たまたま使った“ぜになげ”が強すぎて驚愕した思い出
いまから28年前の1992年(平成4年)12月6日は、スーパーファミコン用ソフト『ファイナルファンタジーV』が発売された日。
『IV』に続いてスーパーファミコンで発売された『V』。『III』のジョブシステムを進化させたような“アビリティシステム”が特徴でした。これはジョブが固有のアビリティを覚えるというもので、覚えたアビリティはほかのジョブのときでもセットして使用することができました。
戦闘を重ねて新しいアビリティを習得したり、ジョブとアビリティの組み合わせを考えるのが楽しかったですね。自分は当時、小学生でしたが、このアビリティシステムがおもしろすぎてエグいぐらいの時間プレイしました。全キャラクターをレベルマックス、ジョブも全マスターしましたが、代わりに入っていた地元のサッカークラブの練習をサボりすぎてレギュラーは外されました。でも後悔はしていません(笑)。
アビリティでは忍者の“にとうりゅう”と狩人の“みだれうち”を組み合わせが強いことがわかったときなどは、すごくうれしかったですね。「俺は天才かもしれない」と。あの8回攻撃が爽快だった……。
ただ、侍の“ぜになげ”が強いことが分かってからは、そればかり使ってボスを倒していました。いまだったら自重して自分でゲームバランスを調整してプレイするかもしれませんが、当時は子どもだったので気にせず“ぜになげ”でラクラクにクリアーしていました(笑)。
物理攻撃で攻撃すると“リターン”の魔法で戦闘開始時に戻される“すべてをしるもの”など印象的なボスもたくさん登場しますが、なかでも印象的だったのはラスボスよりも強い“オメガ”と“しんりゅう”。
どうやって倒そうか迷っていたときに、たまたま読んだジャンプの『こち亀』で署長が両さんにオメガの倒しかたを聞いていて、詳細に説明されていたことにビックリした記憶があります。攻略本などではなく、『こち亀』で攻略法を知ることになるとは……。
ストーリーはクリスタルが破壊されたことにより甦った暗黒魔道士・エクスデスを倒すため、主人公のバッツたちが旅をするストーリー。バッツが親しみやすい性格ということもあり、愛憎渦巻く『IV』や世界が崩壊する『VI』に比べて明るい雰囲気になっていました。
最初に旅をする第1世界とエクスデスのいる第2世界、ふたつの世界が混じり合った第3世界があり、それぞれフィールドのBGMが違うのも印象的でした。
また、全体的には明るい雰囲気ですが、物語の途中にはパーティキャラクターのひとりが壮絶な死を遂げる展開も。仲間や孫を守るために、ひとりでエクスデスに挑む姿は胸を打つものがありました。
そして忘れられないキャラクターと言えば、エクスデスの部下であるギルガメッシュ! 敵でありながらどこか抜けている彼は愛すべき人物でした。それだけに彼のラストは切なかったなぁ……。
そんな『V』ですが、200年後を描いたストーリーがOVAの形でリリースされました。全4巻で発売されたのですが、はたしてこの作品を覚えている人はいるでしょうか……? 世界観がアジアンテイスト(?)にガラリと変わっていて当時はビックリしましたが、冒険活劇を主題としたテーマはよかったですし、また観たいのでBlu-ray化とかしてくれないかなぁ……。