年末年始といえば、人生ゲーム、トランプ、花札、麻雀などなど、家族や友だちと机を囲んでアナログゲームを遊びたくなりますよね。最近では、中田敦さんが考案し、『ラブレター』のカナイセイジ公認のもと制作されたカードゲーム『XENO』をはじめ、著名人がボードゲームをプレイする動画をYoutubeなどで見かける機会も増えてますし、なにかひとつは手元にボードゲームを持っていたいと思っている人もいるではないでしょうか。

 ボードゲームと言っても数えきれないほどの作品がありますし、おすすめを挙げたキリがありません。そこで今回は、筆者がボドゲ好き兼アニメ好きということで、アニメ作品をテーマにしたボードゲーム、カードゲームを紹介します。

 とは言え、コロナ禍で友人たちと集まるのがなかなかに厳しい状況でもあります……。ですが、アニメの世界観を楽しめるコンポーネントは見てるだけも楽しめて、ファンとしてはコレクションとして手元に残しておきたいものばかり。いざ集まれたときにプレイする用としてもご参考にしていただければ幸いです。

 

おすすめ1 “フランシュシュ”を導いて、佐賀を救え! 『ゾンビランドサガ~君の心にナイスゲームSAGA~』

 まずはアニメ『ゾンビランド サガ』を題材にしたボードゲームから。アイドルプロデューサー巽幸太郎となり、アイドルグループ“フランシュシュ”を最強グループへと導いていく対戦ゲームです。

 プレイヤーは手番ごとに、ゾンビ姿のさくらたちメンバー7人をメイクでアイドル姿に変身させたり、ゲームを有利に展開できるサポートカードやメイクなどのコストになるお金の収集、さらにはレッスンでキャラクターのレベルアップを行っていきます。そうして準備を整えてつつ、ライブを開催してより多くの得点の獲得を目指します。ライブは、得点が低めながら、役に立つ効果を持つ少人数のミニライブ、大人数を必要とするも得点が高い大型ライブの2種類。ミニライブを小刻みに重ねて得点を集めていく、または、大型ライブで一気に得点を稼ぐというような戦略も重要なカギとなります。ライブの実行は早い者勝ちなので、相手よりも先にできるのかというハラハラ感もありつつ、相手プレイヤーの行動を見て、どのライブを狙っているかの読み合いがとにかく面白い。

 実際にプレイしてすごいと感じたのは、アニメの世界観がしっかりと落とし込まれている点。プレイヤーはライブ開催に向け、戦略を立てて効率よくアクションを行っていかなければなりません。まさに幸太郎のような敏腕プロデューサー(?)をしている気分になれるます。それだけでなく、ライブやサポートカードも作中のシーンをモチーフにした効果になっていたりと、アニメファンにはたまらない要素も満載です。(“ラップバトル”では、さくらとサキの得点が2倍に……など)。とはいえ、アニメを見てなくても問題なく楽しめますし、むしろゲームをプレイしていてアニメが見たくなるはず。あなたの手腕で“フランシュシュ”を導き、佐賀を救いましょう!

【この冬に遊びたいアニメ系ボードゲーム】 『グリッドマン』、『ごと嫁』、『ゆる△キャン』などおすすめの6選を紹介。
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キャラクターをレベルアップさせれば、ライブ参加時に獲得できる得点がアップ。
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ライブカードやサポートカードは名シーンばかり。幸太郎が描かれたお金トークンは、裏面にも注目です。

商品概要

  • 商品名:ゾンビランドサガ~君の心にナイスゲームSAGA~
  • プレイヤー人数:1~4人
  • プレイ時間:10分×人数
  • 価格:3,000円[税抜]
  • 発売元:スロウカーブ
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おすすめ2 大富豪をプレイしながら『エヴァ』の世界感を楽しめる『大富豪大貧民 -ヱヴァンゲリヲン新劇場版-』

 順番にカードを出していき、いち早く手札をなくして勝ち負けを決めるトランプの定番“大富豪”。そんな一度は遊んだことがあるだろう“大富豪”のローカルルールを取り入れた”専用トランプ”であり、独自要素でこれまでにはない戦略性が味わえる『大富豪大貧民』の『エヴァンゲリオン新劇場版』バージョンです。

 カードの能力は“8切り”、“10捨て”といったおなじみのルールも健在ですが、アスカの「あんた、バカァ?」といった劇中のセリフにちなんだオリジナルルールが用意されています。また大富豪を遊ぶ際、プレイする人によっては「何だそのルールは?」というような知らないローカルルールに悩まされることがあったりなかったり……(筆者談)。ですが、カードには各能力の効果が記載されているので分かりやすく、星の数を見ればそのルールの普及度も図ることできます。“星3つのルールは今回使わない”などの調整がしやすいのも、とにかく便利。

 さらに、ゲームを盛り上げてくれるのが“アビリティーカード”。これは、毎ゲームごとに特殊レギュレーションを発生させるというカードで、“A(1)と2”の強さが同等になる”などさまざま。これを取り入れて遊ぶことで、圧倒的有利な大富豪プレイヤーが都落ちしやすくなったり、大貧民でも強気に立ち回れるたりと、ゲームとしての戦略性を高めてくれます。

 大富豪の基本的なルールさえ知っていれば、誰でもすぐに始めらますし、いつもと一味違った大富豪をプレイしたいと思った人はぜひこちらを。

【この冬に遊びたいアニメ系ボードゲーム】 『グリッドマン』、『ごと嫁』、『ゆる△キャン』などおすすめの6選を紹介。
【この冬に遊びたいアニメ系ボードゲーム】 『グリッドマン』、『ごと嫁』、『ゆる△キャン』などおすすめの6選を紹介。
カードのフレームや、セリフ部分などはキラ仕様でかっこいい!

商品概要

  • 商品名:大富豪大貧民-ヱヴァンゲリヲン新劇場版-
  • プレイヤー人数:3~6人
  • 価格:2,000円[税抜]
  • 発売元:エンスカイ
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おすすめ3 どの五つ子を花嫁にする? 『五等分の花嫁』のかわいすぎるカードゲーム『花嫁が多すぎる』

 主人公の風太郎と一花、二乃、三玖、四葉、五月たち五つ子の恋愛模様を描いたラブコメ『五等分の花嫁』(『ごと嫁』)の世界観を、カードゲームとして楽しめるのが『花嫁が多すぎる』です。こちらは、大気圏内ゲームズが手掛ける『シンデレラが多すぎる』とコラボしたもので、“手札を出してシンデレラの条件を絞り込んでいく”という基本的なゲーム性をベースに、より遊びやすい仕様でリメイクされています。

 各プレイヤーは手番が来たら、手札のカードを表向きで出して“ロングヘアーではない”、“浴衣を着ていない”といった花嫁候補の決める“ささやき”、手札を裏向きで出して花嫁度を上げる“花嫁度アップ”のどちらかを行います。それを繰り返して全員の手札が2枚になったらゲーム終了。条件に当てはまりつつ、最も“花嫁度”が高いカードを持っているプレイヤーから順に多くのポイントを獲得でき、全ラウンドを回したのち、最終的に多くのポイントを獲得したプレイヤーの勝ちとなります。

 “ささやき”の内容は手札1枚を捨てることで打ち消しが可能なのですが、手札はなるべく残しておいたほうが後々有利に。そのため、“他のプレイヤーに打ち消しをまかせたいけど、ここは確実に打ち消しておきたいんだよなぁ……”ということに悩せながら、ときには、相手の手札を予想して大胆なプレイングをしていくといった駆け引きがこのゲームの面白いところです。そうこうして推しのヒロインを花嫁にできたときは、どこか嬉しい気持ちに。ヒロインたちのイラストだけでなく、タイルやチップのデザインの含め、コンポーネントがとにかくかわいい(大事)ので、『ごと嫁』好きの人にはぜひ遊んでほしい作品です!

【この冬に遊びたいアニメ系ボードゲーム】 『グリッドマン』、『ごと嫁』、『ゆる△キャン』などおすすめの6選を紹介。
パッケージイラストは春場ねぎ氏の描き下ろし。
【この冬に遊びたいアニメ系ボードゲーム】 『グリッドマン』、『ごと嫁』、『ゆる△キャン』などおすすめの6選を紹介。
五つ子カードは制服、私服、水着、浴衣、変装の5パターンずつ用意されてます。

商品概要

  • タイトル:花嫁が多すぎる
  • プレイ人数:3~5人
  • プレイ時間:30分
  • 価格:2500円[税抜]
  • 発売元:アークライト
『花嫁が多すぎる』の購入はこちら (Amazon.co.jp)
ArclightGames公式サイト

おすすめ4 発想力でどんなアクシデントも乗り越えろ!『ゆる△キャットチョコレート』

 さまざまなアクシデントを手札のカードとアイディアを駆使してどう回避していく、即興で考えいくコミュニケーションゲーム『キャット&チョコレート』。そんな同作の『ゆるキャン△』版ということで、アクシデントは“キャンプ道具が壊れた!”、“ほしかった食材が売っていない・・・”というような作中でなでしこたちが体験した出来事の数々、さらに回避に使えうアイテムも“カレー麺”といったおなじみのアイテムや“焚き火”などのキャンプを連想したものとなってます。

 ゲームの流れとしては、“キャンプ道具が壊れた”というアクシデントに対して、アイテムカードが“ベテランキャンパー”、“バイト”、“マッチ”だった場合、「知り合いのベテランキャンパーさんのところに持っていって直してもらった」、「バイトでお金を貯めて新しいキャンプ道具に買い換えた」というように、手持ちのアイテムを絡めて回答を出すといった感じです。成功の判定は他プレイヤーに委ねられ、多数決で過半数以上の票を集めたら見事成功になります。

 プレイヤーのアイディアと発想が試されるゲームなのですが、アクシデントの中にはアイテムすべてを使わないといけないものもあり、ときには絶望的なアイテムの組み合わせで回避しないといけない場面も……。そんな時に生まれる珍回答でワイワイ盛り上がれるのが一番の醍醐味。もし作中のシーンを再現できたらならば、みんなで褒め称えてあげてくださいね。

 
 

【この冬に遊びたいアニメ系ボードゲーム】 『グリッドマン』、『ごと嫁』、『ゆる△キャン』などおすすめの6選を紹介。
【この冬に遊びたいアニメ系ボードゲーム】 『グリッドマン』、『ごと嫁』、『ゆる△キャン』などおすすめの6選を紹介。
イベントカード
【この冬に遊びたいアニメ系ボードゲーム】 『グリッドマン』、『ごと嫁』、『ゆる△キャン』などおすすめの6選を紹介。
アイテムカード

商品概要

  • 商品名:ゆるキャ△ット&チョコレート
  • プレイ人数:3~6人
  • プレイ時間:約20分
  • 販売価格:2500円[税抜]
  • 発売元:スロウカーブ
『ゆるキャ△ット&チョコレート』の購入はこちら (Amazon.co.jp)
スロウカーブ 公式サイト

おすすめ5 キャラクターのスキルを駆使してバトルを勝ち抜け! 『トリックギア-映画 この素晴らしい世界に祝福を!紅伝説-』

 『映画 この素晴らしい世界に祝福を!紅伝説』(映画『このすば』)をモチーフにした対戦型能力バトルゲーム。手札から出したトランプの数字の大きさで競い合うのですが、カズマやめぐみんたちの“スキル”を駆使してどんどん数値を底上げしていきます。そうして全員が手番を終えたらダメージチェックを行い、もっとも合計数値の高いプレイヤーのみが攻撃可能。対戦相手にダメージを与えながら自分のキャラクターを最後まで生き残らせることができれば勝利します。

 このゲームの特徴であるのがキャラクターカード選びから駆け引きが始まる点。というのも、まずはじめにプレイヤーどうしで4枚ずつカードをピックアップし、その中から3枚を選んぶことになるのですが、その組み合わせは600通り以上。好きなキャラクターたちで揃えるのもありですが、慣れてきたら、お気に入りの組み合わせを見つけていくのも楽しい要素のひとつです。

 実際にプレイしてみたところ、スキルの発動方法はカードに記載されたスート(マーク)を見て、それと同じマークのトランプを手札から切るだけと非常に簡単。それでいて、どの効果も比較的分かりやすく調整されているなという印象を受けました。しかしながら、プレイングでの戦略性もあって、使うスキルの順番と引いたカードが噛み合い、何度もスキルが重なって高得点に繋がったときは爽快感が味わえます。

 映画『このすば』をモチーフにした『トリックギア』以外にも、『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』版も発売されており、2021年1月には『 Re:ゼロから始める異世界生活』版も発売予定。ぜひ好きな作品でプレイしてみてください。トレーディングカードゲームが好きな方にもおススメです。

【この冬に遊びたいアニメ系ボードゲーム】 『グリッドマン』、『ごと嫁』、『ゆる△キャン』などおすすめの6選を紹介。
【この冬に遊びたいアニメ系ボードゲーム】 『グリッドマン』、『ごと嫁』、『ゆる△キャン』などおすすめの6選を紹介。
めぐみんとゆんゆんによる名シーンを再現できる新能力“共闘”。条件を満たすことで発動し、両方のキャラクターのスキルを合わせて使用可能に。

商品概要

  • 商品名:トリックギア-映画 この素晴らしい世界に祝福を!紅伝説-
  • プレイヤー人数:2~4人
  • プレイ時間:20~40分
  • 価格:1500円[税抜]
  • 発売元:日本卓上開発株式会社
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日本卓上開発 公式サイト

おすすめ6 グリッドマン同盟の一員となり、次々に現れる怪獣たちに挑め!『SSSS.GRIDMAN 盤上決戦』

 2018年に放送されたアニメ『SSSS.GRIDMAN』(グリッドマン)がボードゲームに! プレイヤーは作中に登場する響裕太、宝多六花、サムライ・キャリバーたち7人のキャラクターから4人を選び、10枚のカードを円形に並べた“街”を移動して、次々に出現する怪獣たちと戦っていく協力型ゲームです。怪獣たちとの戦闘はダイスバトル。有効な出目であれば攻撃成功となり、HPを削り切れれば撃破となります。怪獣の中には一人では勝てない怪獣も。そんなときは同じマスに集まることでいっしょに共闘することができ、有効な出目を増やながら倒していきましょう。そして10体の怪獣を撃破(消滅)したら“アレクシス”戦へ突入し、勝つことができれば全員がゲームクリアーとなります。

 協力型のゲームということで、本作ではプレイヤーたちで戦略を話し合うことが必須。というのも、戦闘員が一緒のマスにいないと怪獣に攻撃できない、裕太はジャンクというアイテムを使うことでグリッドマン(攻撃が当てやすい)に変身できるなど、キャラクターごとに特徴がさまざまで、それにより立ち回りもがらりと変化。だからこそ、お互いがどう動くか、どのように連携していくかを話し合って把握しないといけないのです。さらに、怪獣たちは出現した後、2ターン以内に撃破しないと消滅してしまいます。このルールがすこし厄介で、消滅した数が多いほど、最後の“アレクシス”戦がどんどん不利に。どうしても倒せない怪獣はあきらめて確実に撃破できる怪獣だけを狙っていく、そんな戦略や立ち回りも求められます。

 ゲーム中は“怪獣少女と遭遇”といったアニメの人気エピソードを元にしたイベント、アカネを動かして止まったマスに怪獣を出現させるなど、作品の世界感を楽しめる内容も盛りだくさん。アニメを観ていた人は思わずテンションが上がること間違いなしです。ちなみに、キャラクターの組み合わせによって難易度を調整できるのですが、余裕ぶって高難易度に挑戦したところ、街は怪獣だらけとなり、アレクシスにもボコされて惨敗……。なかなかにやり応えがあるので、そちらにも挑戦してみてください。

【この冬に遊びたいアニメ系ボードゲーム】 『グリッドマン』、『ごと嫁』、『ゆる△キャン』などおすすめの6選を紹介。
【この冬に遊びたいアニメ系ボードゲーム】 『グリッドマン』、『ごと嫁』、『ゆる△キャン』などおすすめの6選を紹介。
カードデザインはもちろん、デフォルメ調のキャラクター駒、アレクシスのボードなど、コンポーネントのこだわり具合がすごい!

商品概要

  • 商品名:SSSS.GRIDMAN 盤上決戦
  • プレイヤー人数:1~4人
  • プレイ時間:20~30分
  • 価格:3,000円[税抜]
  • 制作:XiSize
  • 発売:Caracol
SSSS.GRIDMAN 盤上決戦の購入はこちら (Amazon.co.jp)
XiSize 公式サイト

 というわけで、今回は6タイトルほど紹介しましたが、アニメ作品をテーマにしたボードゲーム、カードゲームはまだまだたくさんあるのが正直なところ。2020年内でも『SSSS.GRIDMAN 盤上決戦』をはじめとした多くの作品が発売されましたし、2021年4月10日~11日にはアナログゲームのイベント“ゲームマーケット2021春”も開催予定。今後もどんなタイトルが発売されるのか目が離せません。