ファミ通関連の編集者がおすすめゲームをひたすら語る連載企画。今回のテーマは、パズルRPG『パズル&ドラゴンズ』です。

【こういう人におすすめ】

  • パズルゲームが好き
  • モンスターの収集&育成、チーム編成に興味がある
  • 通勤や通学など、ちょっとした空き時間にゲームを楽しみたい

※本稿は週刊ファミ通2020年7月2日号(2020年6月18日発売)の特集“いまこそ絶対に遊ぶべき46のゲーム”をWeb用に調整したものです。

ミート加藤のおすすめゲーム

『パズル&ドラゴンズ』

  • プラットフォーム:iOS、Android
  • 配信日:2012年2月20日
  • 配信元:ガンホー・オンライン・エンターテイメント
  • 価格:基本プレイ無料(アイテム課金制)
  • パッケージ版:なし
  • ダウンロード版:あり
  • 『パズル&ドラゴンズ』公式サイト

【スマートフォンアプリ】パズル&ドラゴンズ 公式PV

 はい、「いまさら『パズドラ』かよ!」って突っ込みたいお気持ち、よくわかります。なんせ、iOS版が配信されたのは2012年2月20日(Android版は同年9月18日に配信)。8年前ですよ8年前。当時、もちろん編集部でも話題になっていたし、実際盛り上がっていたのも承知。でもプレイすることはなかったのですよ。なぜならガラケー所持者だったから。世間はスマホに移行していましたが、頑固にガラケー。

 そんな私が世間の流れに逆らえず、スマホを手にしたのが2017年。iPhone 6sを手に入れ、いよいよ『パズドラ』デビュー……とはならず、ここでも頑固に「ゲームはコントローラを使ってやるもんだ!」の精神を発揮し、すべてのソシャゲをスルーする始末。そんな頑固なおっさんが、2018年8月のお盆休み、ゲーム機のない実家で暇な時間を過ごすわけです……。

 で、閃いた。「手もとにスマホというゲーム機があるじゃない!」と。そこで最初に浮かんだタイトルが、『パズル&ドラゴンズ』。もともとパズル好きだし、数多くのゲームアワードを受賞していたのも知っているし、ゲームは基本無料で遊べるし、そんなわけで、遅すぎるソシャゲデビューは2018年8月15日。お盆期間限定の暇つぶしで始めたわけですが、気が付けば毎日ログインして底なしの『パズドラ』沼にどっぷり。『パズドラ』、恐ろしい子。

 いやだってね、パズルとRPGの融合ですよ。しかも恐ろしく完成度が高い。そりゃおもしろいに決まってる。時間泥棒が過ぎるので、なんなら始めたのを後悔するくらいおもしろい。ダンジョン(ステージ)をクリアーしながらシステムを理解し、パズルの腕が上がっていき、モンスターに愛着が出てしまったら、もうダメ。プレイ欲求が止まらない。徐々に難しくなるダンジョンに立ち向かい、成功と敗北をくり返し、ランクを上げ、イベントをこなし、ガチャなどで新モンスターを入手、そして新たなダンジョンに潜入、という無限ループ。

 おかげで、ゲームプレイに必要なスタミナ(時間で回復)が「溢れたらもったいない!」というヤバい(?)メンタルを獲得。片道1時間オーバーの通勤時間をほぼ『パズドラ』に捧げ、時間が空けばダンジョンに潜り、やり込み気質を発揮して寝る時間を削ってプレイすることもあったような。その結果、気が付いたらランクはわりと、いやかなり上位の933(2020年6月2日現在)に。どうしてこうなった……。

『パズル&ドラゴンズ』アラフィフ(当時)のおっさん、『パズドラ』始めたってよ!【推しゲーレビュー】

 プレイしてまず感じたのが、ゲームの根幹となるパズルのクオリティーの高さ。『倉庫番』(PC:FM-7版)あたりを皮切りに、これまでもさまざまなパズルゲームを遊んできましたが、「コントローラなしでよくぞここまでおもしろいシステムを発明したなあ」と、感心しきり。基本は任意のドロップを選択し、ひと筆書きのように移動させながら同じ色のドロップを縦横3つつなげて消すだけ。パズル好きなら感覚的に理解できる、シンプルなルール。

 で、このドロップの動かしかたがじつに奥深く、簡単だけどほどよく難しい。最初は適当でオーケーですが、ゲームを進めていくとコンボ(連鎖)を増やし、消しかたを工夫しないとクリアーできない絶妙なゲームデザイン。スムーズにドロップを動かして狙い通りにコンボを決めたときの快感や、何度も失敗したダンジョンをクリアーしたときの達成感たるや。

 また、パズルには運の要素(盤面の配置や落ちてくるドロップの種類など)が絡んでくるので、あえなくゲームオーバーになることも多々。これがめちゃめちゃ悔しくてリトライのモチベーションになったりします。もちろん、ミス→ラッキーコンボが決まるなんて笑いが止まらないこともよくあって、飴と鞭のバランスも秀逸。

 ちなみに、パズルには組みかたの定跡があるので、これを知らないとおそらく途中で行き詰まります。そんなときは“パズドラ 積みかた”などで検索すると、先人の知恵が山ほど出てきて便利。というか、検索すれば攻略サイトだらけで超便利。私もお世話になっております……。

 このパズル部分だけでも十分満足できる仕上がりなのに、モンスター収集&育成、チーム編成というRPG要素が、おもしろさを加速。もともと思考系のゲームが好きってのもありますが、リーダー1体とサブメンバー4体を吟味してチームを編成する時間が楽しくてしょうがない。挑戦するダンジョンの特徴を考慮してモンスターを選択し、熟考して完成させたチームが狙い通りにハマったときの“してやったり感”も存分に堪能できます。

 モンスターの数が膨大で、なかなか狙ったモンスターをゲット(おもにガチャ)することはできませんが、手持ちで代替えのモンスターを探すのもまた一興。レベルを上げて素材を集め、手塩にかけて育てたモンスターを進化させたときは、喜びもひとしお。モンスターに愛着が湧きまくりです。そのうち、モンスターの能力をチェックしているだけでニヤニヤできるようになりますぜ……。

『パズル&ドラゴンズ』アラフィフ(当時)のおっさん、『パズドラ』始めたってよ!【推しゲーレビュー】

 そんなわけで約1年10ヵ月プレイしていますが、この原稿を書いている途中でも飽きずにログイン。もちろん『パズドラ』がおもしろいってこともありますが、何かしらやることがあるのも見逃せないポイント。新規イベントが定期的に配信され、人気コンテンツとのコラボガチャで新キャラクターが登場。既存モンスターの能力修正や進化もよく行われるため、いわゆる最強チームは定期的に変化。8周年を迎えたいまでもシステムをアップデートし続ける運営チームには、今後もがんばっていただきたい所存。

 さて、『パズドラ』に興味を持ったそこのあなた。無課金でも十分楽しめるので、暇つぶし感覚でダウンロードしてみては? 完全にノーリスクです。そのつもりで始めてこんな仕上がりになったおっさんもいるので、深みにハマっても自己責任で! ちなみに、上の“ランキングダンジョン”の写真は、ランク900到達のタイミングで初王冠ゲット記念のスクショです(笑)。