エレクトロニック・アーツの人生シミュレーションゲーム『シムズ4』で、2020年11月13日(※)に発売されるエクスパンションパック“Snowy Escape”を先行体験したので、その内容をご紹介しよう。(※Origin以外では14日配信)
このエクスパンションパック、“日本をテーマにしたワールドでウィンタースポーツを楽しめる”という体の内容なのだが、予想以上に日本過ぎる内容だった!
新たな移住可能ワールド“コモレビ山”
本エクスパンションパックを導入すると、新たなワールドとして“コモレビ山”が追加される。ウィンターリゾートだけでなく、付近の街も用意されていて、家をレンタルしてバケーションするのも、買って移住するのも可能だ。
家に上がる時は靴を脱げ! 温泉入る前に一回流せ! 独自ルールをわざわざ開発
多少のカオスな出来事は許容されるシムの世界だが、日本テーマのワールドを導入するにあたって、開発チームはエレクトロニック・アーツ社内の日本出身者などが所属する社内グループにコンタクトを取り、「どういう描写なら失礼にならないか、どれぐらいシム流にディフォルメしてもオーケーか」といった助言を得たという。
このため本エクスパンションのためのルールや法則もわざわざいろいろ用意されていて、例えばシャワーで一回流さずに温泉にいきなり入ると湯が汚れてしまったり、玄関を上がったら靴を脱ぐようになっていたりする(室内ではスリッパ履きといった設定も家ごとに可能)。まぁ、浴衣着たシムが突然夏祭りの最中に腕立てして筋トレし始めたりするけど、そこはシムズ成分ということで。
ゆるキャラも日本的ジャンクフードもガチャもアリアリのアリの日本文化描写
「浴衣? 冬のDLCなんじゃないの?」と思った人もいるかもしれないが、週末には大体何かしらお祭りが行われていて、その中には夏祭りっぽいものも存在し、浴衣を着用可能。そうこのDLC、ぶっちゃけウィンターバケーション成分よりも日本描写の方にかなり気合が入った内容となっている。
コモレビには“ヤマちゃん”というゆるキャラが存在するし、自販機や露店に行けば“テリマヨホットドッグ”などの日本的フードが勢揃い。ガチャガチャもあって小さいフィギュアをコレクションしたりもできる。
鍋パは超安定。腹を満たしながら交流しやがれ!
家具アイテムにはコタツや鍋も追加されており、友達に鍋を振る舞ってもてなすことができる。通常の料理でもてなす場合と違って取り分けも必要ないし、勝手に談笑しながら作って食べて腹も交流欲求も満たされるので、交流ツールとしてかなりいい感じ。こういうのジャパンでは「コスパガイイ」って言うんだろ?
伝統文化の方面は控えめ
海外のゲームメーカーが「日本テーマのワールドに住む」というテーマに取り組むとオリエンタル描写全開にしそうなところだが、あくまで現代の生活文化に近いところにフォーカスされているのはちょっと興味深いところ(海外から見たオリエンタル描写全開になるのは避けたらしい)。
とはいえ伝統文化が皆無なわけではなく、小高い山の上の神社まで散歩できたり、その先で絵馬を書いたりはできる。
意外とデカそうな新要素“ライフスタイル”と“メモリー”
このエクスパンションでは“ライフスタイル”と“メモリー”という新要素が追加される。
ライフスタイルは“特質”のように、シムの行動に対する反応を規定するもので、16個が登場する。シムの作成時などに選ぶ“特質”と似ている部分もあるが、ライフスタイルはシムの経験によって形成されるもの。いろんなシムと出会ったり、プレイヤーが指示を出していく中で、繰り返された習慣や癖などがライフスタイルへと成長する。
例えば筆者のシムはあまり交流せずにビデオゲームばかりしていたので、気付けばインドア派で独身を謳歌するライフスタイルを獲得していた(筆者本人のライフスタイルをかえりみずに「ソレは駄目だろ」と言ってしまった)。
なお望まないライフスタイルを獲得してしまった時は、そのライフスタイルを促進する行動を避けるようにしてみるとか(ライフスタイルの内容によっては嫌がられることもある)、お金を払ってライフスタイルコーチを雇って矯正するとか、特質のようにリセット薬を買って解決するといった手がある。またオプションでライフスタイル要素そのものをオフにすることも可能だ。
一方のメモリーは、シム同士が交流する中で経験した記憶が残るもの。内容によってそのシムとの後の関係にも影響してくるという要素になっている。