2020年8月8日～9日、ライアットゲームズはオンラインゲーム大会“Mind Masters 2020 FINAL”（マインドマスターズ2020 ファイナル）を開催した。競技タイトルは『レジェンド・オブ・ルーンテラ』（以下、『LoR』）と『チームファイト タクティクス』。どちらも『リーグ・オブ・レジェンド』の世界観から派生した頭脳戦ゲームだ。
1日目は対戦型カードゲーム『レジェンド・オブ・ルーンテラ』（以下、『LoR』）の決勝大会が実施された。本稿では熱戦がくり広げられた本大会の様子をリポートする。
ルール
- クライアントのバージョンは1.7
- 各選手は地域かぶりなしでふたつのデッキを用意
- 2ゲーム先取
- 勝利したデッキは再使用不可で、ふたつのデッキで勝つ必要がある
- ゲームに負けた場合は、デッキ変更可
- 配信は5分のディレイ
各選手の使用デッキ
aclon選手
ノクサス、フレヨルド
ピルトーヴァー＆ゾウン、ビルジウォーター
economica選手
ノクサス、フレヨルド
ピルトーヴァー＆ゾウン、ビルジウォーター
raasai選手
ノクサス、フレヨルド
シャドウアイル、ビルジウォーター
ルーチェ選手
ノクサス、ピルトーヴァー＆ゾウン
デマーシア・ビルジウォーター
準決勝戦 第1試合 aclon選手 vs raasai選手
ゲーム1
aclon選手（デッキ：ノクサス・フレヨルド）
raasai選手（デッキ：シャドウアイル、ビルジウォーター）
「オーメンホーク」が手札になく、理想的な立ち上がりとはいかないaclon選手。一方、raasai選手は上場のスタートを切った。raasai選手が若干有利のまま試合は進み、ラウンド4でaclon選手は「アッシュ」、raasai選手は「マオカイ」と、お互いにチャンピオンをくり出す。
続くラウンド5で、aclon選手の「精算」が炸裂し、raasai選手のすべてのユニットの撃破に成功！ 大きく不利になったraasaiは、「不死者の握撃」などを駆使して耐えるも、aclon選手の「ファロン隊長」がフィニッシャーとなり決着。
デッキに1枚しかない「精算」におびえずにプレイしたraasai選手だったが、それが裏目になる結果となった。
ゲーム2
aclon選手（デッキ：ピルトーヴァー＆ゾウン、ビルジウォーター）
raasai選手（デッキ：シャドウアイル、ビルジウォーター）
手札の状態もよく序盤から攻め続けるaclon選手に対し、raasai選手はネクサスの体力を削られないように努める。aclon選手は「サーモジェニックビーム」などを積極的に使用して押し切ろうとするが、体力回復効果を活かしてraasai選手は冷静に耐え続けた。
そんな中、ラウンド7でraasai選手が“ディープ”を発動して「ノーチラス」がレベルアップ。一挙に13ものダメージを叩き出した。どちらがトドメを刺しきれるか、白熱の攻防が続いたが、aclon選手の「荒波のレックス」すら耐えきったraasai選手が、ディープ発動後の強さを存分に発揮して勝利。
ゲーム3
aclon選手（デッキ：ピルトーヴァー＆ゾウン、ビルジウォーター）
raasai選手（ノクサス、フレヨルド）
aclon選手からしたら、デッキ相性的には決して有利とは言えない3戦目。raasai選手はこれぞノクサス、フレヨルドという立ち回りで序盤から盤面を制していった。さらに、raasai選手は1枚しかデッキに入れていない「ファロン隊長」を最初からキープしており、最後に押し切る局面までの隙はない。
一方のaclon選手は、小粒なユニットでダメージをできる限り受ける抑えつつ、「エズリアル」レベルアップの準備を着々と進めた。攻めるaclon選手、いなすraasai選手。試合が転機を迎えたのはラウンド8の終盤。raasai選手は「スタティックショット」でaclon選手のユニットを4体から2体に減らしつつ、「荒波のレックス」のドローに成功。ラウンド9で即座に「荒波のレックス」を召喚し、流れを一気に引き寄せた。
raasai選手は「ファロン隊長」を召喚時に生成された「皆殺しの斧」を使えば勝利という局面までaclon選手を追い詰めるも、冷静かつ的確なダメージ計算を見せたaclon選手が勝利し、決勝へと駒を進めた。
※2020年8月10日16:50 表記に誤りがあったため修正いたしました。
準決勝戦 第2試合 ルーチェ選手 vs economica選手
ゲーム1
ルーチェ選手（デッキ：ノクサス、ピルトーヴァー＆ゾウン）
economica選手（デッキ：ピルトーヴァー＆ゾウン、ビルジウォーター）
「愛し子」を2体召喚するルーチェ選手だが、economica選手は「ジャギドの解体屋」で対抗して有利な状況を築く。ルーチェ選手は、積極的に手札を消費し、ラウンド4での「ジンクス」のレベルアップを狙った。レベルアップには成功したものの、いいカードを引けなかったルーチェ選手に対し、どんな状況でも対応できるような手札が揃っているeconomica選手。ルーチェ選手は「身体拡張した実験者」を使っての逆転を図るも状況は好転せず、冷静なプレイを続けたeconomica選手が勝利。
ゲーム2
ルーチェ選手（デッキ：ノクサス、ピルトーヴァー＆ゾウン）
economica選手（ノクサス、フレヨルド）
「オーメンホーク」を立て続けに召喚するeconomica選手に対し、デッキの特徴でもある「愛し子」が大活躍してつぎつぎとネクサスにダメージを与えていくルーチェ選手は、「ゾウンの悪童」や「ドレイブン」でさらに盤面を強化。economica選手は、2枚のスペルを使って「ドレイブン」の処理には成功するものの、不利な状況は続いた。
ラウンド5で「ジンクス」を引いたルーチェ選手は、即座に召喚からのレベルアップに成功。ネクサスへの攻撃を執拗に続け、ラウンド6でトドメを刺しきった。
ゲーム3
ルーチェ選手（デマーシア・ビルジウォーター）
economica選手（ノクサス、フレヨルド）
「クラウドフィールドのシスリア」や「戦場の料理人」を召喚したルーチェ選手の攻めはテンポがよかった。一方のeconomica選手は、「ホラ話」からの「激昂したイエティ」で盤面を取り返そうとする。
ラウンド3では、ルーチェ選手が強気で「ミス・フォーチュン」を召喚するも、economica選手は「トリファリアンの野心家」での処理に成功。しかし、ルーチェ選手はラウンド4でふたたび「ミス・フォーチュン」を召喚。economica選手は「淘汰」は手元にあったものの、使用する前に「ミス・フォーチュン」が強化され、今度は倒すことができなかった。
とはいえ、盤面はeconomica選手が若干有利。転機が訪れたのはラウンド6だった。ルーチェ選手は「クイン」を召喚し、economica選手はその「クイン」を「セジュアニ」で凍結。難を逃れたかと思いきや、「クイン」に呼び寄せられた「ヴァロール」と「スライド」を活用したルーチェ選手は「ミス・フォーチュン」をレベルアップさせたのだ。
economica選手は、ラウンド7以降もこの「ミス・フォーチュン」を倒す手段が見つからず、ルーチェ選手が決勝に歩を進めることとなった。
エキシビションマッチ
決勝戦までのインターバルでは、6名の吉本芸人によるエキシビションマッチが行われた。未プレイの状態からスタートた“ロンブー亮とノンスタ井上が伝説を作る ルーンテラ冒険記”の集大成とも言える試合だ。ロンブー亮チームとノンスタ井上チームの練習時の戦績は1勝1敗。果たして勝利はどちらの手に!?
ゲーム1 パンチ浜崎（ザ・パンチ） vs 上田歩夢（グッドウォーキン）
継続してプレッシャーをかけ続けるパンチ浜崎さんに、なんとか対抗しようとする上田さん。しかし、最後は「ミス・フォーチュン」の発動効果によってパンチ浜崎さんが強引に勝利をもぎ取ることに。ロンブー亮チームが幸先のいいスタートを切った。
ゲーム2 福島善成（ガリットチュウ）vs 藤本淳史（田畑藤本）
「ティーモ」を警戒するあまりに不利なトレードを続けてしまった福島さんに対し、ダイヤモンドランクにまで到達した腕前をもつ藤本さんは安定したプレイを見せて勝利。チームの勝敗は、リーダー同士の戦いに委ねられた。
ゲーム3 田村亮（ロンドンブーツ1号2号） vs 井上裕介（NON STYLE）
一進一退の攻防が続いた最終戦。残り体力1のところまで井上さんを追い詰めた亮さん。だが、井上さんは最後のターンに「ノーチラス」のドロー、「マオカイ」のレベルアップの達成をする奇跡を見せ、ノンスタ井上チームの勝利を決めた。
決勝戦 aclon選手 vs ルーチェ選手
ゲーム1
aclon選手（デッキ：ピルトーヴァー＆ゾウン、ビルジウォーター）
ルーチェ選手（デマーシア・ビルジウォーター）
積極的にユニットを召喚し、お互い一歩も引かない序盤戦。ラウンド5でのやや消極的なブロックによって、手札が読まれやすくなったルーチェ選手だったが、ラウンド6では「スライド」を織り交ぜた強気な攻めでaclon選手にブロックを強いた。
aclon選手は、ラウンド7で「ペテン師ヨードル」を召喚するも“忠義”は発動せず、ジリジリと不利な状況に。返すラウンド8で、ふたたび「スライド」を使用し、トドメを狙うルーチェ選手。aclon選手に受ける手はなく、“スカウト”のパワーをフル活用したルーチェ選手が1本先取した。
ゲーム2
aclon選手（デッキ：ピルトーヴァー＆ゾウン、ビルジウォーター）
ルーチェ選手（デッキ：ノクサス、ピルトーヴァー＆ゾウン）
ラウンド2で「レイニングバレット」を使用して「愛し子」を処理しつつ、強化された「ジャギドの解体屋」の召喚に成功したaclon選手。続くラウンド3でも、ルーチェ選手の「ドレイブン」を「サーモジェニック」で倒して、序盤戦を完全に制した。
不利を背負ったルーチェ選手は、ラウンド4で「ジンクス」を召喚し、そのままレベルアップを達成。しかし、ドローに恵まれず形勢の逆転には至らず。その後もスペルを駆使して淡々とユニットを処理し続けるaclon選手が、反撃の糸口を掴ませることなく勝利。勝負は第3ゲームにもつれ込んだ。
ゲーム3
aclon選手（デッキ：ノクサス・フレヨルド）
ルーチェ選手（デッキ：ノクサス、ピルトーヴァー＆ゾウン）
「オーメンホーク」を引き当てることに成功したaclon選手だったが、2枚しか入っていない「愛し子」を両方引き当てたルーチェ選手が序盤戦を完全に制圧。圧倒的な攻めによって、ラウンド4の段階でaclon選手のネクサスの体力は残り8まで削り取られた。
ルーチェ選手はラウンド5には「皆殺しの斧」を使用し、さらにaclon選手を追い詰める。ラウンド6での「身体拡張した実験者」の3ドローによって勝敗は決したか、と思いきやaclon選手が“凍結”を利用して守り切ることに成功。ラウンド7でレベルアップした「アッシュ」の効果によってブロックを封じたaclon選手が劇的な逆転勝利を収めた。
最終戦は、aclon選手自身も「負けたな」と感じていたそう。準決勝から劇的な勝利が多く、「とても気持ちよかった」と興奮気味にコメントをされていたのが印象的。優勝賞金は、パソコンや本、ベッド、ピアノの購入に使う予定だそうだ。aclon選手、優勝おめでとうございます！
8月9日13時からは、8人のプレイヤーが勝ち残りを目指して対戦するラウンド制のオートバトルゲーム『チームファイト タクティクス』部門の決勝大会が開催。ライアットゲームズ公式Twitchチャンネルで配信されるので、こちらもチェックしよう。
