いまから29年前の1991年(平成3年)9月21日は、PCエンジンDuoが発売された日。

 PCエンジンDuoは、NECホームエレクトロニクスから発売された据え置き型ゲーム機。1987年10月30日に発売された据え置き型ゲーム機PCエンジンと、本機より後の1991年12月13日に発売された周辺機器SUPER CD-ROM2(スーパーシーディーロムロム)の機能を一体化させたマシンとなる。既存機種であったCD-ROM2(シーディーロムロム)よりもメモリが4倍に強化されていたため、頻繁な読み込みをある程度軽減させることができ、起動の際にはシステムカードも不要だった。59800円もするフラッグシップモデル的な高級マシンだったこともあって、当時は欲しくても手が出なかったゲームファンが多いのではないだろうか。

PCエンジンDuoが発売された日。PCエンジンとSUPER CD-ROM2の機能が一体化した、グッドデザイン賞獲得の高級マシン【今日は何の日?】

 筆者はすでにノーマルのCD-ROM2を持っていたが、ゲームキッズ的にはそれでも買いたくなる逸品で、シュッとした黒いボディーがひどくかっこよく見えて欲しくて欲しくてたまらなかった記憶がある(笑)。筆者の所持していたPCエンジンでDuoと同等の性能を確保するには、CD-ROM2を装着したうえにスーパーシステムカード(ソフト1本くらいの値段で別売り)を挿さねばならず、見た目がわりと残念だったというのも大きく影響していたかもしれない。ちなみに、本機は1991年のグッドデザイン賞を受賞している。

 PCエンジンというのはやたらと派生バージョンが発売されていたハードで、本機も例外ではない。PCエンジンDuoだけでもほかに、廉価版に当たるPCエンジン Duo-Rと、6ボタンのコントローラーが同梱されたPCエンジン Duo-RXのふたつの派生バージョンが存在。マイナーチェンジではあるが、本体デザインにも手が加えられているのが凝っていた。幼かった筆者的には「PCエンジンファミリーはどこまで増えるんだ……」という感想だったが、案外同じような意見を持ったゲームファンもそこそこいたのではないかな。なお、PCエンジン Duoが発売された前日にあたる、1991年12月12日にはメガドライブ用の周辺機器メガCDも発売されており、家庭用ゲームのCD-ROM機が初めて競合。このときから、ゲームファンのCD-ROMに対する関心もより強くなっていった模様。

PCエンジンDuoが発売された日。PCエンジンとSUPER CD-ROM2の機能が一体化した、グッドデザイン賞獲得の高級マシン【今日は何の日?】
こちらはPCエンジン Duo-RX。

 1994年3月12日には、PCエンジン Duoの2メガのメモリを18メガへと増強する“アーケードカード DUO”が発売となった。これは当時大ブームだった対戦格闘ゲームの移植に対応するのがおもな役割で、『餓狼伝説2』や『龍虎の拳』、『ワールドヒーローズ2』などのアーケードカード専用のタイトルも多数発売されていた。SUPER CD-ROM2用の一部のタイトルは、アーケードカードで起動すると読み込みがスピーディーになるなどの利点もあったようだ。

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