス、レイスポスの特徴やオススメの育てかたについては以下の記事で紹介しているので、選択の参考にしてほしい。ちなみに、バドレックスはランクバトルで使用できないが、ブリザポスとレイスポスは使用可能。

 続いては、レジエレキとレジドラゴ。レジ○○○という名前を持つ伝説のポケモンはこれまでにもレジロック、レジアイス、レジスチル、そしてレジギガスが存在していたが、新たにでんきタイプのレジエレキとドラゴンタイプのレジドラゴが加わった。

【ポケモン剣盾】いまから始める『エキスパンションパス』。その魅力を一挙にまとめて紹介!
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 2匹ともこうげき・とくこうのステータスはやや抑えめだが、特性によってそれぞれでんきタイプ・ドラゴンタイプの技の威力がかなり高くなるため、ステータス以上のダメージをたたき出す。

 なお、レジエレキとレジドラゴはどちらか1匹のみ捕まえることができる。こちらも以下の記事でそれぞれの特徴やオススメの育てかたを紹介しているので、選択の参考にしてもらえれば幸いだ。

 最後は、フリーザー(ガラルのすがた)、サンダー(ガラルのすがた)、ファイヤー(ガラルのすがた)の3匹。カントー地方に生息する伝説のポケモンであるフリーザー、サンダー、ファイヤーにそれぞれ見た目が似ているが、別のポケモン。

【ポケモン剣盾】いまから始める『エキスパンションパス』。その魅力を一挙にまとめて紹介!
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 なお、これらの3匹はひとつのソフトですべて捕まえられる。強力な特性を持っているほか、特別な技も覚えるのでバトルでも活躍してくれることだだろう。それぞれの特徴やオススメの育てかたについては以下の記事をチェックしてほしい。

 さて、「冠の雪原」のもうひとつの目玉“ガラルスタートーナメント”も紹介しよう。『ポケットモンスター ソード・シールド』に登場したジムリーダーやライバルたちに加えて、『エキスパンションパス』で登場したトレーナーたちが一挙に参戦するトーナメントだ。

 プレイヤーはトーナメント参加者の中からひとりをパートナーとして選び、タッグを組んで優勝を目指すこととなる。お気に入りのキャラクターとタッグを組めるのはもちろんこと、バトル相手になるタッグも夢の組み合わせばかり!

【ポケモン剣盾】いまから始める『エキスパンションパス』。その魅力を一挙にまとめて紹介!

 バトルの前後にはかけあいのセリフが見られるので、さまざまな組み合わせを楽しもう。ガラルスタートーナメントの詳細は、以下の記事で紹介している。

2021年は『ポケットモンスター』シリーズ25周年!

 ここまで読んでくれたなら、きっと本作の魅力を分かってくれたことと思う。以下に購入ページのリンクを貼っておこう。

『ポケットモンスター ソード・シールド エキスパンションパス』(オンラインコード版)の購入はこちら (Amazon.co.jp) 『ポケットモンスター ソード + エキスパンションパス』の購入はこちら (Amazon.co.jp) 『ポケットモンスター シールド + エキスパンションパス』の購入はこちら (Amazon.co.jp)

 ところで、来る2021年は『ポケットモンスター』シリーズ25周年を迎える記念すべき年だ。記念イベントの実施や商品の発売があるのかは定かではないが、節目を迎える年ということで本作をプレイし始めるのに絶好のタイミングと言える。というわけで、来年はポケモンを存分に楽しめる年になりますように。Have a happy Pokemon year!