ファミ通関連の編集者やライターが年末年始にオススメしたいゲームを紹介する連載企画。今回のテーマは、好評配信中のバトルロワイヤルFPS『Apex Legends』(以下、『Apex』)です。

【こういう人におすすめ】

  • 友だちといっしょに遊ぶゲームを探している人
  • FPSゲームをやってみたい人
  • 流行りに乗っかってみたい人

北口徒歩2分のおすすめゲーム

  • プラットフォーム:PS4、Xbox One、PC
  • 配信日:2019年2月5日
  • 配信元:エレクトロニック・アーツ
  • 価格:基本プレイ無料(アイテム課金制)
  • 『Apex Legends』公式サイト
『Apex Legends』じつはオッサンにもやさしいFPS。流行りに乗るなら今!【年末年始おすすめゲームレビュー】

 いや~最近めっちゃくちゃ流行ってますよね、『Apex』。自分のまわりでも、「『Apex』始めたんでいっしょにやりましょうよ~」みたいな話をちょくちょく聞きます。女性のプレイヤーさんもけっこういたりして、勢いがすごい。
 
 実際、先日開催されたCRAZY RACCOON CUP(プロゲーミングチームCRAZY RACCOONが主催したストリーマー大会)は、大会の本配信の同時接続者数が15万人くらいになっていたり、それ以外でも『Apex』関連の配信が軒並み盛り上がっていたりと、とにかく熱いんです。

 『Apex』は、いわゆるバトロワ系と呼ばれるタイトル。3人でチームを組み、60人の中から1位を目指すことになります。この手のゲームではソロでプレイできるものも多いですが、筆者はビビリであり、ひとりぼっちで敵と遭遇したら驚いて死んでしまうので、強制的にチームを組まされるほうがありがたいです。

 そんな本作、筆者の心をつかんだのは、“スピード感”と“音”でした。

『Apex Legends』じつはオッサンにもやさしいFPS。流行りに乗るなら今!【年末年始おすすめゲームレビュー】

ゲームの根底にある“気持ちよさ”

 『Apex』はゲームにスピード感があり、走っているだけでもなんだか楽しい。「キャラクターを操作していて気持ちがいい」んですね。いま風に言うと“キャラコンが楽しい”という感じ。キャラクターコントロール、略してキャラコンです。

 そしてもうひとつ、音です。ゲーム内のキャラクターたちはアーマーを着ていて、それを壊すと「バリンッ!」という音がするんですが、これがめちゃくちゃ気持ちがいい。やったったぞ感がすごいです。さらに、敵をノックダウンさせると「スゥン!」みたいな音がします。これもめちゃくちゃ気持ちがいい。つまり、音の演出が秀逸なんですね。

 音にはもうひとつ、弾が当たっているのがわかりやすいという利点も。世界観がリアルなFPSだと、弾が当たってもエフェクトや音がほぼ出ず、初心者の身からすると「弾は当たってるのだろうか?」みたいになることもありますが、本作はバリバリ音が出て、かつ与えたダメージも表示されるので、そんな心配は無用。そういう面で初心者にやさしいゲームと言えます。

『Apex Legends』じつはオッサンにもやさしいFPS。流行りに乗るなら今!【年末年始おすすめゲームレビュー】

キャラクターたちの個性

 初心者向けというところでは、キャラクターに能力が備わっているという点も大きな特徴でしょう。短時間のあいだ無敵になるとか、敵の位置をスキャンできるといったように、強力なものが多いです。とくに、スキャン能力などはスキルを使うだけでパーティーに有用な効果をもたらせるため、キャラクターをしっかり選べばエイム(敵を狙うこと)が苦手な初心者でも貢献しやすいというわけ。

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レイスの戦術アビリティ“虚空へ”。異なる次元を移動することで一定時間無敵になる。
『Apex Legends』じつはオッサンにもやさしいFPS。流行りに乗るなら今!【年末年始おすすめゲームレビュー】
ブラッドハウンドの戦術アビリティ“全能の目”。自身の目の前をスキャンして、敵や罠の位置を自身と味方の画面に表示させる。

 ちなみにキャラクターたちには、非常に細かい設定が付与されています。たとえば、“オクタン”を例に取ると……(キャラクターたちはバトルロワイヤルのApexゲームに参加しているという設定です)。

ある日、オクタビオ・シルバは退屈していた。いや、彼が退屈しない日は無いに等しかった。シルバ製薬CEOの息子である彼は、人生に何の望みも持たず、命知らずのスタントを披露したホログラム動画を投稿することで、視聴者の度肝を抜くことを楽しみにしていた。そしてこの日、彼は近場のガントレットに挑戦し、ゴール付近でグレネードを起爆することで推進力を得てコース記録を更新しようとしていた…。

彼は、数時間の待ち時間を経た病室で、脚の負傷によって若き無謀な日々が終焉を迎えたことを告げられた。診断に納得できないオクタビオは、旧友のアジェイ・チェに助けを求めるが、彼女からは脚の代わりとなる義肢を作るように諭される。一瞬にして走行機能を回復したオクタビオは、浅薄なスタント動画の投稿に満足できなくなり、至上のアドレナリンの奔流を求めてApexゲームへ参戦を決めた。今彼は、人類が初めて目のあたりにする死をも超越した圧巻の戦技を披露しつつ、Apex王者の座を窺っている。アリーナでは彼が退屈することはないだろう。
出典:『Apex Legends』公式サイトより

『Apex Legends』じつはオッサンにもやさしいFPS。流行りに乗るなら今!【年末年始おすすめゲームレビュー】

 要するに、グレネードの爆発で加速してレースの最速記録を塗り替えようとした結果、両足を失って義足になったというわけです。彼は名前やセリフの一部からスペイン系と予想されますが、いかにもラテンっぽいノリのいいヤツで、憎めないバカ野郎みたいな感じ。走りかたもバタバタしていてユーモラスです。

 ちなみに、アジャイ・チェというのはゲーム内に登場するライフラインのこと。キャラクターたちはゲーム中もいろいろと喋って情報を教えてくれたりするんですが、オクタンとライフラインは仲がよさそうなところを見せてくれます。反対に、キャラクターどうしが犬猿の仲(親を殺されたとか)の場合も。『Apex』が好きになると、こういったところも楽しみになってきます。

オッサンでも楽しく遊べます

 記事のタイトルにした“オッサンにやさしい”という点についても触れておきましょう。FPS系ゲームは、弾を2~3発食らったらやられてしまうというものが多く、戦闘時間が短いため、反射神経の勝負になりがちです。そのため、とくにプロシーンでは反射神経が冴えていると言われる10代~20代前半の選手が多く、それを超えると引退、というケースも少なくありません。

 しかし本作は、キャラクターの体力が比較的多め。そのため戦闘の時間も長くなり、1回の戦闘が30秒~1分程度かかることもザラにあります。つまり戦闘中に考える時間があるので、オッサンが得意とする知識や経験といった領域での長所を出しやすいんです。本作のプロシーンにおいて、30代の選手が少数ではあるものの活躍していることが、その証左と言えるでしょう。実際、2020年現在で38歳となり、かつFPSタイトルはほぼ初挑戦である筆者も、ダイヤランクを目指して毎日楽しくがんばっています。

『Apex Legends』じつはオッサンにもやさしいFPS。流行りに乗るなら今!【年末年始おすすめゲームレビュー】

いまから始めたくなった人はココを読んで

 というわけで『Apex』のご紹介でした。本作は基本プレイ無料ですから、気になった方は、とりあえずインストールして遊んでみることをオススメします。ゲームを始めたてのころは、同じような実力の方とマッチングしやすいようになっているので、ライトに楽しめるはず!

 使うキャラクターは、能力とか見た目とかで自由に決めて、楽しく遊びましょう。ただし、もし迷う場合は、ブラッドハウンドかジブラルタルをオススメします。

 ブラッドハウンドは先述のスキャン能力の持ち主なので、とりあえずスキャンさえしておけばパーティーの役に立ちます。アルティメットアビリティを発動すると、スキャンできる間隔が短くなるので、戦闘時に使うといいでしょう。

『Apex Legends』じつはオッサンにもやさしいFPS。流行りに乗るなら今!【年末年始おすすめゲームレビュー】

 ジブラルタルは、とにかくフィジカルが強い! 銃を覗き込んで撃つ際に、ダメージを一定量防ぐ“ガンシールド”と、受けるダメージを軽減する特性“鉄壁”が相まって、とにかく固いです。体がデカくて弾が当たりやすいという欠点はあるものの、初心者どうしの撃ち合いならば長所のほうが勝るはず。さらに、外からの攻撃を完璧に防ぐ“プロテクトドーム”も強いです。ドームの使いかたで差が出るキャラクターなので、やり込むほどに上達を感じられるはず!

『Apex Legends』じつはオッサンにもやさしいFPS。流行りに乗るなら今!【年末年始おすすめゲームレビュー】

 それともうひとつ。家庭用(ないしPC版コントローラー)でプレイしようと思っている人は、以下の設定を変えておくといいでしょう。これによって遊びやすくなりますよ~。

 まずは視界(視野角)。画面が見える範囲で、これが広がるとスピード感も増しますが、そのかわりに敵のキャラクターは小さくなります。90以上がオススメで、100派、104派、110派などいくつかの派閥がありますが、筆者は90。理由は、最強プレイヤーのひとりであるRasさんが90だから。長いものには巻かれていく。

 続いて、“スプリント時の視点のゆれ”を“小”にし、オートスプリントを“オン”に。走ることが多いゲームなので、オートスプリントのほうがやりやすいです。また、スプリント時の視点のゆれは、小さいほうが3D酔いをしにくくなります。

 そのほかにも、操作設定を変えたほうがいいとかいろいろあるんですが、そのへんはゲームにもっと興味が出てきたら、いろいろ試してみてください。

 最後に、ファミ通のYouTubeチャンネル“ファミ通TUBE”では、『Apex』の動画を不定期でお届けしています。気になった方はぜひ観てみてくださいね!

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