NEOWIZは2020年12月18日にMMORPG『BLESS UNLEASHED』PC版のメディア向けオンライン説明会を実施した。
『BLESS UNLEASHED』は、かつてサービスされていたMMORPG『BLESS』の世界観や設定・登場人物を一部共通にしつつ、別の開発スタジオで制作されたオープンワールドのMMORPG。2020年3月に北米・ヨーロッパ向けにXbox One版がリリースされ、同年10月22日にプレイステーション4版がリリース。Xbox OneにおけるTop free gamesランキングで2位を記録するなど、十分な支持を獲得している。
PC版の『BLESS UNLEASHED』はNEOWIZが運営し、リリースは2021年内を予定。Steamほか、多数のプラットフォームでサービスが予定されている。
今回のオンライン説明会の時間は約40分間。本邦初公開となる、約5分間の日本語ローカライズ版テストプレイ映像と合わせて、ゲームの核となるシステムが紹介された。
臨機応変な操作でキャラクターを自由自在に操るバトル
テストプレイ映像で確認できたおもな要素は以下の4点。
- 1.ノンターゲティングMMO
- 2.巨大なフィールドボス
- 3.焚き火
- 4.宝箱探し
まずは、本作のキモとなる“ノンターゲティングMMO”に関して。本作の戦闘は、WASDで移動しつつ、目標にエイムを合わせて攻撃を行うノンターゲティングシステムを採用。これによりアクション性と戦略性に富んだバトルを体験できるという。
メイジによる実機プレイ映像では、敵にエイムを合わせながら氷魔法で攻撃する様子が確認でき、離れた場所から通常攻撃（魔法）を連打しながらコンボをつなげつつ、ときには強力なスキルで攻撃。敵の近接攻撃は前転で回避するといった戦闘シーンがくり広げられた。
また、エイムがしっかりと敵を捉えている間は攻撃目標を表すロックマークが表示。しかし、少しエイムがずれるとすぐにロックが外れて攻撃を空振りする光景もあり、プレイ時にはプレイヤーの操作テクニックが重要となるように感じた。
マジで見上げる巨大なフィールドボス
筆者的に今回のテストプレイ映像で印象的だったのが“巨大なフィールドボス”。ダンジョンやアリーナなどに現れる強力なボスであり、ソロでも倒せる個体から、4～5人の仲間と協力しなければ倒すのは難しい個体まで、さまざまな種類のボスが用意されているという。
その中から、今回はキービジュアルにも登場している巨人型のモンスターと同種の敵を見させてもらったのだが……。
とても、でかい。とにかくでかい。視点操作して見上げなければ首の上が見切れてしまうほどであり、冒険中にコレと対峙した時には、自分だったらとりあえず遠巻きに様子を伺うしかできないほどビビってしまうだろう。
さらに、今回の映像では確認できなかったが、ボス戦ではコマンドを押して行動する、いわゆるQTE（Quick Time Event）のシステムを搭載。基本的には敵の強力な特殊攻撃が発動する際にQTEが始まり、コマンド入力に成功で回避、失敗でダメージを喰らうことにもなる。ただ攻撃するだけではない戦闘のスパイスとなりそうだ。
こういった巨大ボスと対峙し、戦略を練り、打倒する……。そんなバトルを仲間と協力してできることを想像すると、いまからワクワクしてしまう。
焚き火を拠点にオープンワールドを冒険
広大なオープンワールドも本作の醍醐味。その冒険を支える要素となるのが“焚き火”で、これは戦闘地帯や街付近に設置されている。ここでは、敵を倒したときに入手できるドロップアイテムで料理したり、その料理を仲間たちとシェアすることで体力回復などを行える。
さらに、焚き火の周辺にいれば時間はかかるが自動的に体力が回復するので、冒険の拠点としてプレイヤーが集まる場所となるだろう。
そして、広大なマップ探索をより楽しめる要素として、各地には“宝箱”が点在。宝箱にはただアイテムが入っているだけでなく、“カバンの欠片”という特殊なアイテムも眠っている。このアイテムを必要個数集めて、指定のNPCに納品することでインベントリが拡張されるという。
戦闘を楽しみつつ、ときには宝箱を追い求めてフィールドのあちこちを探しまわる、トレジャーハンターのような冒険も楽しめるだろう。
『BLESS』から遺伝子を継ぎ、別タイトルに昇華
システム紹介後に実施された質疑応答では、映像だけではわからない細かな部分も語られた。まず、世界観を共有している『BLESS』との違いについてだが、これは“世界観を共有しているだけの、まったくの別物”といった解答をいただいている。
実際にUIを始め、パッと見でわかる部分からすでに大きく異なるほか、『BLESS』にあったふたつの陣営や、種族によるスタート地点の差なども撤廃。シナリオも一部分を共有はしつつ、その内容はより練りこまれ、ボリュームも膨大なものに進化を遂げているとのこと。もはや、変化していない部分を探すほうが難しいほどだろう。
キャラクターメイキングでプレイヤーが選べる種族は、人間、マスク、ループス、エルフの4種類。それぞれ『BLESS』で登場した種族がもとになっている。なお、クラスによって種族は固定とのこと。
詳しくは語られなかったが、今回のテストプレイで操作されていたのはエルフで、メイジが選ばれていたところから、おそらく魔法系の攻撃が得意な種族と推測される。こういった、種族＋職業の組み合わせにより、プレイスタイルはもちろん、パーティー内の役割も大きく変化していくに違いない。
フィールドは基本的にはオープンワールドで、各種ダンジョンはインスタンスダンジョン（一定人数のプレイヤーが参加できる別の空間）になるとのこと。なお、ダンジョンはオートマッチングシステムを搭載し、気の合う仲間を集めて挑むこともできるし、その場で集まったプレイヤーとともに攻略もできるそうで、基本的にソロプレイをする筆者のようなプレイヤーには朗報だ。
そして、MMORPGのファンには気になるエンドコンテンツに関して伺ったところ、「まだ詳細を明かすことはできない」としつつ、PvP以外のコンテンツも幅広く用意されているという。
また、北米・ヨーロッパ向けリリースされているコンシューマー版との違いに関しては「Xbox版の内容をフィードバックしたもの」となる予定とのことなので、まずは2021年1月10日までテスター募集を行っているクローズドβテストに期待したい。
